舞妓さんちのまかないさん
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舞妓さんちのまかないさん
ジャンル
少年漫画日常料理
漫画
作者小山愛子
出版社小学館
掲載誌週刊少年サンデー
レーベル少年サンデーコミックス スペシャル
発表号2017年5・6合併号 -
発表期間2016年12月28日 -
巻数既刊26巻(2024年5月現在)
アニメ
原作小山愛子
監督鈴木洋平
シリーズ構成山川進
音楽坂部剛
アニメーション制作J.C.STAFF
製作NHK
放送局NHKワールド JAPAN
NHK Eテレ
放送期間ワールド:
2021年2月25日 - 2022年1月27日
Eテレ:
2021年10月2日 - 2022年6月11日
話数全36話
ドラマ
原作小山愛子
監督是枝裕和、津野愛
奥山大史佐藤快磨
脚本是枝裕和、砂田麻美、津野愛
奥山大史、佐藤快磨
演出是枝裕和(総合演出)
音楽菅野よう子
制作STORY、分福
製作STORY
配信サイトNetflix
配信期間2023年1月12日 -
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメドラマ

『舞妓さんちのまかないさん』(まいこさんちのまかないさん、Maiko-san Chi no Makanai-san)は、小山愛子による日本漫画。『週刊少年サンデー』(小学館)にて2017年5・6合併号より連載中[1]。第65回(2019年度)小学館漫画賞少年向け部門受賞作品[2]。2023年12月時点で累計発行部数は350万部を突破している[3]

京都の屋形(舞妓置屋)で賄いの仕事をする少女「キヨ」を主人公として、花街で共同生活をする舞妓たちの日常を食生活を中心に描いている物語。各回では、キヨが作ったまかない料理は大きなコマで料理名を添えて描かれることが多い。

第240話から第258話にかけて市のおかあさんが屋形に仕込みさんとして入ってから屋形を継ぐまでを回想し、キヨやすみれが一切登場しない過去編が挿入された。
登場人物

声の項はテレビアニメ版の声優、演の項はドラマ版の俳優。
幼馴染トリオ(メイン)
野月 キヨ(のづき きよ)
声 -
花澤香菜[4]、演 - 森七菜[5]物語開始時点で16歳の主人公。元は舞妓になるために青森県から京都の屋形「市」に来た少女。しかしマイペース過ぎる性格が祟り、仕込みさん(舞妓候補)として才能が無かったために、早々に「お止め」の身の上とされ、里に返されそうになった時に、前任のまかないだった台所のおばちゃんが腰を痛めて仕事ができなくなったため、「まかないさん」として残ることになる。身長150cmに満たない小柄で、しかも童顔なため、実年齢以上に幼く見え、中学生に間違えられることもしょっちゅう。家出少女と間違えられて、交番のおまわりさんに補導されかかったこともある。子どものころより故郷のおばあちゃんに家事全般を仕込まれたことに加え、仕込みさん時代には厨房に入り浸っておばちゃんの手伝いをし続けてきたことから料理の腕は抜群で、特に家庭料理の才覚がある。そのため、時に「ごはんたべ」の機会もある舞妓たちにとっては「一番必要とする料理」を作れるまかないさんでもある。料理以外の家事全般も得意で、仕込みさんとしての経験があることから、時にまかないのみならず、仕込みさんの仕事(屋形の掃除や舞妓たちの小物の整理や洗濯)の代理を務めることもある。
戸来 すみれ(へらい すみれ)/ 百はな(ももはな)
声 - M・A・O[4]、演 - 出口夏希[5]キヨと共に屋形「市」に来た幼馴染でキヨからは「すーちゃん」と呼ばれる。周囲からは「100年に一度の舞妓になるかもしれない逸材」「とことん自分に厳しくできる子」と評されている。「百はな」という名で舞妓として店出し(舞妓としてデビューして仕事を続けていくこと)された。評価通りの努力家ではあるが、その分、舞妓としての仕事が忙しくなるにつれ、それ以外(日常生活と一般常識)に関してはおざなりになる傾向が見え隠れするようになっている。キヨの存在がそれを留めてバランスを保たせている部分があり、すみれ自身もそれを自覚しており、キヨを自身にとってかけがえのない存在として考えている。唐揚げが好物。第233話で、おかあさんの許しを得て髷替えを行った。(髷替えについては、つる駒の欄を参照)
中渡 健太(なかのわたり けんた)
声 - 高山みなみ[4]キヨとすみれの幼馴染の少年。ふたりとは異なり、物語序盤においては郷里である青森に進学組として残っている。面差しは柔らかいが表情に乏しく、どこか生真面目で武骨な印象を与えやすい人物。大家族の子で盆暮れには家は兄弟や上の姉の里帰りで大騒ぎであるため、そのころは野月家にいることが多い。このような家庭環境からか様々な細かいことは気にしない大らか(あえて悪く言えば、気配りに欠ける大雑把)な性格であることが、折に触れて部分的に見られる。キヨとすみれの里帰りの際や、回想シーンなどで登場する。キヨとすみれが京都に行ってからは、1人残された野月家のおばあちゃんの様子を折に触れて見に行き、男手が必要な家事(雪かき)などを手伝っている。青森の高校(通称:東高校)に通っており、野球部に所属。部活ではエースナンバー(背番号1)を背負い、地域で注目される気鋭の投手として地元新聞に名前と写真が載るほどの活躍を見せている[6]。東高校の修学旅行で京都に来た時には、生来の大雑把な気質から「京都に来れればなんとかなるだろう」と考えてしまいノーアポイントメントでキヨたちに会おうとして、各所ですれ違いまくった上で花街に迷い込んだ挙句すみれ(百はな)に出会ったはいいが、いつも(地元)のノリで本名呼びしたために、百はなを動揺させて叱られることとなった[7]。のち、すみれの尽力でキヨとも出会い、その際3人で次の夏に甲子園で会うことを約束する[8]。しかし東高校は夏の地区大会の緒戦で敗退したため、この約束は叶えられないものとなった[9]。のちに、東高校のこの敗退は健太自身がマウンドに立てず、やむなく緊急登板した控え投手によって投げられたことによるものと明らかにされる。その大元の原因は健太が練習中に起こした投球の酷使による故障。長期間に及ぶ野球生活の中で経年疲労を蓄積させた上で本人はおろか指導者たちもそれを見抜けずに地域の注目を浴びたことも手伝って健太の酷使を続け、結果として限界を超えてしまったが故のものとされている。結局、この故障を原因として健太は二度とマウンドに立つことのできない体となってしまった[10]。体の故障後は療養とリハビリの期間を経たのち野球が出来なくなった(学校や地域が自身に期待した役割を果たせなくなった)ことを理由に高校を中退し、すみれとキヨの後を追って京都へと上る[11]。商店街に古くからある町の洋食屋に就職してコック見習いとなり、皿洗いなどの下働きを担当するようになる[12]。遅ればせながらもすみれとキヨと、同じ街の空の下で互いの存在を励みに、少しずつ成長していく。
屋形「市」

アニメ版では屋形の名前が「松」となっている。
市のおかあさん(いちのおかあさん)/ 広瀬あずさ(ひろせあずさ)
声 -
片貝薫[4]、演 - 常盤貴子[5]「市」の女将さんで、店の舞妓や舞妓候補たちからは「おかあさん」と慕われている。大病を患い、「市」を守り続けることが困難になった先代の女将から仕事を引き継いだ。花街の「おかあさん」としては一番若手(第2話で「まだ三十路前」との台詞あり)で、他の店の女将との付き合いにはやや苦労している。また舞妓のひとりが辞めていった際、気丈に送りつつも寂しい胸の内を男衆のお兄さんに打ち明けることもあった。過去編で本名が広瀬あずさ、神奈川県出身の千佳子(ちかこ)として百子(夕子)と同期の舞妓であった事が明かされた。ドラマ版では「梓」という名で、高校生の娘「涼子」がいる設定。
先代の市のおかあさん(せんだいのいちのおかあさん)
過去編で登場。あずさが仕込みさんとして「市」に入った当時の女将。同時に百子(夕子)が「市」の内娘(屋形の娘)であったことも明かされた。「市」を代々受け継いできたが千佳子と百子の独立後に大病で入院してしまい、百子が女将に向いていないため自分の代で屋形を畳むのも止む無しと覚悟していた。「市」のことを見かねた千佳子(あずさ)が芸妓の仕事と並行しながら女将の代理を務めていたが、屋形を守る思いから芸妓を辞め、「市」の女将になることを決意。千佳子の決意に女将はとても喜んだが、そのことが千佳子と百子との関係に溝が生じる原因となる。
つる駒(つるこま)
声 - 松田颯水[4]「市」の中では中堅クラスの先輩舞妓。オフの時はメガネをかけており「姉さん」(先輩舞妓)の中では出番が多い。神奈川県横浜市出身[13]水玉模様を好んでおり、屋形でのオフ時はいつも「水玉模様のパジャマ」を着ている。舞妓としての仕事はキッチリこなす反面、屋形での私生活はズボラ。そのため「妹」である理子からは「姉」であるにも関わらず軽く見られていて、時に些細なことで舌戦を繰り広げる。しかし、それでも理子のことを「姉」として心配し嫌われることを恐れず苦言も呈する、妹に対しては情の篤い姉さんである。第93話より、おかあさんの許しを得て髷替えを行い、舞妓時の髪型が割れしのぶからおふくへと変わった(年長の舞妓として認められ、芸妓などの上級職を目指すことを許されることを意味する)。
理子(りこ)/ 駒えみ(こまえみ)
原作第6巻・第54話より登場。キヨやすみれの次の世代の「妹」として「市」に入ってきた仕込みさん。他の者より時間はかかった(作中では1年3か月ほど)が、第20巻・第217話にて「駒えみ」という名で舞妓として店出しされた。バスケットボール経験者で背が高く(165cm)、些少ではあるが言葉が荒い。基本的に素直で正直な子だが、あまりに素直が過ぎて感情がすぐ顔に出るタイプであり、一度は男衆のお兄さんからそのことに対し苦言を呈されている。百はなに対しては籠持ちを務めてその所作を身近で見ていることから「かっこいい」と評して尊敬の念を欠かさないが、つる駒に対しては当初は「メガネ先輩」のちには「めがねさん姉さん」とあだ名で呼んでおり、彼女の普段のズボラな生活ぶりを見ているために尊敬の念が薄い。
村口凛(むらぐちりん)/花井桜(はないさくら)
第288話より登場。駒えみの次の世代の「妹」として「市」に入ってきた仕込みさんで、幼なじみでもある。2人は高校に通っていたものの舞妓になる夢をあきらめきれず高校を中退。家族との話し合いの末、2人が一緒ならという条件付きで上京することを許された。通常、中学を卒業してすぐに仕込みさんとして入るのだが、高校を中退してから入ったため他の『姉さん』たちより少し遅いスタートとなった。
京都の人々
百子(ももこ) / 夕子(ゆうこ)
声 -
上田麗奈、演 - 橋本愛[5]年始に表彰されるほどの売れっ子芸妓。原作が始まった時点で芸妓として独立し、舞妓と異なり自分のマンションに住んでいる。百はなの義理の姉(芸姉妹)となる。視点が達観しており飄々とした人物だが、御座敷の体力づくりのためにフルマラソンを走るなど、百はなに通じる努力家でもある。自身と(性格的に)似た百はなをとても可愛がっており、彼女の花名刺の残数を気にして代わりに注文したり、自身の「ごはんたべ」にお供させたり、あるいは自身のスマートフォンに「妹コレ」(いもこれ。妹コレクション)フォルダを作って百はなの画像をコレクションしたりと尋常ではない可愛がり方をしているが、自らの留守時の部屋の留守番を頼んだり、トラブルを起こした時に百はなを奔走させたりと、本当に「天然ボケの姉としっかり者の妹」めいた関係性を見せる時がある。その一方で百はなが自分以外に心の支えとなる者(キヨと健太)を持てている事に対しては複雑な思いも垣間見せる事があり、時にふたりの人柄を見定めるような行動をとる事がある。過去編で先代の「市」のおかあさんの内娘(屋形の娘)「夕子」であり、舞妓さんになる前から「市」のおかあさん(あずさ)とは同期と明かされた。しかし現在は実家である「市」に挨拶等で訪れることを一切せず寄り付かなくなっており、周囲からは不審に思われている。仕込みさん時代からマイペースな性格で周囲からは浮いていたが、自分とは対照的なあずさとは妙に馬が合う仲だった。
台所のおばちゃん
声 - 加藤まゆ美[注 1]キヨの前任者であり、屋形に出す料理の師と言える人。仕込みさん時代、厨房に入り浸っていたキヨにとっては、よい話し相手であった。体が動かない時にはキヨに仕上げを任せるなど、おばちゃん側もキヨを助手的に扱う(キヨ自身が申し出ていたため)こともあった。キヨがお止めになるのと前後して腰を痛め、まかないを引退することとなってしまう。時にキヨがレシピや調理法に困った際には電話でアドバイスを貰ったり、屋形では作れない料理を行うときには自宅のキッチンを貸したりと、後任であるキヨを快くサポートしてくれる。おばちゃんが腰を痛めて入院した際には屋形「市」の食事が立ち行かなくなり、当初はコンビニ弁当やごはんたべで食事をまかなっていた屋形の舞妓たちも、徐々に外食に対して食傷気味になっていき、食べ物がのどを通らなくなり、やつれていってしまった。また自炊を試みた舞妓たちもいたが、芸一筋に極めて来たことが逆に災いして料理の心得を持てなかったために、厨房でボヤ騒ぎを起こしかけた。それを見かねたキヨがおばちゃんの代わりに厨房に立ったことが、彼女がまかないとしておばちゃんの後任となった事情である。過去編であずさが「市」に仕込みさんとして入った時に既にまかないさんをしていた。
男衆のお兄さん(おとこしのおにいさん)
声 - 小山力也[4]屋形「市」に出入りしてくれている男衆(おとこし)の1人。男衆としては仕事の代を息子に譲り半ば隠居の身の上であるが、年始の忙しい時期に着付けの手伝いに駆け付けることもある。また市のおかあさんをはじめとして未だ経験の浅い「市」の面々を心配して時折、様子を見に来てくれたり、市のおかあさんの悩みを聞き、励ますこともあった。キヨの仕込み時代には、着付け時における彼女の手際の悪さに悩まされていたため、キヨがまかないとして料理の才覚を持ち「市」の台所を立派に支えていることに驚く。
健太の先輩
健太が上京後、就職した洋食店で共に働くことになった先輩。直属の先輩として健太に厳しくあたり、無暗やたらに先輩風を吹かす事が多いが、一方で面倒見もそれなりに良い。美人と見るや声をかけたがったり知り合いになりたがったりしているが、実は彼女がいる。
青森の人々
キヨのおばあちゃん
声 - 高谷智子
[注 2]野月家のおばあちゃん。キヨとすみれの里帰りの際や、回想シーンなどで登場する。キヨが京都に上るまでは彼女とふたりで、キヨが京都に行ってからはひとりで青森にて暮らしている。キヨのことを第一に考えて、優しく見守ってくれ、時にふるさとの味をキヨに送ってくれる。なお、キヨの母親は既に故人。父親は「仕事が忙しい」ため家を空けており、一度も劇中に登場したことが無い。
健太の姉
既に他家へ嫁いでいる健太の姉。嫁に行っているにもかかわらず、いろいろな理由をつけては中渡家に入り浸り、結婚した結果として背負ってしまった先方の家庭のストレスを発散するがごとく、無愛想で無口な健太を叱り飛ばし常に苦言を呈している。しかし、その一方で健太とキヨとすみれの幼馴染としての関係をある程度理解しており、3人(特に弟である健太)の最大の味方。年末に親族が集まった際には、姉弟のおじが健太の進学と京都への就職を咎めた際には自らが身を張って間に立って弟の緩衝材になったとともに七味唐辛子をおじの年越しそばにたっぷりとふりかけることで細やかな報復を果たしている。健太が京都へ上ってしまったのちには、健太の代わりにキヨのおばあちゃんの様子見や手伝いをしてくれている。
ドラマ版オリジナルの人物
涼子
演 -
蒔田彩珠[5]屋形の女将「梓」の娘で高校生。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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