聖パトリック旗
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聖パトリック十字。白地に赤サルタイアーである。

聖パトリック旗(せいパトリックき、: Saint Patrick's Flag)は、聖パトリック十字から成る旗のことである。

聖パトリック十字 (Saint Patrick's Cross) は、白地に赤いサルタイアー(斜め十字)で構成される十字であり、アイルランド、そしてアイルランドの守護聖人である聖パトリックのシンボルとみなされている。紋章学的な言い回しでは、Argent, a saltire gules (アージェントギュールズのサルタイアー)という紋章記述となる。

聖パトリック十字とアイルランドとの歴史的な面での関わりには疑問がもたれている[1]。この十字は聖パトリック騎士団勲章として使われていた。この騎士団は1783年にアイルランド王国の筆頭騎士団として創設されたもので、後期には複数の機関の紋章や旗に使われていた。1801年、合同法によってアイルランドがグレートブリテン王国に加わると、このサルタイアーはユニオン・フラッグに組み込まれた。この旗はいまだに連合王国の旗として使われている。

聖パトリック旗は、アイルランドのナショナリストからはイギリスの発明したものだとして拒絶された[1]。そのため統一的に認められている旗は存在しない (en:Cross-border flag for Ireland) [2] 聖パトリック騎士の首章。セント・パトリック十字の上に緑のシャムロックが、その上に金の王冠が配置されている。目次

1 由来

1.1 初期のサルタイアー

1.2 そのほかの聖パトリック十字

1.2.1 聖パトリックの祝日のバッジ

1.2.2 末広がり十字


1.3 同時代の証言

1.4 そのほかのアイルランドのシンボル


2 旗の使用

3 サルタイアーの組み込み

4 直接関係のない旗

5 脚注

6 出典

7 関連項目

由来

この十字がはっきりと使われた最初期の記録は、聖パトリック騎士団のアイルランド総督ジョージ・ニュージェント=テンプル=グレンヴィル (George Nugent-Temple-Grenville, 1st Marquess of Buckingham) がロンドンの上役に宛てた1783年1月のものである[要出典]。

「そしてバッジは、金に縁取られたシャムロックか三つ葉飾りのリースでしょうし、その周りの金の輪には、金文字で私たちの騎士団の標語すなわち「QUIS SEPARABIT?」が、騎士団設立年の1783とともに入るでしょう。それは聖パトリック赤十字を取り囲み、十字の上には三つ葉飾りが、それぞれの葉はアージェントの上において帝冠を抱いているでしょう。」

聖パトリック騎士団は1783年に作られ、アイルランドに多くの自治権を与えた1782年法令(en)に記された。騎士団はそのまま、アイルランド議会(Parliament of Ireland)の政治的支援を得るための方法 (もしくはその支援に対する報酬) となっていた[3]

そのバッジで使われていた十字の起源ははっきりとしない。後年の多くの注釈者たちは、そのサルタイアーはフィッツジェラルド家(しくはジェラルディン)の紋章から取られたものだと、単純に仮定した[1]


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