この項目では、道具としての網について説明しています。その他の網については「網 (曖昧さ回避)」を、その他の用法については「ネット」をご覧ください。
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網と浮き玉
網(あみ、网)とは、柔軟性
に富む糸や鋼線などを格子状に結びつけた形状の製品。ネット(英語: net)ともいう。古くから虫や魚等の捕獲・採取に用いられたり、容器として物を入れる用途に利用されている。通気性が高いため、密閉性が必要な用途には不向きである。竹細工や蔦などの比較的固いもので編み込まれたものは笊(ざる)や籠(篭、かご)といわれる容器であり、区別されている。
なお、網の形状から転じて、多くのものが複雑に結びついた状態・関係を網(もう)と呼ぶようになった。例えば連絡網、情報網。また、放送・通信分野での各種のネットワーク(例:電話網・回線網・放送網)でも使われ、単に網(もう)と呼ぶこともある。「ネットワーク」という言葉自体、原義は「網状の製品」の意味である。 かつて網は手作業で編んで製作されていた[1]。日本でも明治時代中期までは手作業により製作されていた。 1907年(明治40年)に「広井式足踏かえるまた機」という製網機械が発明され、1925年(大正14年)には「無結節網機」が完成[2]。工業としての製造がはじまる。昭和時代は三重県・愛知県・静岡県・石川県を中心に網の製造業は隆盛を見るが、平成に入ると人件費の安い海外生産に押されて業者数・国内生産とも減少傾向である。 網は用途によって漁網と陸上網に分けられる[1]。 漁網は漁業用の網で、漁法によって旋網用、曳網用、定置網用、刺し網用、海苔網用、養殖網用などがある[1]。漁網の形状は漁法だけでなく使用海域によっても異なる[1]。 陸上で使用される網を陸上網というが、用途は幅広く、農業用、建設用、スポーツ用などに分けられる[1]。 農業用ネットには農作物の保護を目的とする支柱ネット、防虫ネット、防風ネット、害獣ネットなどがある[1]。建設用ネットには工事現場で利用される安全ネット、落石防止ネットなどがあり厳しい安全基準が定められている網もある[1]。スポーツ用にはスポーツ施設で使われる防球ネット、ゴルフネット、サッカーゴールネットなどがある[1]。 製造方法により、大きく3つに分けられる。 金属製のものを金網という。
繊維製品
歴史
用途による分類
漁網
落とし網
地引き網
底引き網
刺し網
巻き網
投網
陸上網
捕獲用の網
かすみ網
たも網
捕虫網
防護や遮断を目的とする網
防鳥ネット
防虫ネット
農業用防虫ネット
蚊帳
網戸
防球ネット
防風ネット
遮光ネット
防犯ネット
落石防止ネット
落下防止ネット
可動式の防球ネット
立入を防ぐために設置されたネットと、ゴミ袋にかぶせられた防鳥ネット
製法による分類
結節網
網の節を結んで作っているもの。(現在は「かえるまた」という結び方のものが主流である)
無結節網
網の節を撚り合わせて作っているもの。結び目がないため切れにくく軽量で嵩張らない。
成型網
樹脂を押し出し、延伸等により網の形にしたもの。
金網バーベキュー用の焼き網
焼網 - 魚類や餅などを焼くときにもちいる。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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