純愛山河_愛と誠
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この項目では、漫画について説明しています。バラエティ番組については「★愛と誠★」を、ALI PROJECTの楽曲については「Dilettante」をご覧ください。

愛と誠
ジャンル少年漫画学園漫画
漫画
原作・原案など梶原一騎
作画ながやす巧
出版社講談社
掲載誌週刊少年マガジン
レーベルKCコミックス
発表号1973年3・4合併号 - 1976年39号
巻数KCコミックス全16巻
(旧)講談社漫画文庫全16巻
KCスペシャル全13巻
KCデラックス全10巻
講談社漫画文庫全10巻
KPC版全8巻
講談社プラチナコミックス版全6巻
話数全175話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『愛と誠』(あいとまこと)は、原作:梶原一騎・作画:ながやす巧による日本漫画劇画[注 1])。『週刊少年マガジン』(講談社)にて1973年3・4合併号から1976年39号まで連載された[1]。1975年に講談社出版文化賞児童まんが部門を受賞[1]。累計部数は500万部を突破している[2]映画化・テレビドラマ化・ラジオドラマ化などもされている。
概要

不良少年の太賀誠、財閥令嬢の早乙女愛、二人の純愛を描いた学園青春漫画[1]。冒頭にて、元インド首相ジャワハルラール・ネルーが独立運動家時代に獄中から娘(後の首相インディラ・ガンディー)へ宛てた手紙が引用されており[3]、それに含まれる「愛」と「誠(誠実)」という言葉がタイトルの由来にもなっている。なお、この手紙の文章は、テレビドラマ版のオープニング・ナレーションとしても使用された。

本作品は『週刊少年マガジン』第4代編集長の宮原照夫が編集長に就任する以前から、梶原一騎の持つ繊細な部分に着目し「父と子のドラマ、子弟のドラマはもうやっている。読者である少年たちが、それら以外に出会う重要なドラマは何か。女性です」と持ち掛けたことにより誕生した[3]。両者は、木下惠介監督の映画『野菊の如き君なりき』やイワン・ツルゲーネフの小説『初恋』を参考にして構想を温めていた[3]。本作品は作画を務めたながやす巧の筆致もあって[3]、少年誌に連載された純愛物の先駆けとなり一世を風靡[4]。ヒロイン・早乙女愛が幼き日の太賀誠を回想して語った「白馬の騎士」や、その早乙女愛への報われない愛を貫く優等生・岩清水弘のセリフ「きみのためなら死ねる」などが流行語になった[4]。また、それまでスポ根ものの第一人者という評価がついて回っていた梶原にとっては、そのイメージから脱却する転機ともなった[3]

単行本は、雑誌連載中に講談社コミックス(KC)として順次発売され、最終的に全16巻が出版された。その後、講談社漫画文庫(全16巻)、KCスペシャル(全13巻)、KCデラックス(全10巻)などの形で再出版された。

なお、漫画は全4部構成になっており、連載中に何度か小休止をはさんでいる。

第一部: 1973年3・4合併号 - 同53号

第二部: 1974年3号 - 同36号

第三部: 1974年37号 - 1975年49号(1975年2号は休載)

第四部: 1975年52号 - 1976年39号

自筆原稿について

全175話のうち第74話全てと第12、35、55話の大部分を除いたほぼ全ての自筆原稿が現存しており、風塵社から1997年に「梶原一騎直筆原稿集『愛と誠』」(ISBN 4938733366)として発売された。梶原の自筆原稿は『あしたのジョー』の一部を除いてほとんどが消失しており、このケースは極めて希有な事例である。

2018年には、ながやす巧の自筆原稿のうち、外部に貸し出した後、行方不明となった15枚のうち1枚とみられる原稿がまんだらけのネットオークションに出品された。ながやすサイドは購入しないことを呼び掛けるも、400万円で落札された。この扱いにながやすサイドは落胆のコメントを発表したが、まんだらけサイドは原稿紛失を起こした講談社側の問題であるとして出品を特に問題視しなかった[5]
あらすじ

信州の蓼科高原で早乙女愛(さおとめ あい)が偶然出会った不良青年・太賀誠(たいが まこと)。彼は幼い頃、愛の命を救った時、額に大きな傷を負ったばかりでなく両親や自らの人生さえも壊れてしまう。その償いとして誠を東京の高校へ転入させ、更生させようとするが、傷を負わされた誠の怒りは強く、逆に暴力で学園を支配しようと企む。しかし愛の献身的な行為により、これを阻止されると誠は関東一の不良高校・花園実業へと転校する。愛、そして彼女を愛し陰から支える男・岩清水弘(いわしみず ひろし)も花園へ移り物語は新たな展開を示す。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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