緑膿菌
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出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2017年10月)

緑膿菌
P. aeruginosaの電子顕微鏡写真
分類

ドメイン:細菌 Bacteria
:プロテオバクテリア門
Proteobacteria
:ガンマプロテオバクテリア綱
Gammaproteobacteria
:シュードモナス目
Pseudomonadales
:シュードモナス科
Pseudomonadaceae
:シュードモナス属
Pseudomonas
:緑膿菌 P. aeruginosa

学名
Pseudomonas aeruginosa
(Schroeter 1872) Migula 1900

緑膿菌(りょくのうきん、学名、Pseudomonas aeruginosa)は、細菌に分類される、グラム陰性好気性桿菌の1種であり、地球上の環境中に広く分布している代表的な常在菌の1つでもある。ヒトに対しても病原性を持つが、健常者に感染しても発病させることは無い。ただし免疫力の低下した者に感染すると、日和見感染症のうちの1つである緑膿菌感染症を起こす。

元々、緑膿菌は消毒薬抗菌薬に対する抵抗性が高い上に、ヒトが抗菌薬を使用したことにより薬剤に対する耐性を獲得したものも多いため、緑膿菌感染症を発症すると治療が困難である。このため緑膿菌は、日和見感染症や院内感染の原因菌として医学上重要視されている。
名称の由来

「緑膿菌」という和名は、本菌が傷口に感染(創傷感染)したときに、しばしば緑色のが見られることから名付けられた。学名であるPseudomonas aeruginosaの種形容語のaeruginosaも「緑青に満ちた」を意味するギリシア語に由来し、本菌が作る緑色色素(ピオシアニン。後述)に因んだ名称である。なお、属名のPseudomonasは、それぞれギリシア語のpseudo-(偽の)とmonas(鞭毛を持った単細胞原生生物の総称)に由来する。
細菌学的特徴

シュードモナス属に属する、0.7 x 2 µm程度の大きさのグラム陰性桿菌である。芽胞は形成せず、菌体の一端に1本の鞭毛(まれに2-3本)を持ち活発に運動する。また菌体の一端には線毛を有する。

緑膿菌は、土壌淡水海水中など、自然環境のいたるところに生息する環境中の常在微生物の一種であり、湿潤な環境を特に好む。またヒトや動物の消化管内部にも少数ながら存在する腸内細菌の一種であり、健康な成人の約15%、病院内では30-60%が本菌を保有していると言われる。

偏性好気性であり、通常は酸素のない環境では生存できない。これはもっぱら呼吸によってのみエネルギー産生し、発酵を行わないためである。他の病原細菌と比べて、発育には特殊な栄養を必要としない(栄養要求性が低い)ため、増殖しやすい細菌である。微量の有機物でも増殖が可能であり、長期保存している蒸留水の容器にすら、混入したわずかな有機物を栄養源として緑膿菌が増殖することがある。人工的に培養する場合にも、アンモニウム塩を含む無機塩培地に、炭素源となる一種類の有機物があれば培養が可能である。至適発育温度は37℃前後で、42℃程度の高温でも増殖可能であるが、低温(4℃以下)では増殖しない。有機物を分解して、アミンの一種であるトリメチルアミンを産生するため、独特の臭気(腐った魚のような臭い)を生じる。

緑膿菌は、熱に対する抵抗性は他の細菌と同程度で比較的弱い部類に属する(55℃1時間処理で死滅)が、消毒薬抗生物質などに対しては、広範かつ強い抵抗性を有している(薬剤抵抗性の節に詳述)。このため、長期間放置されている手洗い用の消毒液などの中からも分離されることがあり、院内感染などとの関連から特に医療分野で注目されている。
緑膿菌の物質産生クオラムセンシング
左図:細菌密度が低い状態では、オートインデューサー(青)の濃度も低く、物質の産生があまり起こらない。
右図:細菌密度が高くなると、オートインデューサーの濃度が上がって、クオラムセンシング特有の物質(赤)が産生される。

緑膿菌は、色素やムコイド、外毒素など、本菌特有の多種類の物質を産生する。


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