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この項目では、装身具について説明しています。

清水宏監督の映画作品については「簪 (映画)」をご覧ください。

桑田佳祐の楽曲については「がらくた (アルバム)」をご覧ください。

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出典検索?: "簪" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2016年1月)
年代不明。真鍮に金めっきが施されている。同じ長さの物一対とやや小さいもの計3本で一揃いとなっている。

簪(かんざし、釵)は、結髪後に束ねた髪に挿して髪型を保持したり髪飾りに用いる日本の伝統的な装身具である[1]

英語では: hair slide、Hair stickと訳されるが、日本の伝統的装飾具であるため: Kanzashiでも通用する。
概要現代のつまみ簪(羽二重、金属針金、針金

日本では江戸時代中期以降、多彩な髪形が生まれ、簪が髪飾りとして発達した[1]

簪の原材料にはを塗った木(つげホオノキなど)、金や銀をめっきした金属(近代では強度の面などから真鍮製が一般的)、鼈甲(べっこう)、象牙(ぞうげ)、のような広範囲にわたる材料から、最近はプラスチック(プラスチックにも様々な種類がある)も用いられる。飾り部分にはサンゴメノウヒスイ水晶なども用いられた。珍しいものとしては縁起を担いでかの骨で製作したとされるものまである。金工、べっ甲など素材によって職人の守備範囲は異なる[2]

江戸時代初期の簪は現存しているものが品質・材質共に貴重なものであるため、希少価値のあるコレクターズ・アイテムともなっている。中でも、明治初期のベークライトでできた簪は極めて珍重されている骨董品である。

装着法には多くの種類や様式が存在する。 例えば芸者がどのような簪をどのように着けるかで、「通(つう)」や「粋人(すいじん)」など精通した遊び客には彼女らの地位が判別できる。

とくに花柳界の女性の間では日本髪の結い方や簪を装着する位置は着装者の地位や立場に準じる。 舞妓は、先輩である芸妓と比べて下がりのついた華美な簪を着用するが、階級が上がるにつれ立場に応じた髪型や簪へと段階的に変わっていく。
櫛と簪

のうち挿櫛(さしぐし)は結った髪の乱れを整える役割のほか髪飾りとしても用いられる[1]

なお櫛は「くし」と呼び「苦死」とも解釈されることから贈り物とする際には目録上は簪、もしくは髪飾りと呼ぶ建前が珍しくなかった。
笄と簪

(こうがい)はもともとは髪を掻き揚げてを形作る結髪用具である[1]。しかし次第に結髪後に髪を飾るものに変化した[1]。江戸時代中期ごろには笄と簪の区別がつきにくく同一視されていたこともある[1]。その後、簪には耳かきが付くなどの形状の変化が加わって笄とは別の髪飾りとして発展した[1]

耳かきが付けられるようになった理由については様々な説がある。

江戸時代には贅沢を禁止したお触れがたびたび発令されていた(武家や町人を対象にした「女中衣類直段之定」は寛文3年発令)。そのため、かんざしに耳かきを付けることで実用品とすることで贅沢品の取締りから逃れる理由としたという説[2][3]

貞享の頃に高橋宗恒という人物がある商人に簪に耳掻きをつければ流行するであろうと助言し、商人が試しに作ってみたものが世に流行したという説[3]

現代の和装の花嫁の簪も先端が耳掻きのように曲がっている[3]
歴史

日本におけるかんざしの始まりは、縄文時代ごろまで遡ることができる。その頃の古代日本では、一本の先の尖った細い棒に呪力が宿ると信じられており、それを髪に挿すことでを払うことができると考えていたようである。またさらにそれを束ねた櫛の原型ともいえる出土品もある。

その後、奈良時代に入り中国から様々な文化とともに髪飾りも伝わってきた。当初は日本へ伝来したものの、その後垂髪が主流である平安時代国風様式に押されて廃れてしまう。そのためこのころ「かんざし」と呼べば髪飾り一般を指す名称であった。奈良時代から平安時代には釵子(さいし)という金属棒を折曲げた二本足の道具が用いられた[3]

鎌倉時代から室町時代に女性用の髪飾りとして発展[3]

安土桃山時代ごろ「垂髪(たれかみ)」と呼ばれる真直で長い髪から「日本髪(にほんがみ)」と呼ばれる様々な髪形へと髪型が変遷する際に、髪飾りとしてはまず簪が用いられた。江戸時代に入るとより幅広い用途で用いられるようになり、緊急時には防御のために用いられたとも伝えられる。

江戸時代中期以降、髪形が複雑化・大型化するにつれて櫛や笄とともに女子の必需品となっていったが、宮中行事などを除いて男子の衣装風俗からは消えた。ただしこの頃においても琉球王国では金属製の簪「ジーファー」を男女ともに着用しており、身分によって材質にも規定があった。

江戸時代末期に最大の隆盛を見せ、髪飾り専門の飾り職人が技術の粋を凝らした平打簪、玉簪、花簪、びらびら簪などさまざまな種類の簪がある。

近代では洋髪の流行とともにやや衰え、神前結婚での花嫁や芸者や芸妓などの女性が日本髪を結う場合に使用されるが、若い日本女性の間で再び脚光を浴びつつもある。
語源

漢語「簪」は中国で使用された髪留めを指す(もともと冠を留めるための道具で本来男性用のものとする説もある[2]。)。なお漢字の「簪」は、音を表す「?」と意味を示す「竹」からなる形声文字である(また、『説文解字』は「?」という字をかんざしを描いた象形文字と解釈しているが、その実例はない)。

男女ともに髪を伸ばす習慣のあった中国では、男性が地位・職種を表す冠を髪に留めるための重要な実用品でもあった。貴族は象牙、庶民は木製のものを使う。女性が用いた髪飾りは「簪」ではなく、「釵」(髪に挿す部分が二股に分かれた髪飾)「鈿」(金属を平たく延ばして切り出した細工物、前額などに挿した)と言った。また、「釵」の字も割に頻繁に女子の「かんざし」に当てられていたようだが、天保年間ごろには「釵」はほとんど駆逐されたものと思われる。
かんざし

和語の「かんざし」はそもそも「髪挿し」に由来するといわれている[2]。花を飾ったことから花を挿す=花挿し(かざし)が変化したものという説もある。上古の人々が生花を髪に挿す挿頭花(かざし)に由来するという説もある[3]。『源氏物語』「紅葉の賀」で光源氏が白菊を冠に飾った場面で、当時の「かんざし」(挿頭)の様子が見ることができる。この習俗は現代でも葵祭の「葵のかざし」に残る。
材質

本体部分は金属では真鍮(明治ごろにはプラチナも)など、希少品であったガラスや鼈甲に伽羅白檀のような香木、夏用のものとして水晶が用いられたこともある(もろく実用には耐えないため遺品は少ない)庶民はや鼈甲の代用として牛や馬のひづめなどを使ったが、現在はプラスチック(アクリル樹脂、セルロースアセテート樹脂、カゼイン系樹脂など)が主流。


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