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船名(せんめい)とは船の名前である。狭義には軍艦以外の船舶の名前を指し、その場合、軍艦の名前は「艦名」と呼ばれる。
船舶には(車両や航空機とは異なり)一隻ずつ固有の名前が与えられることが多い。
商船の命名慣例
日本の船名日本丸II世の船名および船籍港表示水産大学校練習船の耕洋丸の船名および船籍港表示
日本に船籍を持つ船は、船舶法により、船名と船籍港を管海官庁(地方運輸局等)に登録することが求められる。登録が受理されると、管海官庁から20トン以上の船には船舶国籍証書、20トン未満の船には船籍票が交付される。それには船名と船籍港その他が記載されており、航海中の船長は必ず所持していなければならない。また船首両側と船尾外部の見やすいところに船名を表示することが求められる。
日本では「日本丸」のように、名前の最後に「丸」を付した船名が多い。1900年に制定された「船舶法取扱手続」(明治33年逓信省公達第363号)では「船舶ノ名称ニハ成ルベク其ノ末尾ニ丸ノ字ヲ附セシムベシ」(船舶の名称はなるべく、最後を丸とすること)と「丸」の付加を推奨していた[1][2](2001年の訓令改正でこの条項は削除された[1])。
企業が所有する船舶の場合は各企業ごとに命名の慣例があり、海運会社ではその所有するフェリーに河川や花の名前を付して特徴を出している(「さんふらわあ」とひらがな書きにするなど。)。
記録に残るもので「丸」の語尾を持つ最古の船は、1187年の仁和寺の文書に記された紀伊国住人源末利所有の「坂東丸」である[1][3]。江戸時代には、軍船(将軍御座船「安宅丸」など)や、弁才船などの商船に多くの例がみられる。近代の船舶法取扱手続の規定もそれを踏まえたものであるが、そもそもなぜ「丸」が日本の船名に付けられたのかは諸説があって判然としない[1]。説のいくつかは、「まろ(麻呂・麿)」の転化から「丸」が人名に使われたこととの関連がある[1]。
人格説[1][3]
古来、船を人に見立て、名や位階を与える慣習があった(752年の遣唐使船のうち帰国した2隻は「播磨」「速鳥」の名を持ち、758年に従五位下に叙されている)。人名に「丸」が用いられることから、船にも「丸」が与えられたとするもの。
愛称説[1][2][3]
平安期以降、刀や犬のように、広く愛されるような所有物(あるいは大切な所有物)に対して、人名に準じて「丸」をつける慣習が生まれた(刀では鬼丸・膝丸など)。船にもその慣習が及んだとするもの。
境界説
童名を意味する「丸」が船にも用いられたとする説。網野善彦によれば、中世社会の人々は「童」に神仏の世界につながる力を見出しており、「丸」という字も神仏世界と俗界を媒介する役割を果たすと考えた。船や武器や楽器に「丸」が付けられたのはこれに関係するという[4](幼名#備考を参照)。
城郭説[1][3]
城郭の曲輪を「丸」と呼ぶことに由来するとの説。船を城に見立たもの。
問丸説[2][3]
中世の問丸が所有する船に「丸」を用いたとする説。
「丸」は日本船の名前の特徴として海外でも知られており、日本船はマル・シップ Maru-ship として知られる[2](日本の船主が外国に船体を貸し出し、外国船員を乗り組ませてチャーターする方式もマルシップと呼ばれる[5])。海外のフィクションにも「丸」の名を持つ船は登場する(たとえば『スタートレック』シリーズの「コバヤシマル」)。 国家の所有物である艦艇の名前は国ごとに特徴があり、日本のように艦種毎に慣例が決まっている国もあれば、イギリスのように融通無碍に決めている国もある。国を問わずよく使われるのは自国内・領有主張している地域の地名(建造費用を寄付した地域の名をつけることもある)、国外戦勝地名、歴史上の人物や戦功ある軍人の人名、神話伝説にちなんだ名である。ただかつての大英帝国をはじめ艦艇数が多い国ほどこれだけでは足りなくなり、動植物、天象気象、印象のよい抽象名詞・形容詞など多彩な名前が使われる。多数が建造される艦艇では「伊号第十七潜水艦」「第一号海防艦」「PT109」など記号・数字のみのことも多い。 一般に軍用艦艇は運用上の便益とコスト抑制のため共通の設計から複数の船を建造しており、同一の設計からなる船をまとめて「級」(Class) や「型」(Type) と呼ぶ。級や型の名前はたとえば「秋月型駆逐艦」のようにその中で最初に建造された船(ネームシップ、一番艦、Lead ship)の名前を取るのが原則である。事情により建造が一隻だけの場合は個艦名が級名・型名と等しくなる。ただし「フラワー級コルベット」のように艦名を共通のカテゴリーの単語で揃えてその意味を級名とするもの、「O級駆逐艦」のように頭文字を揃えてその文字を級名とするもの、「42型駆逐艦」のように数字だけのものもある(さらに「22型フリゲートバッチ2」のように細分する)。同じ級・型の艦を互いに「姉妹(しまい)艦」と言うことがある。 艦艇の場合、正式名称には艦名に頭語 (prefix) を付けることも多い。ひとつには文章中で艦名の元になった単語(特に固有名詞)や他国の艦艇、民間の船との混同を防ぐためである。アメリカ海軍では「USS」(United States Ship) であり、例えば「ロング・ビーチ」は「USS Long Beach」が正式名称である。同様にイギリス海軍などでは普通「HMS」(His または Her Majesty's Ship)が用いられる(His/Herは君主の性別に合わせる)。フランス海軍では「FS」(French Ship)、または「FNS」(French Navy Ship)、韓国海軍は「ROKS」(The Republic Of Korea Navy Ship) を艦名に付けた物がその艦の正式名称となる。一方でドイツ海軍や日本の大日本帝国海軍にはこのような慣習が無く艦名はそれ自体が艦の正式名称である。海上自衛隊では外国語名称に「JDS」(Japan Defense Ship) を付与してきたが、近年[いつ?]「JS」へと変更された。
軍艦の命名慣例
概要
級名
頭語
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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