腎芽腫
Cut section showing two halves of a nephroblastoma specimen. Note the prominent septa subdividing the sectioned surface and the protrusion of tumor into the renal pelvis, resembling botryoid rhabdomyosarcoma.
概要
診療科腫瘍学
分類および外部参照情報
ICD-10C64
腎芽腫(じんがしゅ、Wilms腫瘍)は、小児の腎腫瘍の一つ。小児腎腫瘍の中ではもっとも頻度が高く90%を占め、全小児悪性腫瘍においても6%をしめる代表的な腹部悪性腫瘍である[1]。ウィルムス腫瘍と呼ばれることも多い[1]。 神経芽腫、肝芽腫と並び、小児の3大固形悪性腫瘍のひとつである[2]。好発年齢2歳?5歳で、3歳?4歳でピークを迎える[1][3]。後腎原基細胞に由来すると考えられている[1]。WT1遺伝子の片側に変異が生じると腎不全と仮性半陰陽を認めるFraiser症候群をおこし、両側に変異を起こした場合に腎芽腫が発生する。発生率の男女差は、同等かやや女児に多い傾向がある[2]。 兄弟間、双胎間に多く発症するため遺伝的な原因が示唆され、現在がん抑制遺伝子であるWT1遺伝子、WT2遺伝子が責任遺伝子として同定されている[1][2]。 腹部超音波検査、CT、MRIなど[1][2]。 比較的予後は良好である[1]。転移のない腎芽腫の5年生存率は90%以上[3]。治療は病期、年齢により異なるが外科治療、放射線治療、化学療法を行う。抗がん剤ではアクチノマイシンD、アドリアマイシン、ビンクリスチンなどが用いられる[3]。 疾患 糸球体病変 原発性
概要
原因
検査
予後・治療
脚注^ a b c d e f g 『病気がみえる 〈vol.8〉 腎・泌尿器』 P236 メディックメディア社発行 ISBN 978-4896324143
^ a b c d ⇒特定非営利活動法人 日本小児外科学会
^ a b c 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294
関連項目
神経芽腫
肝芽腫
悪性腫瘍
腎臓
表
話
編
歴
腎・泌尿器系の疾患
急性糸球体腎炎
IgA腎症
急速進行性糸球体腎炎
慢性糸球体腎炎
ネフローゼ症候群
微小変化群
巣状糸球体硬化症
膜性腎症
膜性増殖性糸球体腎炎
遺伝性腎炎
アルポート症候群