紙屋町停留場
(紙屋町東・紙屋町西)
紙屋町西停留場ホームとLED式発車標
かみやちょう
(かみやちょうひがし・かみやちょうにし)
Kamiya-cho-higashi / Kamiya-cho-nishi
紙屋町停留場(かみやちょうていりゅうじょう、紙屋町電停)は、広島県広島市中区基町にある広島電鉄の路面電車停留場である。駅番号はM9。 紙屋町停留場は広島駅前から広島市の中心街を経由し広電西広島駅までを結ぶ本線と、広島市の中心街から南へ伸び広島港までを結ぶ宇品線の2路線が接続する停留場で、このうち宇品線は当停留場を起点とする。停留場は広島市の幹線道路である相生通りと鯉城通りが交差する紙屋町交差点に置かれ、繁華街のただなかに位置する[2]。交差点の東西に乗り場をそれぞれ有し、東側の乗り場には「紙屋町東(停留場)」(かみやちょうひがし)、西側の乗り場には「紙屋町西(停留場)」(かみやちょうにし)という別々の停留場名が与えられている。これらはあくまで旅客案内上の呼称であり、正式には紙屋町停留場という一つの停留場である[3](『鉄道要覧』でも両方の乗り場を合わせて「紙屋町(停留場)」としている)。営業キロ上でも同一の停留場であり、駅番号も同じ「M9」が与えられている。 開業は1912年(大正元年)11月23日。元々は旅客案内上でも両方の乗り場を合わせて「紙屋町」と称していた(本線を東西に走る2、6号線および宮島線直通電車では、最初を「紙屋町」、次を「続いて紙屋町」と案内していた)2001年(平成13年)11月1日より東西の乗り場を「紙屋町東」と「紙屋町西」に呼び分ける措置がとられた。 広島電鉄が定める乗換え指定電停の一つであり、当停留場で行先の異なる電車どうしを乗り継ぐことができる[4]。乗り換えの際は紙屋町東・紙屋町西の両停留場に加えて、南隣にある宇品線の本通停留場も同一の停留場として扱われ、これらを相互に移動することができる[4][5]。 紙屋町停留場に乗り入れている本線と宇品線の2路線は1912年(大正元年)11月23日に同時に開通し、当停留場もこの日に開設された[6]。本線についてはこの時すでに当停留場から先、櫓下までの区間も路線は竣工していたが、トラブルもあってこの区間が実際に営業を開始したのは2週間後の12月8日のことである[2][7]。開業当初は本線と宇品線の線路が形作るデルタ線の内側、交差点の中央に乗り場が設けられ[8]、鉄道信号機やポイントを操作するための詰所も備え付けられていた[2]。 1945年(昭和20年)8月6日の原爆投下により広島電鉄の市内線は全線不通となったが、本線は己斐方面から順次復旧し、同年9月には紙屋町でも運行を再開した[6]。宇品線もこれに次いで運行を再開し、翌年には紙屋町交差点のポイントが接続され両線での直通運転が再開されている[2][9]。停留場名は開業以来「紙屋町」として案内されてきたが、2001年(平成13年)11月1日に広島電鉄の他の停留場名の変更に合わせて「紙屋町東」・「紙屋町西」と東西で呼び名が分けられた[2]。
概要
歴史