紙幣
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多様な国の通貨紙幣、すべて5,000の価値がある。(現行ではないものも含まれる)

紙幣(しへい、: bill)とは、製の通貨のことである。
概要1938年昭和13年)の富士桜50銭券(政府紙幣)

紙幣には、政府が発行する政府紙幣 (Print money) と、銀行中央銀行など)が発行する銀行券 (Bank note) があるが、特定地域だけで通用する地域紙幣(地域通貨)が発行されることもある。現在の多くの国では中央銀行の発行する銀行券が一般的であるが、シンガポールなど政府紙幣を発行している国もある。現在多くの先進国の中央銀行が完全な国家機関ではなく、民間企業の投資などで出来ていることから、中央銀行のありかたを疑問視する考え方が最近世界中で起きている。そのため代替案としての政府紙幣、地域通貨なども再び脚光を浴びはじめている。

現在の日本では、政府紙幣は存在しないが、日本銀行が開業するまでは政府紙幣が発行されたほか、大正時代昭和時代には小額銀貨の代用としての銭単位の低額の政府紙幣が発行されたこともある。法令用語としての「紙幣」はもっぱら政府紙幣を指し、銀行券は含まない[注釈 1]が、日常用語としては、日本銀行券を指して紙幣と呼ぶ。

以下、特に断りのない限り「紙幣」とは政府紙幣ではなく、銀行券を意味するものとする。
特質

強制通用力を有する紙幣(銀行券)には次のような特質が認められる[1]
汎用性
あらゆる経済取引の決済手段として利用されるという特質。
一般受容性
誰にでも受け取られるという特質。この点、使用目的の限定されるプリペイドカード商品券には汎用性や一般受容性が認められない。
支払完了性
第三者(金融機関など)の介在を必要とせずに、当事者間の決済を最終的に完了せしめるという特質。この点、クレジットカードなどとは異なる。
匿名性
いつ、どこで、だれが、どのような目的で用いたかが秘匿されるという特質。
コストおよびリスク
硬貨程ではないが、預金通貨電子マネーなどに比べて保管・輸送に大きなコストがかかり、紛失・盗難・焼失・破損のリスクが高くなる。
歴史詳細は「貨幣史」を参照世界初の紙幣である交子。

本来貨幣は貴金属など普遍的な価値を持つ財貨そのものであり、昔から王侯がコイン鋳造権を独占して市場に流通させていた。これらの貴金属による貨幣は運搬に不便であるだけでなく、摩耗による減価の問題もあったため、次第に貴金属との交換を保証された債務証書(手形)に置き換わっていった。これが紙幣のはじまりといえる。

紙幣に先だって(紙が発明される以前に)、カルタゴにおいては製の通貨が普及していたとされる。ただしカルタゴの滅亡とともに断絶し、また考古学的資料にも乏しい事から、詳細は不明である[2]

他、古代エジプトにおいても、倉庫への穀物の預かり証(パピルス製)が通貨の代わりとして使用されていたが、古代ローマの征服により断絶している。

世界初の紙幣は、代に鉄銭の預り証として発行された交子である。交子には有効期限があり、期限前に新札との交換は可能だが手数料がかかった[3][4]。宋ののちのが発行した交鈔は、当初から通貨として発行された初の紙幣となった(中国の貨幣制度史を参照のこと)[5]。歴史上最大の紙幣は宝鈔であり、サイズは縦338ミリ・横220ミリとなる[6]ストックホルム銀行券(1666年

ヨーロッパでは、民間の銀行が発行した金銀の預り証である金匠手形 (Goldsmith's note) が通貨として流通していたが、国家による承認を受けたものとしては1661年スウェーデンの民間銀行・ストックホルム銀行(英語版)が発行したのが、銀行券としては最初のものである(だが、7年後に同行が経営破綻したために政府が受け皿として国立のリクスバンクを創設、これが世界最初の中央銀行となった)。また、1694年にはイギリスイングランド銀行が設立され、同行の約束手形が発行された。同行の約束手形は当初手書きであったが、のちに印刷に改められたことにより、交換手形として広く流通し始めた。イングランド銀行は1844年ピール銀行条例によってイギリス唯一の発券銀行とされた。フランスでは1716年に、金融業者で投機家のジョン・ローの働きかけで使用されるようになった[7]
兌換紙幣1900年に発行された日本紙幣。兌換紙幣であり、と交換可能なことが明記されている。

近代になって、金本位制(または銀本位制)が確立し、本位貨幣たる金貨銀貨または銀行に保管する金地金などと交換ができる紙幣は兌換紙幣(だかんしへい)と呼ばれ、券面にはそれらの記載があった。例えば、アメリカでは、ブルーシールの兌換銀券とイエローシールの兌換金券があった。日本の兌換紙幣は最初は兌換銀券(紙幣の表題は「日本銀行兌換銀券」)であったが、1897年明治30年)に金本位制が採用されてからは、兌換金券(紙幣の表題は「日本銀行兌換券」)となった。紙幣が広く流通するためには兌換が保証されていることが重要であって、銀行など紙幣発行機関の信用がその存立基盤を形成していた。すなわち特定の銀行に正貨(つまり金銀)の準備がないという流言が広まれば、途端に信用不安を引き起こし、取り付け騒ぎが起こって銀行券が紙切れになる危険が生じたわけである。

しかし、1929年世界恐慌以降、財政金融政策が困難になるなどの理由から各国で金本位制を廃止し、管理通貨制度へ移行、多くの国の紙幣は兌換紙幣から正貨との交換が出来ない不換紙幣となった。普遍的な財貨である金銀との交換価値が失われた紙幣は、時に政府による濫発や中央銀行による国債大量引き受けなどで、ハイパーインフレーションを引き起こしたが、中央銀行による不断の通貨安定政策により一定の信頼を得て、中心的な法貨として国民生活に広く流通している。現在では本位金貨・本位銀貨・金地金などと交換できる兌換紙幣を発行している国家はなくなったが、ただ中国語では「兌換」の語は現在「両替」の意味で使われている。
日本における紙幣史「日本の貨幣史」も参照

日本での紙幣の始まりは、記録上は『建武記』に記されている、後醍醐天皇1334年建武元年)に内裏造営資金確保のために発行されたとされる楮幣(ちょへい)であるが、現物は残っておらず、実際に発行されたかも疑問視されている。現存する最古の紙幣は、1623年元和9年)に伊勢国山田の商人が発行した山田羽書である。

江戸時代には、各藩が財政難の打開策として藩札を発行した。最初の藩札は諸説あるが、越前国福井藩が幕許を得て1661年寛文元年)に発行したものとされている。


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