築地魚河岸三代目
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築地魚河岸三代目
ジャンル
グルメ漫画
漫画
原作・原案など原作:
大石けんいち(第1巻)
鍋島雅治(第2 - 21巻、以降は原案)
九和かずと(第21 - 42巻)
作画はしもとみつお
出版社小学館
掲載誌ビッグコミック
レーベルビッグコミックス
発表号2000年10号 - 2013年22号
発表期間2000年5月 - 2013年11月
巻数全42巻
話数全324話
漫画:魚河岸十兵衛
原作・原案など鍋島雅治(原作)
作画はしもとみつお
出版社小学館
掲載誌ビッグコミック
発表号2018年17号 - 2018年19号
発表期間2018年8月 - 2018年9月
話数全3話
映画:築地魚河岸三代目
原作はしもとみつお、鍋島雅治
監督松原信吾
脚本安倍照雄、成島出
音楽本多俊之
製作「築地魚河岸三代目」製作委員会
配給松竹
封切日2008年6月7日
上映時間116分
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画映画
ポータル漫画映画

『築地魚河岸三代目』(つきじうおがしさんだいめ)は、『ビッグコミック』(小学館)で2000年10号(5月25日号)から2013年22号(11月25日号)まで連載された漫画。作画ははしもとみつお。原作は大石けんいち(第1巻)、鍋島雅治(第2巻 - 第21巻、以後は原案の表示)、九和かずと(第21巻 - 第42巻)。2007年12月時点で累計部数は280万部を突破している[1]

築地の魚市場(築地市場)を舞台とし、魚介の食材を題材としたグルメ漫画である。

2008年に松竹系公開で映画化された。
概要

ストーリーは各回2・3話程度の長さで、毎回魚介の食材を1つテーマとして採り上げて、そこに魚河岸らしい人情味のある人間模様をからめていく構成になっている。

単行本では、アドバイザーで元築地仲卸三代目の小川貢一とその妻の平野文(声優・エッセイスト)によるクッキング漫画が巻末についている。このクッキング漫画を元にした料理本「築地魚河岸三代目 小川貢一の魚河岸クッキング」(春・夏・秋・冬編)が電子書籍として、また「小川貢一の魚河岸クッキングレシピ」がムック(小学館)及び電子書籍としてそれぞれ発売されている。
あらすじ

銀行の人事部員だった赤木旬太郎は、上司に命じられて行ったリストラ執行の責任を、自分なりに取って退職、妻の父の跡を継いで築地魚河岸の仲卸「魚辰」の三代目を務めることにした。右も左も分からない築地で持ち前の明るさ、食いしん坊、好奇心で築地・魚を通じて起こる様々な問題を解決していく。
登場人物

特徴として、本名ないし苗字や下の名前のどちらかが不明な人物が多いことが挙げられる。
「魚辰」の関連人物
赤木旬太郎(あかぎ しゅんたろう)
元銀行員。妻の父親の跡取りとして、まったく勝手のわからないまま、築地魚河岸の仲卸「魚辰」を三代目として継ぐことになった。周りからは基本的に「三代目」と呼ばれる。持ち前の明るさ、見事な食いしん坊っぷり、一度食べた味を忘れない天性の舌の記憶、破天荒な行動力で周りの人々を魅了していく。
戸川英二(とがわ えいじ)
元板前。割烹「天海」で料理・包丁の腕を磨いていたが、酔客とトラブルを起こして店を追い出され、「魚辰」で働く。河岸の仕事、料理の腕とも一流で魚辰の大黒柱。場外市場の小料理屋「ちあき」を営む千秋と結婚。当初は素人である三代目を快く思っておらず、冷たい態度を取ることもあったが、徐々にそのすぐれた味覚と仕事に対する姿勢を認め、三代目をサポートすることに喜びを感じるようになる。東京都の
ふぐ調理師の免許を持っている。喫煙者であり、吸っている銘柄はセブンスター
平井雅(ひらい まさ)
こてこての江戸っ子気質。向こう見ずで短気な性格から、何かといざこざも起こすが、威勢の良さと調子の良さで河岸のムードメーカー的存在。無類の競馬好き。大衆魚については英二も認める確かな仕事をし、英二の能力を尊敬している。ゴルフが上手いという意外な特技がある。25巻で店員仲間のエリと結婚。小学校の頃のあだ名は平井雅→ひらいまさ→ヒラマサで、ヒラマサと呼ばれ、小学校3年の頃「泳げそうな名前」と言われ、カナヅチなのに水泳大会に出たことがある。酒好きで、飲みすぎをエリに注意されることもある。ちなみに英二と同じく喫煙者である。
木村拓也(きむら たくや)
御前崎の漁師の息子。勉強家で魚の知識が豊富であり、一生懸命な三代目をしっかりとサポートしアシストする。「脂ののった戻りガツオのように一人前になるまで故郷に帰ってくるな」という父の言葉を胸に、日々努力をしている。ちなみにカツオは好物で、マナガツオ[注 1]をライバル視している。目を開くと顔が怖い。
平井(旧姓:菊野)エリ(ひらい(きくの) えり)
魚辰のお帳場で働く女性店員。電卓で相手の頭を叩く突っ込みは魚辰の名物。好きな食べ物はフグや茂助のだんご吉野家牛丼など。25巻で雅と結婚。
青木ヶ原卓哉(あおきがはら たくや)
11巻「猫かぶりのカマス」より登場。元は塩干物[注 2]の老舗「干青」の跡取りだったが店がつぶれ、魚辰に再就職する。拓也と区別するため若(わか)と呼ばれる。最初は要領ばかりが良くて魚辰の雰囲気から浮いていたが、その後はすっかりなじんだ。父親の干物に対する情熱と自分への想いを知り、いつか店を再興する決意をする。拓也とは親友になり、良いコンビに。鮮魚の店の冬の寒さが苦手。
三船春彦(みふね)[注 3]
35巻「築地の七不思議」より登場。仲卸「三船」の長男で大学を卒業後に家業を継ごうとした。だが父親から「仲卸になるには十年早い。なりたかったら築地の七不思議を探してこい」と言われる。紆余曲折あって魚辰で丁稚奉公として働くことになった。
大旦那
三代目の義父。魚辰の二代目にあたる人である。その粋の良さから河岸のゴッドファーザー的存在。引退しても陰ながら魚辰と三代目を見守っている。現在は船で世界を回っている。
赤木明日香(あかぎ あすか)
三代目の妻。グラフィックデザイナー。料理は苦手。夫を慕い、支え合っているが、お酒を飲むと威勢がよくなる一面も。近年、跡取りになる男児を出産した。
築地市場の仲卸たち
「ふくマル商店」のおやじ
本名は不明、フグを取り扱っていることにこだわりがある。二代目だが早くに両親をなくし、息子の三代目には厳しくあたっているがそれには理由があった。心臓に病を抱えている。初期からの準レギュラーで賑やかしに時々出てくるがメインではほぼ出て来ない。
順一(じゅんいち)
塩干物の仲卸「京比良」の三代目。向かいの鮮魚の仲卸「紋太」とは仲が悪く、帳場の妙子とは両方の親父に内緒で交際しており、妙子はそのうち妊娠するようになる。そのことが親父たちの知るところになったが、三代目の提案で店を合併することにより和解となった。
大前田喜三郎(おおまえだ きさぶろう)
旧「紋太」の番頭で昔気質の人物。「京比良」と合併してから「京太」の従業員になったものの、順一は大前田の頑固な性格に悩まされ、一時解雇しようとした。
新宮秀一郎(しんぐう しゅういちろう)
築地のサラブレッドと呼ばれる。寿司ネタなどを扱う特種物仲卸「新宮」の三代目。日本の水産、魚の食文化、江戸前寿司、築地市場の運営などの問題に取り組む。クールで完璧主義な性分から物言いも厳しい。魚を扱う知識・技術ともに完璧で、全く非の打ち所がないように見えるエリートだが、飛行機が苦手なのが唯一の弱点。当初は素人の旬太郎が魚河岸にいるのを許せなかったが、やがてその行動力や姿勢を認め、さりげないヒントや助け舟を出すようになる。最終回では旬太郎の手を握り「あなたも一人前の仲卸人だ」と旬太郎を認める発言をした。原作者が変更となってから出番が減ったキャラの一人。
ハイエナ先生
本名は海江田(かいえだ)。元は
日本橋に魚河岸があった頃から続く老舗の仲卸の三代目。店は潰れてしまったが、築地の生き字引として、酒を飲みつつも築地の衆にアドバイスをしてくれる。
竜宮寺乙女(りゅうぐうじ おとめ)
高級鮮魚仲卸「竜宮」の三代目の女性。腎臓を患っている親父の店を手伝う。「天海」の店主が「魚辰」に取引先を変えた事により、「魚辰」に嫌がらせを行った。その理由は魚辰が卑怯な手を使ったと思い込んだためだった。高校生(初登場時)でかつプロポーションのいい体をしており気が強く、築地でもファンクラブが結成される程である
日野夫妻
天種屋「日野」の似たもの夫婦。マサとエリの喧嘩の仲裁をしたりしてくれたほのぼの夫婦。
築地場外の人たち
千秋(ちあき)
場外市場にある、魚辰スタッフ行きつけの小料理屋「ちあき」を営む。出て行った夫(医師)を待ち続けていたが、元夫が自分より仕事に未練を見せたため、思いを寄せる英二と一緒になる。
取引先
取手(とりで)
新橋に「とりで寿司」を構える、生粋の江戸前寿司職人。その腕は新宮三代目も高く評価するが、江戸前寿司の古い伝統に強くこだわる保守的な姿勢が一般客に受け入れられず、一度は経営難から店を閉めようとしていた。しかし、魚辰三代目の発案で、余った魚を無駄にせず再利用できる「ネギトロバラチラシ」のランチを始め、経営を立て直すことができた。それ以来、魚辰の得意先の一人として三代目と親しい間柄になる。普段は謙虚で穏やかな性格だが、こと寿司に関しては妥協を許さない厳しい姿勢を持っている。元は
大学院民俗学を学んでいたが、後に妻となる小百合との出逢いがきっかけで25歳の時に寿司職人に転職したという異色の経歴の持ち主でもある。当初の設定では15歳から寿司職人の世界に入ったことになっており、初登場時のセリフにもそう記載されていたが、後の漫画アプリなどでは修正されている。
取手小百合(とりで さゆり)
取手の妻で元は向島の芸者。艶やかで美人。芸者だった頃、単なる気紛れから当時民俗学を専攻する学生だった取手に説教をしたが、それがきっかけで取手は寿司職人を志す。そんな取手の実直さに惚れ込み、取手の実家の反対を押し切って結婚した。三代目のネギトロバラチラシの考案がきっかけで店が繁盛すると、彼女も店に出て手伝うようになる。娘がいる。
横山(よこやま)
中央区佃にあるスーパーマーケット「共新ストアー」の鮮魚担当。低価格にこだわり、いろんなミスや難題を持ちかけて魚辰を困らせる。それでも真摯に商売をする三代目に影響を受け、お客さんの気持ちを考えた商売を目指すようになる。


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