繞(にょう)とは、漢字の構成要素のうち、左から下にかけて置かれるものの総称。筆順は先に書くものと後に書くものがある。 しんにょう・しんにゅう。「道」「進」「迷」など。道や歩く事に関する意味を表す。常用漢字で51字あり、偏を除くと最も数の多い部首となる。「之」(し)の字に似ていることから「之繞」(しにょう)の名がつき、なまって「しんにょう」、さらになまって「しんにゅう」ともいう。国語教育では「しんにょう」として教えている。親字は.mw-parser-output .jis2004font{font-family:"源ノ角ゴシック JP Normal","源ノ角ゴシック JP","Source Han Sans Normal","Source Han Sans","NotoSansJP-DemiLight","Noto Sans CJK JP DemiLight","ヒラギノ角ゴ ProN W3","ヒラギノ角ゴ ProN","Hiragino Kaku Gothic ProN","メイリオ",Meiryo,"新ゴ Pr6N R","A-OTF 新ゴ Pr6N R","小塚ゴシック Pr6N M","IPAexゴシック","Takaoゴシック","XANO明朝U32","XANO明朝","和田研中丸ゴシック2004絵文字","和田研中丸ゴシック2004ARIB","和田研中丸ゴシック2004P4","和田研細丸ゴシック2004絵文字","和田研細丸ゴシック2004ARIB","和田研細丸ゴシック2004P4","和田研細丸ゴシックProN",YOzFont04,"IPA Pゴシック","Yu Gothic UI","Meiryo UI","MS Pゴシック";font-feature-settings:"jp04"1}辵(チャク)。「巡」は之繞に含めず「まがりがわ」の部に含めることが多いが、「しんにょう」に含める漢和辞典も見られる。筆順では後に書く。 もともとは、辵をそうにょう(走繞)やきにょう(鬼繞)などのような表し方をしていたのだが、後に今で言う二点之繞の形になった。戦後、当用漢字字体表が公表されてから現在では、活字においてのみ一点之繞で表されるようになっている。 かんにょう・うけばこ。「凶」「出」「凹」など。繞の形をしていないが、左辺と下辺にまたがって声符を包んでいるため繞扱いされる。脚に見做される場合もある。筆順では後に書く。 えんにょう・いんにょう。「建」「延」「廷」など。伸びる事や進む事に関わる意味を表す。「えん」は「延」から。「廴」の字音から「いんにょう」とも。筆順では後に書く。 そうにょう。「起」「越」「趣」など。走る事に関する意味を表す。筆順では先に書く。 きにょう。「魅」「魁」など。鬼、物の怪に関する意味を表す。筆順では先に書く。 ばくにょう。「麺」「麩」など。麦、麦加工品に関する意味を表す。筆順では先に書く。常用漢字は存在しなかったが「麺」が追加され、JIS第1規格では新字体を用いる。また、偏になった同字も多い。
主な繞(にょう)
しんにょう
常用漢字: 込 辺 迅 近 迎 返 述 迭 迫 逆 送 退 追 逃 迷 逝 造 速 逐 通 逓 途 透 連 逸 週 進 逮 運 過 遇 遂 達 遅 道 遍 遊 違 遠 遣 遮 遭 適 遺 遵 選 遷 還 避 遡 遜
主な表外字: 辻 迂 迄 辿 迪 迦 逅 這 逍 逞 逗 逢 迸 遁 逼 遥 邁 遼 邂 遽 邏 など
かんにょう
常用漢字: 凶 凹 出 凸
主な表外字: 函 など
えんにょう
常用漢字: 廷 延 建
主な表外字: 廻 など
そうにょう
常用漢字: 赴 起 越 超 趣
主な表外字: 赳 趙 趨 など
きにょう
常用漢字: 魅
主な表外字: 魁 魃 魑 魍 魎など
ばくにょう
常用漢字: 麺
表外字: 麩 麹 など
その他の繞
ふうにょう:「颱」「颶」など。風に関する意味を表す。常用漢字はなし。
しにょう:「支」の饒だが、「翅」は羽部であり、繞としてこの部首を採用する字はほとんど存在しない。
そうにょう:「爬」など。爪に関する意味を表す。
け:「毬」「毯」など。繞の形を取るのだが「もうにょう」などと紹介している事例はない。
すいにょう:「処」の繞だが、「処」の部首は「几」とする場合が多く、その際は繞としてこの部首を採用する字は存在しない。
ねずみ:「鼬」など。鼠に関する意味を表す。常用漢字はなし。元は「ねずみへん」であり、書きやすさのために派生的に生まれた。
他に正式な繞ではない漢字 勉 題 剋 咫 瓩 旭 彪 甦 昶 ? ? 翹 ? ? ? ? ? ? ?
おうにょう 尨 ?などがあるが字数は極めて少ない。
ぶんにょう ?などがあるが字数は極めて少ない
むにょう 僅かに漢字はあるが、字数は極めて少ない。
関連項目
偏旁
部首
偏
旁
冠
脚
垂
構
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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