胃癌
胃癌の疑いがあるとして切除された胃潰瘍の標本
概要
診療科腫瘍学, 消化器学
分類および外部参照情報
ICD-10C16
胃癌(いがん、英:Stomach cancer または Gastric cancer)は、胃に生じる上皮性悪性腫瘍・癌の総称。初期の症状には、胸やけ、上腹部の痛み、吐き気、食欲不振などがある[1]。進行すると、体重減少、嘔吐、嚥下困難、下血などの症状が出現する[1]。がんは胃以外にも広がり、とりわけ肝臓、肺、骨、腹膜、リンパ節などに転移することがある[2]。
最も多い原因はヘリコバクター・ピロリ菌の感染であり、60%以上を占める[3][4][5]。特定種のピロリ菌は、他のピロリ菌よりも高リスクである[3]。喫煙、食事習慣(たとえば高塩分の食餌摂取や肥満)などもリスク要因である[3][6]。
診断は一般的に胃カメラによる生検による[1]。さらに他への転移を調べるために、画像診断がなされる[1]。日本と韓国は発病率が高いため胃がんスクリーニングが行われている[3]。
世界的には、胃がんはがんの中で5番目に多く、また死因では3番目に位置づけられ、死因の7%から9%を占めている[7]。2012年には95万人が罹患し、72.3万人が死亡した[7]。胃がんの多発地域は、東アジアと東ヨーロッパである[3]。男性は、女性の2倍発症する[3]。.mw-parser-output .toclimit-2 .toclevel-1 ul,.mw-parser-output .toclimit-3 .toclevel-2 ul,.mw-parser-output .toclimit-4 .toclevel-3 ul,.mw-parser-output .toclimit-5 .toclevel-4 ul,.mw-parser-output .toclimit-6 .toclevel-5 ul,.mw-parser-output .toclimit-7 .toclevel-6 ul{display:none} 広義の「胃癌」には以下の種類がある。 胃癌は中国、日本、韓国などアジアや南米に患者が多く、アメリカ合衆国をはじめ他の諸国ではそれほど顕著ではない。
定義
胃粘膜上皮から発生した癌腫:狭義の胃癌(本稿で主に記述)
上皮以外の組織から発生した悪性腫瘍:消化管間質腫瘍(英: gastrointestinal stromal tumor、略称:GIST)、胃悪性リンパ腫など
疫学2004年における10万人毎の胃がんによる死亡者数(年齢標準化済み)[8] .mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{} データなし 3.5人以下 3.5人から8人 8人から12.5人 12.5人から17人 17人から21.5人 21.5人から26人 26人から30.5人 30.5人から35人 35人から40人 40人から45人 45人から50人 50人以上