結び目
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

数学における図形については「結び目理論」を、2010年の日本映画については「結び目 (映画)」をご覧ください。

結び目(むすびめ)とは、一般にを結び合わせたところ、結んで作った瘤(こぶ)のことである。
2端

紐の2端で作る結び目には、次のようなものが挙げられる。
本結び
ロープの端同士を結ぶ方法。いわゆる固結びのひとつ。新聞を縛るなど、生活の中で当たり前に使っている人も多い。次第に緩んでくることがあるため、恒久的に使うほどの信頼性はない。本結びは横結びとなっているが、縦結びよりも強度の点で優れている。
縦結び
本結びで2回目のロープを絡めるときの上下関係を誤るとこの縦結びとなるが、横結びと比べて強度が劣る。通常、使う場面は少ない。
蝶結び
端と端を結ぶ方法。一度2つの端を絡めたあと、左右に広がるような形に2つのループを形成させて再度結ぶ。が羽根を広げたような形に見えることからこう呼ばれる。装飾性が高く、非常にほどくことが容易であるため、靴紐を縛る時やリボンで髪を結う時などに使われる。
外科結び
本結びと同様にロープの端同士を結ぶ方法だが、1回目にロープを絡めるときに1まわり多く絡めておく。
ふじ結び
テープ状のものを結び合わせるのに用いる結び。
連結用

特に紐と紐を連結する際の結び目には、次のようなものがある。
一重継ぎ
簡単な構造で、素早く結べる。主に、太さの違うロープをつなぐのに有用(同じ太さの場合は、本結びでつなぐことができる)。木綿など昔からある天然繊維のロープでは強度を得やすいが、滑りやすい現代の化繊ロープでは強度を得にくいという「近年、通用しなくなってきた結び」の一つに数えられる。より強度を高めるため巻きを1回増やしたものを二重継ぎと呼ぶが、これも昔ほどの信頼性は期待できない。
テグス結び
一方のロープが他方のロープを抱えるように結び目を二つ作る構造。
二重テグス結び
テグス結びの強度の高める巻きを1回増やしたもの。信頼性が高いため、こちらが良く使われる。
1端
止め結び
ロープに輪をつくり、そこの中にロープの片端を通すことによってつくる。最も単純なストッパー・ノット。結び目理論では三葉結び目と呼ばれる。
固め止め結び
前述の止め結びと同様にロープに輪をつくるが、そこにロープの片端を2回通してつくる。
ひと結び
芯に結びつける結び方の中で最も単純なもの。
ふた結び
ひと結びより多く巻きつける結び方。
巻き結び
同じ向きのひと結びを2重に施してロープを芯に結びつける方法。
ひばり結び
異なる向きのひと結びを2重に施してロープを芯に結びつける方法。
自在結び
張り綱の固定などに用いれるヒッチで、結び目を移動させて張りの強さを調節できる。
てこ結び
ロープを芯にしばりつけるヒッチのひとつ。
ねじ結び
芯に対してロープをひと結びしてから何度も巻きつける結び方。
ねじ掛け結び
ロープをフックに掛けるときの結び方。
猿のこぶし結び
ロープの端に球状の結び目を作る方法。
8の字結び
コブを作る結び方。結び目が8の字に見えることからこう呼ばれている。簡単に結ぶことができ、止め結びより大きなコブになり、強く締めた後でも比較的ほどき易い。なお、二重8の字結びといった場合は、輪を作ることを目的とする結び。8の字結び、二重8の字結びともに、「8の字」または「フィギュア・エイト」と略される場合があるので、場面によって見極める必要がある。英語圏でも「フィギュア・エイト」の略称で通じる(「エイト・ノット」と略す日本人もいるが、これは「8個の結び目」という意味になるので使わない方が良い)。もやい結び
もやい結び
もっとも知られている基本的な結び方の一つで、ロープの端に径の変わらない輪を作る(なお、本来の英語の発音は「ボウリン」だが、「ボウライン」も可)。手順が誰にでも覚えられる簡単なものでありながら、強固な結び目を形成し、信頼性が高い。その上、強く締め付けた後でも簡単に解く事が出来る。また、負傷者自ら体に巻き付けて片手で結べるなど、他にはない長所もいくつかあり、ロープワークの分野では結びの王様(King of knots)とも呼ばれている。応用範囲が広いため、船舶関係のみならず、登山キャンプレスキュー工作など、様々な分野で使用されている。結び方は右図。輪がロープ本線を引くという負荷に耐える。しかし、輪だけを広げるような誤った使い方による負荷(リング負荷)をかけると、最悪は解けてしまう事がある。近年の多様なロープの種類の影響もあり、断続的に負荷をかける場合もロープの(結び目の)滑りに注意が必要。現在もやい結びは、登山での “自己確保用” としてはほとんど使用されていない。なお、万一のロープの滑りに備えた変形もやい結びがいくつか考案されており、命綱にこの変形結びを用いることもある。ただし、「簡単」「片手で結べる」といった長所を多数失っており、複雑化した手順を初心者が間違えるなどの問題も起きている。そのため、結び目そのものに手を加える変形結びではなく、通常のもやい結びを作った上でロープの端を独自に留め結ぶ(例:二重テグス結びで輪に留める)といった安全策を用いることが望ましい。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:14 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef