自殺
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この項目では、自分自身を殺すことについて説明しています。末井昭の著書については「自殺 (2013年の本)」をご覧ください。

「焼身」はこの項目へ転送されています。仏教において行われる行為については「捨身」をご覧ください。
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この記事には暴力的または猟奇的な記述・表現が含まれています。免責事項もお読みください。

自殺

Le Suicide(「自殺者」、エドゥアール・マネ、1877?1881年)
概要
診療科精神医学
分類および外部参照情報
ICD-10X60?X84
ICD-9-CME950
DiseasesDB12641
MedlinePlus001554
eMedicinearticle/288598
[ウィキデータで編集]
2016年のWHOによる人口10万あたり自殺率(年齢標準化)[1]。自殺率の高さは、赤>黄>緑

自殺(じさつ、: suicide)とは、自分の生命を絶つこと[2]。自害(じがい)、自死(じし)、自決(じけつ)、自尽(じじん)、自裁(じさい)、刀剣類を使う場合は自刃(じじん)などとも言い、状況や方法で表現が異なる場合がある。

世界保健機関(WHO)は2016年時点で、全世界において約80万人が毎年自殺していると報告している[3][4]。このWHO報告などによると、世界の自殺の75%は低所得および中所得国で起こり[4]、自殺は各国において死因の10位以内に入り、特に15 - 29歳の年代では2位になっている[3][5]

自殺は様々な事情が絡み合って行われる[6]。高所得国においては、自殺と精神的な不調(特に抑鬱アルコール乱用)には関係があることは明らかになっており、自殺の多くは、人生ストレスが各人の対処能力を超えてしまい破綻状態となった危機的な時(たとえば経済的苦境、人間関係の破綻、病気疼痛の長期化など)に衝動的に行われている[4]

WHOは「自殺は、そのほとんどが防ぐことのできる社会的な問題。適切な防止策を打てば自殺が防止できる[7]」として[6][8]、世界自殺予防戦略(SUPRE)を実施している。このようなWHOに準ずる形で、各国で行政・公的機関・NPO・有志の方々による多種多様な自殺予防活動が行われている。

日本に設けられている『支援情報検索サイト[9]』『いのち支える相談窓口[10]』や、様々な 電話相談窓口[11]・SNS相談窓口[12]は、「多種多様な悩みをご相談いただけます[9]」「もし、あなたが悩みを抱えていたら、その悩みを相談してみませんか[11]」と呼びかけている。

自殺をどのような概念としてとらえるか、またその法律上の扱われ方は、時代、地域、宗教、生活習慣などによって異なっている[13]。欧米などキリスト教圏では伝統的に自殺は罪と見なされ、忌避されてきた(「#宗教と自殺」参照)。文化的に推奨される場合には、社会的圧力によって自殺が強要される場合もある。チェコヤン・パラフや、フランスにおけるイラン人焼身自殺などである。また「抗議の意思を伝える政治的主張のため」とする自殺が行われる場合がある。これは「焼身自殺」でも後述する。

自殺が、家族や以前自殺者にかかわったことのある人々、偶然もしくは業務上自殺後の対応にかかわった人々、さらに社会に対して及ぼす心理的影響・社会的影響は計り知れないものがある[6]。自殺が1件生じると、少なくとも平均6人の人が深刻な影響を受ける[6]。学校や職場で自殺が起きる場合は少なくとも数百人の人々に影響を及ぼす[6]。たとえば、「うつ病不安障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの深刻な危険を生じかねない」「さまざまな深刻な心理的苦痛に圧倒される」「遺された人自身が自殺の危険を伴う事態に追い込まれることすらある」とされる[14]。また「自殺の事実を知った人の多くは、まず衝撃で頭の中が真っ白になり、すべての感覚がマヒ状態に陥ってしまう」「多大な罪責感にさいなまれ、抑鬱状態になる」「長期にわたり影響が残り続け、心的外傷後ストレス障害などの精神障害を発症する」とされている[15]
語義
英語

自殺を意味する英語suicide(スーサイド)自体の歴史は比較的浅く、『オックスフォード英語辞典』(Oxford Dictionaries)の【suicide】によると、1651年、ウォーター・チャールトンによる1651年の文にある「自殺によって逃れることのできない災難から自己を救うことはではない」という文が初出とされる。この用語の語源は現代(近代)ラテン語の「suicida」であり、「sui(自分自身を)」+、「caedere(殺す)」という表現である。

他にも1662年1635年という説もあり、いずれにしても17世紀からの使用が定説とされる。それ以前には「自己を殺す」「死を手にする」「自分自身を自由」にする、などの表現があったが、一言でまとまってはいない。米国自殺学会のエドウィン・S・シュナイドマン(en:Edwin Shneidman)は「来世という思想を捨て去ることができたとき、その時初めて、人にとって自殺が可能になった」と述べて、観念の変化が反映していると指摘した[16]。来世や魂の不死といったことを信じたとき、死は単なる終わりではなく別の形で「生き続ける」という存在の形態を移したものに過ぎなくなるからである。この概念の登場したのには死生観の変化がある。

このように自殺の問題は「」をどう捉えるかということと不可分の関係にあり、文化や時代によってさまざまな様相を呈する。
仏教での「自殺」

日本の仏教では自殺を「じせつ」と読む。死は永遠ではなく輪廻転生によりとは隔てがたいと、死生観を説いた。殺生十悪の一つに数え、波羅夷罪(はらいざい)を犯すものであるとして、五戒の一つであるため、自殺もそれに抵触するとして禁じられているが、真言宗豊山派寺院石手寺は「自殺者が成仏しないという考えは仏教にはない」という見解を示している[17]。病気などで死期が近い人が、病に苦しみ、自らの存在が僧団の他の比丘僧侶)に大きな迷惑をかけると自覚して、その結果、自発的に断食などにより死へ向う行為は自殺ではないとされる(『善見律』11)。


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