箱根町立温泉小学校
箱根町立温泉小学校(はこねちょうりつ おんせんしょうがっこう)は、神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下にあった公立小学校。2008年(平成20年)3月に閉校し、同年4月に「箱根小学校」や「宮城野小学校」と共に「箱根の森小学校」として統合された。跡地は後年「箱根町立温泉幼稚園」となったが、2017年(平成29年)3月に廃園となった[2]。跡地には箱根恵明学園が移転し、2019年(令和元年)5月22日竣工。27日より新校舎での授業を開始した[3]。 校内に温泉があり、カリキュラムとして温泉への入浴の時間があった。「裸の付き合い」を通じ、体の発育や健康などについて学んでいた。 1923年9月1日には関東大震災が発生し、本校の校舎は全壊こそ免れたものの大きく損壊、分教場に関しては倒潰した[4]。また、尋常科生8人と高等科生2人の計10人が犠牲となった。本校がある宮ノ下地区は、山崩れや火災が発生するなど箱根町で最も被害が深刻だっただけに、犠牲者10人のうち9人を占めた[5]。校舎の被災に伴い1か月ほど臨時休校した[6]。
入浴指導
目的
正しい入浴のしかたを学ぶ
健康保持
良き人間関係をつくる
体の発育についてを学ぶ
沿革
年表
友禎館支校時代(1873年-1878年)
1873年(明治6年)5月 - 常泉寺を仮校舎として、友禎館支校が開校[7]。
底倉・大平学校時代(1878年-1894年)
底倉学校
1878年(明治11年) - 友禎館支校の廃止にあわせて開校[4]。
1881年(明治14年)1月19日 - 温泉旅館・仙石屋から出火した火災により、校舎が焼失[8]。
現:富士屋ホテル(箱根町宮ノ下359番地)の敷地内に校舎を落成[9]。
1883年(明治16年)
3月 - 校舎が全焼。富士屋ホテル創業者・山口仙之助の物置を借用して授業を開始[10]。
6月 - 新校舎を落成し、移転[11]。
12月11日 - 宮ノ下一帯を襲った火災で校舎が類焼。その後常泉寺を仮教場とする[12]。
大平学校
1878年(明治11年) - 友禎館支校の廃止にあわせ、林泉寺を教場として開校[9]。
1884年(明治17年) - 林泉寺の下に校舎を落成し、移転[13][14]。開校式を挙行[9]。
尋常温泉小学校発足以降(1894年-2008年)
1894年(明治27年)1月25日 - 底倉学校と大平学校を統合し、「尋常温泉小学校」として仙人台に開校(校地は155坪)[15][13]。
1898年(明治31年)6月 - 大雨により崖崩れが発生し、校舎が大損壊[16]。
1907年(明治40年) - 高等科を開設[16]。校地を416坪拡張し、校舎を54.5坪分増築[13]。
1908年(明治41年)4月1日 - 小学校令の改正に伴い、「尋常高等温泉小学校」に改称[4]。
1910年(明治43年)8月10日 - 大雨により校舎裏で土砂崩れが発生し、増築校舎が全壊[16]。
1911年(明治44年)11月12日 - 宮ノ下413番地に新校舎を落成し、移転[17]。大平台353番地に大平台分教場を開設(校地は本校853坪、分教場41坪)[18][16][19]。