結合定数_(物理学)
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その他の用法については「結合定数」をご覧ください。
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出典検索?: "結合定数" 物理学 ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2017年6月)

物理学において、結合定数(けつごうていすう、: coupling constant)とは、力学系における相互作用の相対的な大きさを表す物理量である。力学系を記述する作用汎関数、あるいはラグランジュ関数ハミルトン関数は、運動項と相互作用項の和の形で表すことができる。このとき、結合定数は相互作用項における比例係数として現れる。
概要

例えば、一端が壁に固定されたフックの法則に従うバネ係数 k のバネに接続された物体の例を挙げれば、ラグランジュ関数は L ( t ) = K ( t ) − U ( t ) = m 2 X ˙ 2 − k 2 X 2 {\displaystyle {\mathcal {L}}(t)=K(t)-U(t)={\frac {m}{2}}{\dot {X}}^{2}-{\frac {k}{2}}X^{2}}

である。バネ係数 k が相互作用項における比例係数であり、これがこの力学系における結合定数である。バネ係数は物体の壁との結びつき(相互作用)の強さを表す量である。バネ係数がゼロの極限では、物体は壁とのつながりが切れて、自由な運動を行う。一方、バネ係数が無限大の極限では、物体は壁と完全に固定され、動くことができない。

例えば、電磁相互作用の結合定数として有名な微細構造定数は α = e 2 4 π ε 0 ℏ c = 7.297 352 5664 ( 17 ) × 10 − 3 = 1 137.035 999 139 ( 31 ) {\displaystyle \alpha ={\frac {e^{2}}{4\pi \varepsilon _{0}\hbar c}}=7.297\,352\,5664(17)\times 10^{-3}={\frac {1}{137.035\,999\,139(31)}}}

という無次元量の値をとる[1][2]。ここで、e は電気素量、ε0 は真空の誘電率、ħ はディラック定数、c は光速である。

一方、弱い相互作用に関係する結合定数として有名なフェルミ結合定数は G F ( ℏ c ) 3 = 2 8 g 2 m W 2 = 1.166   378   7 ( 6 ) × 10 − 5   GeV − 2 {\displaystyle {\frac {G_{\text{F}}}{(\hbar c)^{3}}}={\frac {\sqrt {2}}{8}}{\frac {g^{2}}{m_{\text{W}}^{2}}}=1.166\ 378\ 7(6)\times 10^{-5}\ {\mbox{GeV}}^{-2}}

と表され[3]、その次元は [eV]−2 である。ここで、g は弱い相互作用のゲージ結合定数、mW はWボソンの質量である。

狭義に、基本相互作用の結合定数という場合、自然単位系を採用し、ゲージ結合定数を g として α ≡ g 2 4 π {\displaystyle \alpha \equiv {\frac {g^{2}}{4\pi }}}

と定義される無次元量を指す。

また、結合定数は基本相互作用に限らず、湯川相互作用のようなラグランジアン密度の中の相互作用項の強さを表す係数としても現れる。
ゲージ結合定数

非可換ゲージ理論において、ゲージ結合定数はゲージ場の強さを決定するパラメータとしてラグランジアン密度の中に現れる。例えば、ヤン=ミルズ項(ゲージ場の運動項+ゲージ場の自己相互作用項)は以下のように表記される。 L Y M = − 1 4 F μ ν a ( F μ ν ) a = − 1 4 Tr ⁡ ( F μ ν F μ ν ) {\displaystyle {\mathcal {L}}_{YM}=-{\frac {1}{4}}F_{\mu \nu }^{a}(F^{\mu \nu })^{a}=-{\frac {1}{4}}\operatorname {Tr} (F_{\mu \nu }F^{\mu \nu })}

ここで、Fμν はゲージ場テンソルであり、対応するゲージ場を Aμ、群の構造定数を fabc とすると F μ ν a = ∂ μ A ν a − ∂ ν A μ a + g f a b c A μ b A ν c {\displaystyle F_{\mu \nu }^{a}=\partial _{\mu }A_{\nu }^{a}-\partial _{\nu }A_{\mu }^{a}+gf^{abc}A_{\mu }^{b}A_{\nu }^{c}}

と定義される。ここに現れた定数 g が理論のゲージ結合定数である。他にも、g は共変微分の中に現れ、 D μ = ∂ μ − i g A μ a T a {\displaystyle D_{\mu }=\partial _{\mu }-igA_{\mu }^{a}T^{a}}

結果としてゲージ場と他の場との相互作用項の強さを表す。
弱結合と強結合

無次元量の結合定数 g を持つ場の量子論において、結合定数が1と比べて十分小さい (g ≪ 1) オーダーであるとき、その理論における結合を弱結合と呼ぶ。この場合、理論は結合定数 g の級数展開による摂動論によって記述される。

一方、結合定数が1と同等かそれ以上のオーダーであるとき、その理論における結合を強結合と呼ぶ。例えば、量子色力学において、高エネルギー領域における漸近的自由性が弱結合であり、低エネルギー領域におけるクォークの閉じ込めが強結合である。
有効結合定数量子電磁力学における繰り込み。左図は裸の状態、実際には右図のような多くの真空偏極が含まれている。

場の量子論において、短い時間に生成消滅する仮想粒子は可能な限りあらゆる相互作用を引き起こす。これは、不確定性原理 Δ E Δ t ≥ ℏ {\displaystyle \Delta E\Delta t\geq \hbar }

によって、短い時間間隔 Δt においては、ΔE 程度のエネルギー保存則の破れが許されるためである。このような量子効果によって計算中に無限大が現れ、それと相殺するように質量や電荷といった複数のパラメータを再定義して無限大を取り除く操作が繰り込みである。


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