この項目では、色名について説明しています。その他の用法については「ムラサキ (曖昧さ回避)」をご覧ください。
.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}この項目では色を扱っています。閲覧環境によっては、色が適切に表示されていない場合があります。
紫
むらさき
16進表記#6A0DAD
RGB(106, 13, 173)
CMYK(39, 92, 0, 32)
HSV(275°, 92%, 68%)
マンセル値10PB 4/26
表示されている色は一例です
紫色の水晶、アメシスト
紫(むらさき)は、純色の一種。青と赤の間色。紫色(むらさきいろ、ししょく)は同義語。
伝統的には多年草である紫草の根を用いたり特定の巻貝の色素腺を用いた(貝紫色)[1]。紫に対応する表現として、英語ではパープル (purple) やバイオレット (violet) がある。古英語ではパーピュア (purpure) といい、紋章学で用いる。虹の七色(赤・橙色・黄色・緑・青・藍・紫)のうち、光の波長が最も短い(380?430nm)。これより波長が短いものを紫外線という。 「紫」の原義は色の「むらさき」、あるいは一説に、紫色に染めた絹だという[2]。 この漢字で草本の「ムラサキ」を意味するのは国訓であり、本来は「紫草」の形でしかその意味はない。なお漢籍に書かれた「紫草」は別種だという説もあるが、現代中国語では「むらさき」と同種である[3]。 「ムラサキ」はもともと紫草という植物の和名であり、この植物の根(紫根)を染料にしたことから、これにより染色された色も「ムラサキ」と呼ぶようになった。この名称自体は、ムラサキが群生する植物であるため、『群(むら)』+『咲き』と呼ばれるようになったとされる[4]。 日本では紫を指し示す色数が非常に豊富である[5]。深紫である「こき色」や赤紫である「うす色」のように、平安時代の貴族は「色」というだけで「紫」を指していた[5]。 『枕草子』の冒頭、「少し明りてむらさきだちたる雲の細くたなびきたる」という箇所は『紫色の雲』という意味と、『群がって咲く(ムラサキの)花のような』という両方の意味があるともされる。なお、ムラサキの花は白色である。 英語表現では、青のblueから赤のredまで、おおよそblue、violet、purple、redの順に赤みが増していく[5]。ただし、日本語とのずれも指摘されており、日本産業規格(JIS)の一般色名と英色名を対応させていくと、JISの一般色名に「青紫」を含む範囲では半数近くがblueでカバーされるという指摘がある[5]。 マゼンタ (webcolor) 青紫 (webcolor) 深紫 (webcolor) 浅紫 (webcolor) purple (webcolor) mediumpurple (webcolor) violet (webcolor) mediumvioletred (webcolor) fuchsia (webcolor) magenta (webcolor) 紫は一般に可視光の波長のうち最小波長である、およそ380?430nmの波長の色として知覚される。 ウェブカラーでは基本16色として"purple"が定義されており、色を指定する際にpurpleと入力すると16進数表記にして#800080の色(濃い紫)が表示される(右図)。 派生色としては"violet"やマゼンタ"magenta"などが定義されている。これらは、フクシャ"fuchsia"を除けば基本16色として定義されておらず、すべてのブラウザで正しく発色される保証はされていない。"magenta"と"fuchsia"は同色として定義されてはいるが、"magenta"は基本16色ではない。 紫(JIS慣用色名) パープル(JIS慣用色名) 菫色(JIS慣用色名) バイオレット(JIS慣用色名) 紫は代表的な色ではあるが、赤と青の絵具を混ぜ合わせてもつくることができる(その場合は、やや黒っぽい色調になる)。 日本産業規格(JIS)では一般色名と慣用色名を定めている。
名前の由来
紫
ムラサキ
英語表現
パープル (purple)
パープル (purple) の染め方についてプリニウスの『博物誌』では特定の巻貝の色素腺を用いた貝紫について述べている[1]。元々この単語は、巻貝の一種"purpura"(ラテン語、プールプラ)に由来する。この巻貝の出す分泌液が染色の原料とされ、結果として出来た色もpurpuraと呼ばれた。クレタ島の近くの小島からは紀元前1400年頃の貝紫を採取したと思われる貝殻が発見されている[1]。色の名称としてのパープルは、聖書では青やスカーレットとともによく出てくる色で、ギリシャ神話にもパープルはよく登場する[1]。ただ、プリニウスの『博物誌』は貝紫染めであたかもパープル (purple) とバイオレット (violet) の両方が作り出せるような書き方をしている[1]。これに関連してパープル (purple) の指した範囲について疑問が呈されており、海産巻貝を材料とする紫染でも絹を染めたものと羊毛を染めたものでは色調が違うことが指摘されている(羊毛を染めた場合は赤みが強くなる)[1]。また、貝紫は貝の種類によっても赤っぽく染まるものや青っぽく染まるものがある[1]。なお、"purple"は、紫と紅の両義を含める場合がある。例えば、怒って顔を紅くする様相を、英語では"turn purple with rage"と表現する。細菌学においても、"purple" は「紫」ではなく "red"(紅色)を指す。紅色細菌 (purple bacteria) などの例がある。
バイオレット (violet)
「紫色」を指すことがあり、こちらも基本色としての紫を指す単語として使われる。この"violet"は本来スミレを意味する単語であり、直訳すると菫色(すみれいろ)となる。ローマ時代にはバイオレットパープルと青色パープルの区別があったとされる[1]。なお、アイザック・ニュートンの定義による虹の7色のうち、最も短波長側の色である紫は英語では"violet"であり、"purple"ではない。バイオレット (violet)は、植物の固有色に由来する一方、虹の一色として基本色彩語としても認知されており、ブルー (blue)やパープル (purple) よりも範囲は狭いが固有色名と基本色名の中間のような位置づけになっている[5]。詳細は「バイオレット色」を参照
派生色
16進表記#DA508F
16進表記#7445AA
16進表記#493759
16進表記#C4A3BF
マゼンタ - 紅と紫の中間色。
赤紫
青紫
深紫 - 黒っぽい紫。日本の律令制で規定。
浅紫 - 赤みをおびた薄い紫。日本の律令制で規定。
本紫
偽紫
京紫 - わずかに赤味を帯びた紫
江戸紫(今紫とも) - 青味を帯びた紫
古代紫 -くすんだ紫
貝紫 - 螺などの貝から取った染料で染めた紫
藍紫
光の色としての紫
16進表記#800080
16進表記#9370DB
16進表記#EE82EE
16進表記#C71585
16進表記#FF00FF
16進表記#FF00FF
物体色としての紫
マンセル値7.5P 5/12
マンセル値7.5P 5/12
マンセル値2.5P 4/11
マンセル値2.5P 4/11
Size:66 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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