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航空券(こうくうけん)とは、旅客機において旅客及びその手荷物の運送に関して発行される搭乗用券の総称[1]。航空券には旅客航空券と手荷物切符がある[1]。 航空券は旅客機に搭乗する際に必要な切符(陸上の交通機関の乗車券に相当する)であり、航空会社と旅客との間の運送契約の証拠書類である[2]。航空券には搭乗する者の氏名、搭乗する区間、便名、座席等級、適用する運賃金額、有効期間等が記載されている。なお、二つ以上の航空会社を乗り継ぐための航空券は連帯運送航空券という[2]。 航空券には国内線航空券と国際線航空券があるが、国際線航空券にはワルソー条約やモントリオール協定などによる制約がある[2]。ワルソー条約の適用を受ける旅客運送の航空券の場合、出発地および到着地、発行地及び日付、予定寄航地、運送人名および旅客名、運送の内容の記載が条約上必要である[1]。また国際線航空券には国際旅行運送約款の抜粋を記載しなければならない[2]。一方、国内線航空券は国内法上の制約のみを受け様式も国際線航空券に比べて簡単である[2]。運航便数や旅客の少ない区間では運送のつど区間運賃を記入する補充航空券が用いられることがある[2]。 全席指定席(あるいは定員制の自由席)である航空機の特性上、航空券は、航空機に搭乗する際は搭乗手続きを行い搭乗券に換える必要がある。 国際線のチェックインの手続では、旅客の所持する航空券とパスポートを確認すると同時に、必要に応じて行先地国家の査証を確認する[3]。旅券と査証の審査は政府業務であり航空会社に審査権はないが、入国手続でのトラブルを防止するため、航空会社が確認を行うもので、国家によっては査証不備の旅客を運送すると、航空会社に対し罰金が課される[3]。 航空券のチェックに続いて座席指定が行われるが、座席指定は搭載荷重の偏りなどを防ぐなど運航の安全上からも重要である[4]。座席指定が終わると、航空会社は航空券のフライトクーポンと引換えに搭乗券を交付する[4]。搭乗券には、航空券に記載されている事項のほか、座席番号や搭乗ゲート番号等が記載される。国内線航空券は、航空券と搭乗券が一体になったものが使用されている。 航空券と搭乗券は言葉が似ており、最近は一体型のものもあるためよく混同されるが、航空券は英語でAir Ticket(Airline Ticket、Passenger Ticketともいう)というようにチケット、つまり所定のサービスを得られる権利を表した証券である。これに対して搭乗券は Boarding Pass という様に、搭乗の通行証である。
概説
航空券の特徴