自販機本
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この項目では、性的な本について説明しています。自動販売機で扱われる本全体については「自動販売機」をご覧ください。
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出典検索?: "自販機本" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2008年2月)
マジックミラーを用いた中が見えないようにする仕掛け
京都北白川(2001年)

自販機本(じはんきぼん)とは、1970年代中頃から1980年代中頃まで自動販売機で売られていた成人向け雑誌である。ビニ本アダルトビデオといったエロメディアが登場するまで、日本のエロ文化の中核を担った。
概要「アリス出版」および「エルシー企画」も参照

1970年代を中心に、自動販売機で販売されたエロ雑誌があり、これを自販機本(じはんきぼん)と称した。自販機本は配本の都合上、おおむねB5判で64頁程度のものであり[1]、ヌードグラビアと記事から構成されていた[2]

自販機本は、書店の流通経路とは別に、自販機用の特殊な流通経路に乗っており、通常の書店では一切扱われなかった[2]。また販売員と対面することなく買えた上に、一般誌には出ないヌードモデルも多く、いわゆるエロ本が多く発売されるようになる前から人気を集めていた。

最盛期の1980年には月に43誌を刊行、月産発行部数は推定165?450万部に上った[2][3]。販売網も日本全国が対象で、2万台以上の自販機が設置されていた[2]。これは当時の書店数とほぼ同じで、500億円規模の市場となった[4]。最盛期には「現金回収車のショックアブソーバー百円玉の重みで壊れた」という伝説が語り継がれるほどの人気ぶりを見せ[5][6]、多忙を極めた印刷所では女性器陰毛を消し忘れるというミスを頻発し、エルシー企画の神崎夢現はヒッピー仲間を集めて一晩で3万部以上の自販機本にマジックインキで修正を入れたというエピソードもある[2]

販売期間はわずか3日程度で発売日などの宣伝もなかったが、発行部数は1冊あたり平均3万部を記録した[2]。これは当時の日本にはエロメディアの絶対量が不足しており、一定量のエロ要素が載っていれば内容は問われず、大半が作れば売れていた為である[2]。そのため「表紙にポルノさえ載せておけば、あとは何をやってもいい」という自由な方針の版元も多かった[2]。また好き放題な誌面づくりが出来た背景には、自販機本出版社の経営者や編集者の多くが1960年代後半に学生運動を体験した元全共闘世代で、革命的な誌面づくりに寛容だったことが理由として挙げられている[7]

とくに高杉弾山崎春美らが中心となって編集した伝説的自販機本『Jam』『HEAVEN』(エルシー企画アリス出版群雄社出版)では、「エロ」以上にカウンターカルチャーとしての性質が強く、そのアナーキーな誌面づくりから、今日ではサブカル雑誌の先駆けの一つとみなされている[7]。また同誌では創刊にあたり山口百恵宅のゴミ漁りを決行し、誌面でファンレターや使用済み生理用品を「芸能人ゴミあさりシリーズ」と題して大々的に公開し、注目を集めた[2]。本誌は表紙とグラビアだけ「エロ」で中身はパンクアングラなどサブカルチャー系の記事・情報がメインであり、ドラッグ特集をはじめ、インディーズパンクカルトムービーの紹介、果ては皇室臨済禅プロレス神秘主義まで取り上げ、一般の商業誌では到底不可能なアヴァンギャルドな誌面を実現すると共に、漫画コーナーでは渡辺和博などのヘタウマ作家を起用、漫画家をやめていた蛭子能収を再デビューさせたことでも知られている[2]。このように、自販機本はエロ文化のみならず、当時のアンダーグラウンド若者文化の一端を担うことにつながった[7]
衰退

1980年頃より、ビニール本(ビニ本)と呼ばれる性器陰毛の修正が薄い過激なエロ本が登場したこともあり、自販機本は縮小、衰退の道を辿った[2]。また未成年者が自由に購入できる自販機のエロ本は、しばしばPTA警察の目の敵にされ、自動販売機での出版物販売に対する規制強化が年々進んだ。

1980年には日本PTA全国協議会が、有害図書販売規制立法の請願国会に提出し[8]、43都道府県地方公共団体青少年保護育成条例による条例制定を行った[9]。これが決定打となり、1980年代中頃、ついに自販機本は絶滅に追い込まれた[2]

なお現在も、店の外側に自販機を置き、営業時間外でも雑誌を買えるようにしている書店や、アダルトグッズ専用の自販機にエロ本が収納されている事例もあるが、これは店頭売りの雑誌を単に自動販売機に収容しただけで、自販機用に作られたエロ本ではなく、通常これらは「自販機本」とはいわない[2]


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