聖母子と聖ドミニクス、聖トマス・アクィナス
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『聖母子と聖ドミニクス、聖トマス・アクィナス』イタリア語: Madonna col Bambino tra i santi Domenico e Tommaso d'Aquino
英語: Madonna and Child with St Dominic and St Thomas Aquinas

作者フラ・アンジェリコ
製作年1435年ごろ
種類板上にテンペラ
寸法196 cm × 187 cm (77 in × 74 in)
所蔵ウフィツィ美術館フィレンツェ

『聖母子と聖ドミニクス、聖トマス・アクィナス』(せいぼしとせいドミニクス、せいトマス・アクィナス、: Madonna col Bambino tra i santi Domenico e Tommaso d'Aquino、: Мадонна с Младенцем, святыми Домиником и Фомой Аквинским、: Madonna and Child with St Dominic and St Thomas Aquinas)は、初期イタリアルネサンスの巨匠フラ・アンジェリコが1435年ごろ制作したフレスコ画の断片である。元来、画家が修道院長を務めていたフィエーゾレのサン・ドメニコ修道院(英語版)のために描かれた[1]ナポレオンのイタリア占領中に修道院が廃止された後、このフレスコ画は壁から剥がされ、フィレンツェの美術商を通してロシアにもたらされた[2]。現在は、サンクトペテルブルクエルミタージュ美術館に所蔵されている[1][3]
作品

本作は、サン・ドメニコ修道院の参事会室[1]、または修道院の寮に続く階段をあがったところを飾っていた[3]。ほかにも、フラ・アンジェリコは、この修道院の高祭壇のための『フィエーゾレの祭壇画』 (サン・ドメニコ修道院、ロンドン・ナショナル・ギャラリー) と、食堂のための『哀悼者と聖ドミニクスのいる磔刑』 (ルーヴル美術館) を描いている[4][5]

本作では、簡素な玉座に腰かける聖母マリアと幼子イエス・キリストの左側に聖ドミニクス、右側に聖トマス・アクィナスが立っている。このように聖母子を中心に複数の聖人が取り囲み、親密な会話を交わしている図像は「聖会話」と呼ばれている。2人の聖人は、ともにドミニコ会士の白と黒の修道服を纏っている。聖ドミニクスは童貞であることを示す白いユリと『聖書』を、胸に輝く星をつけた聖トマス・アクィナスは自身の著作『神学大全』を持っている[1]

本作に類似している1453年のフラ・アンジェリコのフレスコ画『聖母子と聖ドミニクス、殉教者聖ペテロ』がコルトーナにあるサン・ドメニコ教会の扉の上に現存している。
脚注^ a b c d 『NHK エルミタージュ美術館 2 ルネサンス・バロック・ロココ』、1989年、76頁。
^ 『NHK エルミタージュ美術館 2 ルネサンス・バロック・ロココ』、1989年、75頁。
^ a b “Virgin and Child with Sts Dominic and Thomas Aquinas”. Web Gallery of Artサイト (英語). 2023年8月12日閲覧。


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