紀伊國屋ホール
Kinokuniya hall
紀伊國屋書店本店(紀伊國屋ビルディング)。
4階が紀伊國屋ホール(2008年〈平成20年〉3月撮影)
紀伊國屋ホール(きのくにやホール、英語:Kinokuniya hall)は、東京都新宿区にある劇場である。1964年(昭和39年)に開場した。ル・コルビュジエに師事したモダニズム建築家、前川國男による設計。 紀伊國屋書店本店(紀伊國屋ビルディング)の4階にあり、客席数は427席となっている。 下北沢の本多劇場とならぶ小劇場演劇の聖地だが、月1回「紀伊國屋寄席」も行われる。開場当時から今日まで、舞台俳優を志した者なら一度は立ってみたい劇場として名の挙がる劇場である。文学座、俳優座、劇団民藝、演劇集団 円、こまつ座、劇団東京ヴォードヴィルショーなど、日本を代表する劇団が公演。現在は活動していない夢の遊眠社や第三舞台などの人気劇団もかつて公演を行っており、劇団だけでなく、1978年にはYMOもコンサートを実施したことがある。 なお、タカシマヤタイムズスクエア南館にあるBooks Kinokuniya Tokyoにも、「紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA」という劇場が併設されている。 2017年には、紀伊國屋ビルとして東京都選定歴史的建造物に選定された[2]。同年にDOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築にも選定された[3]。 かつての支配人の金子和一郎 紀伊國屋演劇賞の受賞者でもある劇作家の井上ひさしは遅筆のため、紀伊國屋ホールでの公演も初日が延びたり中止になったりしたことがあった。だが当時の紀伊國屋書店社長の松原治は「井上先生だから待て」と指示。次の公演でホールを貸しており、「良質な演劇を提供したい」という信念を持っていた[1]。
概要
紀伊國屋書店の文化を象徴
沿革
年表
1964年(昭和39年) - 竣工した紀伊國屋ビル(地上9階、地下2階)の4階に「紀伊國屋ホール」開場し、紀伊國屋寄席も開始[1]
1966年 - 紀伊國屋演劇賞を創設[1]
1996年(平成8年) - タカシマヤタイムズスクエアに紀伊國屋書店の新宿南店が開店、紀伊國屋サザンシアター開場[1]
2003年 - 紀伊國屋ホールに菊池寛賞。受賞理由は「開場以来、多くの若い演劇人に表現の場を与え、日本の演劇や落語などを地道に育てた功績」[1]
2014年 - 紀伊國屋ビル竣工50周年[1]
2021年 - 2月より改装工事を実施[4]
エピソード
アクセス
JR東日本・京王電鉄京王線・小田急電鉄小田原線「新宿駅」東口(出口)より徒歩3分(京王、小田急の場合の改札口は中央東口)
東京メトロ「新宿三丁目駅」B7・B8出口より徒歩1分
脚注[脚注の使い方]^ a b c d e f g h “【紀伊国屋ホール50周年】(上)高井昌史社長に聞く 演劇の聖地 文化守る決意”
^ “紀伊國屋ビルディングが東京都選定歴史的建造物に選定”. 紀伊國屋書店 (2017年3月23日). 2020年10月11日閲覧。
^ DOCOMOMO. “ ⇒紀伊国屋ビルディング”. docomomo. 2022年6月8日閲覧。
^ a b “紀伊国屋ホール改装前最終公演は「熱海殺人事件」”. スポーツニッポン. (2020年11月20日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202011190000804.html 2020年12月14日閲覧。
関連項目
紀伊國屋演劇賞
田辺茂一 - 紀伊國屋書店創業者
金子和一郎 - 紀伊国屋ホール総支配人
松原治 - 紀伊國屋書店名誉会長
外部リンク
紀伊國屋ホール 。紀伊國屋書店 - 本の「今」に会いに行こう