この項目では、ウェールズの聖人について説明しています。スコットランドの聖デイヴィッドについては「デイヴィッド1世 (スコットランド王)」をご覧ください。
聖デイヴィッド
19世紀のステンドグラスに描かれた聖デイヴィッド(オックスフォード大学ジーザス・カレッジ付属礼拝堂)
生誕500年頃
ペンブルックシャー、カイルバイ
死没589年頃(伝・589年3月1日)
ペンブルックシャー、セント・デイヴィッズ
崇敬する教派カトリック教会
聖公会
正教会
列聖日1120年
列聖決定者カリストゥス2世
主要聖地聖デイヴィッド大聖堂
記念日3月1日
象徴鳩
守護対象ウェールズ、ペンブルックシャー、ネース
聖デイヴィッド(せいデイヴィッド、英語: Saint David、ウェールズ語: Dewi Sant〈聖デウィ[1]〉、ラテン語: Davidus、500年頃 - 589年頃[1])は、ウェールズの聖職者。ウェールズの守護聖人[2]。カトリック教会・聖公会・正教会で聖人。
生涯1181年当時の外観に復元された聖デイヴィッド大聖堂
(ペンブルックシャー、セント・デイヴィッズ)
イングランドの守護聖人ジョージ、スコットランドの守護聖人アンドルーとは違い、地元ウェールズ出身の守護聖人である。その前半生はよく知られておらず、生誕年月日は不詳で、西暦462-515年のうちに生まれたと考えられる[3]。後世の伝記である11世紀末頃のリゲヴァルフ(英語版)による『聖デイヴィッド伝』 ("Life of St David" 〈"Buchedd Dewi"〉) などによれば、聖ノンの子であり、父はケレデギオン(カレディギオン、Ceredigion)の王ケレディグ (Ceredig) の息子サント (Sant) とされる[1][3][4]。
デイヴィッドは、大部分が異教の世界であったウェールズ、コーンウォール、ブルターニュにおいて修道院(信徒定住地)や教会を造り続けた[1]。彼は司教座を立ち上げ、教会会議を2度開催し、エルサレムとローマへ巡礼した。彼は質素な生活と禁欲主義を実行し[1]、信徒らにも菜食主義を説いた[5]。
当時としては非常に高齢まで生き(一説には100歳とも)、亡くなったときには彼の魂を迎えに天使を伴ったキリストが現れたという。1120年、ローマ教皇カリストゥス2世によって列聖された[1]。