脊髄梗塞
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出典検索?: "脊髄梗塞" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2016年3月)

脊髄梗塞(せきずいこうそく、Spinal cord infarction)とは脊髄の虚血性壊死である。全脳卒中の約1%を占める比較的まれな疾患である。
原因

脊髄梗塞の原因としては以下のような疾患が知られている。脳梗塞と同様にアテローム硬化による脊髄動脈の閉塞も原因となるが大動脈解離、大動脈の手術に関連するものの方が多い。
大動脈疾患
大動脈手術、TEVAR、大動脈解離大動脈瘤、大動脈狭窄など。
低灌流
心筋梗塞や出血。
心原性塞栓症
僧帽弁疾患、心房内粘液腫、卵円孔開存、感染性心内膜炎、カテーテル検査の合併症など。
血管炎
SLE、ベーチェット病、大動脈炎症候群
感染症
細菌性髄膜炎梅毒、ムコール症
血液疾患
血栓傾向、鎌状赤血球など
脊椎疾患
脊椎手術後、頚椎症など
外傷

その他
脊椎血管奇形(AVMなど)、コカイン中毒、減圧症など
脊髄の血管

脊髄の血管として特に重要なのが1本の前脊髄動脈と2本の後脊髄動脈である。前脊髄動脈は発生過程では左右の分節動脈から各分節レベルで前神経根動脈が脊髄の腹側で上行枝と下行枝に分かれて分布する。それぞれ縦方向の吻合が形成されやがて腹側縦走動脈が2本形成され、それが正中で1本の縦走動脈となる。これが前脊髄動脈となる。多くの前神経根動脈はその後退縮する。その一方で後神経根動脈は前神経根動脈ほど退縮しない。前脊髄動脈は各分節レベルで両側に中心溝動脈と軟膜動脈叢への外側枝を分枝し、脊髄の腹側の2/3の主に遠心性に栄養する。中心溝動脈の頭尾方向の密度は出生児時は全脊髄で一定であるがその後胸髄が他の部位より成長するため中心溝動脈の密度が低くなる。このため胸髄は虚血に弱いとされている。前脊髄動脈も後脊髄動脈も両側の椎骨動脈からはじまり途中で肋間動脈や腰動脈などからの血流(脊髄枝)が加わる。この血管網は複雑で必ずしも頭側から尾側へ血流が流れているわけではない。前脊髄動脈は前正中裂を縦走するが後脊髄動脈は通常は2本の動脈とされるが、動脈叢と考えたほうがよい。前脊髄動脈の閉塞は脊髄梗塞にいたるが、後脊髄動脈は閉塞しても動脈叢が側副路となるため脊髄梗塞になりにくい。脊髄枝はほとんどは前根、後根、後根神経節のレベルで終わる。何本かの脊髄枝は前根、後根のどちらかに分布する分枝が特に発達して前脊髄動脈または後脊髄動脈に流入する。これを前根動脈、後根動脈という。腰髄に分布する1本の前根動脈が他の前根動脈より太くアダムキュービッツ動脈(英語版)といわれる。アダムキュービッツ動脈は脊髄の下位半分の前脊髄動脈を栄養する動脈であり、T9とL1の間のレベルで(まれにL2とL3の間のレベルで)左側から分枝することが多い。
症候学

脊髄血管障害という病態診断は症候学で比較的容易にできるとされている。詳細は「麻痺」を参照
発症様式
脊髄梗塞は一般に突然の発症とされている。しかし症状が完成するまでの経過は数時間からときに1 - 2日間かかって完成することもある。
疼痛
疼痛が初発の訴えであることが多い。疼痛部位が病巣の脊髄高位を示している場合が多い。脊髄血管障害の際の疼痛は後根ないし後角の虚血によって生じる場合はデルマトームに沿った痛みである。前根、前角の刺激状態でその支配筋の収縮に起因する発痛機序も考えられ、この場合はミオトームに準じた分布をとることが予想される。
病変の分布
灰白質(髄節性)症状と長索路症状にこだわって診察することが重要である。ブラウン・セカール症候群は脊髄以外に考えられない特異的な症状である。しかし感覚障害と運動障害が同側にみられる脊髄障害もありえる。
膀胱直腸障害
ほとんどの例で必発である。
代表的な脊髄症候群

脊髄病変はその高位と横断面の広がりによって障害パターンが異なり、脊髄症候群としてまとめられている。一般論として運動感覚障害に加え、膀胱直腸障害を伴う場合は脊髄障害を疑う。対麻痺、四肢麻痺、高位(レベル)のある感覚障害は脊髄障害を示唆する。脊髄高位診断には髄節徴候 (segmental sign) を、横断面の局在診断には長経路徴候 (long tract sign) が有用である。髄節徴候としては分節性の運動麻痺、同分節の全感覚鈍麻、腱反射消失、筋萎縮、線維束攣縮が重要である。また長経路徴候としては痙縮や腱反射の亢進や病的反射が知られている。

日本語名英語名感覚障害運動障害括約筋障害
横断性脊髄障害transverse cord syndrome障害部位以下の全感覚障害障害高位に下位ニューロン障害、障害部位以下に上位ニューロン障害有り
脊髄前方障害anterior cord syndrome障害部位以下の解離性温痛覚障害障害高位に下位ニューロン障害、障害部位以下に上位ニューロン障害さまざま
脊髄後方障害posterior cord syndrome障害部位以下の解離性深部感覚障害感覚性運動失調さまざま
脊髄半側障害brown sequard syndrome障害部位以下の同側深部感覚障害と対側温痛覚障害障害高位の同側に下位ニューロン障害、障害部位以下の同側に上位ニューロン障害さまざま
脊髄中心症候群central cord syndrome障害高位の解離性温痛覚障害障害高位の随意運動障害さまざま
脊髄円錐症候群conus medullaris syndrome会陰部のサドル型解離障害下肢の上位ニューロン障害あり
馬尾症候群cauda equine syndrome会陰部のサドル型解離性障害下肢の下位ニューロン障害あり

脊髄症でよく用いられる解剖学
脊椎レベルと脊髄レベル
詳細は「
脊髄」を参照

脊椎と脊髄髄節の位置関係について述べる。脊椎と脊髄の成長には差がある。原則として脊髄よりも脊椎の方が成長が早い。そのため脊髄下端は出生時はL3椎体高位であるが成人時はL1椎体下端に位置する。このように脊髄の位置が変化したとしても神経根の通る椎間孔は不変である。脊髄髄節の局在に関しては諸説があり脊椎と脊髄の高位差に関しては1964年のDejongによるものと1979年のHaymakerのものが知られている。頚椎レベルでは脊椎、脊髄のレベルは脊髄レベルのほうが上位である。頚椎C7のレベルにC8頚髄がある。胸椎レベルでは胸椎Th10レベルに胸髄Th11と脊髄レベルのほうが下位となる。胸椎Th11レベルに腰髄L1からL3が存在する。脊髄円錐部(腰髄と仙髄)になるとズレはさらに大きくなる。


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