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この項目では、共同体としての結について説明しています。その他の用法については「結 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
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出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2014年2月)

結(ゆい)とは、主に小さな集落自治単位における共同作業の制度である。一人で行うには多大な費用と期間、そして労力が必要な作業を、集落の住民総出で助け合い、協力し合う相互扶助の精神で成り立っている。
概要

「結い」とも表記する。

結とは労働力を対等に交換しあって田植え、稲刈りなど農の営みや住居など生活の営みを維持していくために共同作業をおこなうこと、もしくはそのための相互扶助組織のことをいう。社会基盤の維持にかかわるものは特に自普請ともよび、労力、資材、資金を提供しあう互助活動全体を指す。地縁にもとづく「近所付き合い」とみなすことも可能であり、古くは「十分の付き合い」や隣組も結の一種といえる。また、広義には無尽消防団などは資金や災害対策の労役に限った結であるといえる。
日本の結

「ゆい」とは、田植え、屋根葺きなど一時に多大な労力を要する際におこなう共同労働の形態のことであり、「もやい(催合)」[1][2]と称されることもあるが、厳密には「もやい」が「共にあるものが共に事を行う、あるいは共にもつ」[3]のに対し、「ゆい」は「共にはないが、たがいの約束にもとづいて共に事を行う」[3]ものであり、歴史的には「ゆひもやとはで、早苗とりてん」の歌がすでに鎌倉時代にみられるところから、中世もしくはそれ以前にさかのぼる民俗であったと推定される。ここにおける「やとう(ふ)」は「家問う(ふ)」が原義と考えられ、頼むべき家々をまわって労力の共同を申し入れ、それによって助けられれば自分の家もそれに応じて返すことを前提としていた。それに対し、「もやい」には、たがいに労力を貸し借りする観念はなかった[4]
中部地方の合掌集落

日本の富山県五箇山から岐阜県白川郷合掌集落では、現在でも合掌造り茅葺屋根の葺き替えに結の制度が残っている。葺き替えは約30年-40年に一度行われ、それにかかる労力と費用は莫大なものである(単純に人件費を現代の価値に換算すると片面の葺き替えだけでも1千万円以上ともいう)が、これらは無報酬で行われた。

葺き替えの手順はだいたい以下の通りである。

作業の3年以上前から準備が始まる。

屋根の面積から必要なの量と人員を概算する。

作業の日取りを決め、集落を回り葺き替えをいついつ行うので手伝って欲しいと依頼する。

予め作業に必要なだけの茅を刈って保存しておく(そのための「茅場」を確保してある)。

役割分担を決める(茅を集める者、運ぶ者、茅を選別する者、縄などその他道具を準備する者など)。

上記は専ら男性の作業である。女性は作業に従事した者達への食事、休息時の菓子、完成祝いの手土産の準備を行う。

屋根の両面を同時に吹き替えることはほとんど無く、片面のみを2日間で仕上げる。

1日あたり200人から300人の人手が必要となる。100人以上が屋根に登るさまは壮観である。

近年は過疎化第一次産業の衰退、高齢化などで結の維持が難しくなってきている。一方でナショナル・トラストや一般のボランティアが各地より集まり、葺き替え作業を共同で行うようになった。なお、白川郷では結を行う組織を合力(コーリャク)と呼び、また結の範囲は屋根の葺き替えに限らず、代掻き田植え稲刈り草取り、薪割り、冠婚葬祭など生活全般に及ぶ。
北安曇地方の災害復旧

かつて長野県大町市安曇野地方北部一帯では、地形的な制約等から集落の家々は近接しており、ひとたび火災が発生すると集落全体に延焼する惨事となった。このため、あらかじめ集落ごとに異なる建築部材(梁や柱、カヤ、建具等)をストックしておき、火災に遭った家を再建する際には、日を決めて人夫を集め部材を持ち寄り、わずか2-3日の間で1棟を建て上げてしまうといった大規模な結が組まれていた[5]
沖縄

沖縄(かつての琉球)では「ゆいまーる」または「いーまーる」と呼ばれる結の習慣が残っている。「ゆい」は前述の「結」(共同、協働)であり、「まーる」は「回る」の訛りで順番を表す。従ってゆいまーるとは「相互扶助」を順番にかつ平等に行っていくことを意味する。ゆいまーるも結と同様に、見返りは期待されない。ウージ(サトウキビ)畑の収穫の際、例えば5人でゆいまーるが組織されたとする。そのとき5名が一致団結して一件ずつ順番に全てのサトウキビ刈りを行う。この組織を「結い組」というが、リーダーの存在しないインフォーマル・グループなのである。


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