パーソナリティ障害
A群(奇異型)
妄想性
スキゾイド
統合失調型
B群(劇場型)
反社会性
境界性
演技性
自己愛性
C群(不安型)
回避性
依存性
強迫性
特定不能
抑うつ性
受動攻撃性
サディスティック
自己敗北性
自己敗北性パーソナリティ障害(じこはいぼくせいパーソナリティしょうがい、英語: Self-defeating personality disorder)は、マゾキスティックパーソナリティ障害(英語: Masochistic personality disorder)としても知られる、ひとつの提案されている人格障害である。それは、1987年に『精神障害の診断・統計マニュアル』第3版改訂版 (DSM-III-R) の付録に収載されたが、それ以降の『精神障害の診断・統計マニュアル』(DSM)への公式の追加は許されなかった。代案として、「特定不能のパーソナリティ障害」の診断が代わりに使われる可能性がある。いくらかの研究者や理論家は、この基準を使い続けている。公式のコード番号「301.90」を持っている[1]。 歴史的に、マゾヒズムは女性的服従に関連付けられてきた。たいていは男性を原因とすると考えられる家庭内暴力に関連付けられるとき、この障害は政治的に賛否両論を呼ぶものとなった[3]。しかしながら多くの研究がこの障害が珍しいものではないと指摘している[4][5]。1994年のDSM-IV から除外されたにもかかわらず、人間の行動の非常に多くの側面を説明するひとつの構成概念として、治療者間で広範囲の流通を謳歌し続けている[3]。『社会的、職業的、その他重要な領域の職務に関する、臨床的に有意な苦悩や障害を原因とした』性的マゾヒズムについては依然DSM-IVの中に存在する。 テオドール・ミロンはマゾヒストの四つのサブタイプを識別した[3][6]。
診断基準
DSM-III-RA. 成人期早期までに始まり、種々の状況で示される全般的な自己敗北型の行動パターン。患者は、しばしば楽しい体験を避けたり途中でやめたりし、自分が苦しむような立場や人間関係にひきこまれ、他者が自分を助けられないようにするが、それは以下のうち、少なくとも5つによって示される。
もっとよい選択が明らかにある時でさえ、失望、失敗、または冷遇を味わう人物や状況を選ぶ(例、恋人や友人の嫌な点を人に指摘させ、あたかも自分の意見ではないような顔をする人物)
他者が自分を助けようとするのを拒絶、または効果がないようにする
自分個人に良いできごと(例、新しい成功)の後、抑うつ、罪責感、または苦痛を生じるような行動(例、事故)で反応する
他者に、怒り、または拒絶的反応を起こさせて、傷つき、打ち負かされ、辱められたと感じる(例、人前で配偶者をからかい、怒って言い返された後、がっくりする)
楽しみの機会を拒絶し、または楽しいという表現をすることが好きでない(十分な社会的技能も、楽しむ余裕も、あるにもかかわらず)
自分個人の対象としての重要な仕事が、その能力がはっきり示されているにもかかわらず、完成できない(例、仲間の学生に論文を書く手助けをするが、自分のものは書けない)
いつも自分によくしてくれる人達に興味がないか拒絶する(例、異性の相手の世話が好きでない)
期待される見返りのためではなく、過度の自己犠牲に没頭する
B. Aの行動は、身体的、性的、または精神的に虐待されたことに反応して、またはそうなることを予期した場合のみに起こるものではない。C. Aの行動は患者が抑うつ的である時のみに起こるものではない。 ? アメリカ精神医学会、DSM-III-R 精神障害の診断・統計マニュアル[2]
DSM-IV からの除外
類型
ミロンのサブタイプ