箱根山
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「箱根山」のその他の用法については「箱根山 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

「箱根の山」はこの項目へ転送されています。「箱根の山」という別称でも知られる唱歌については「箱根八里」をご覧ください。

箱根山
箱根カルデラを北から望む。左上は相模湾
標高1,438 m
所在地神奈川県静岡県
位置.mw-parser-output .locmap .od{position:absolute}.mw-parser-output .locmap .id{position:absolute;line-height:0}.mw-parser-output .locmap .l0{font-size:0;position:absolute}.mw-parser-output .locmap .pv{line-height:110%;position:absolute;text-align:center}.mw-parser-output .locmap .pl{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:right}.mw-parser-output .locmap .pr{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:left}.mw-parser-output .locmap .pv>div{display:inline;padding:1px}.mw-parser-output .locmap .pl>div{display:inline;padding:1px;float:right}.mw-parser-output .locmap .pr>div{display:inline;padding:1px;float:left}.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯35度15分35.7秒 東経139度1分11.4秒 / 北緯35.259917度 東経139.019833度 / 35.259917; 139.019833座標: 北緯35度15分35.7秒 東経139度1分11.4秒 / 北緯35.259917度 東経139.019833度 / 35.259917; 139.019833
種類複成火山活火山ランクB)
最新噴火2015年(小規模)
OpenStreetMap
プロジェクト 山
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箱根山を南南西から。高い頂きのうち、左が神山、右が駒ケ岳

箱根山(はこねやま)は、日本神奈川県足柄下郡箱根町を中心に、神奈川県と静岡県にまたがる火山の総称である(内訳は『主な山』節参照)。富士箱根伊豆国立公園に指定されている。地名「箱根」は古くは「函根」と記したが、同じく「箱根山」は函根山と記し、函嶺(かんれい)ともいった(函嶺洞門函南町などといった地名に名残がある)。
概要

箱根山は40万年前に活動を開始した第四紀火山である。カルデラ中央火口丘、二重の外輪山で構成され、内側には芦ノ湖を形成している。現在でも大涌谷などで噴煙や硫黄などの火山活動が見られ、致死性の火山ガスを噴出する場所もある。

箱根火山の熱源であるマグマだまりの規模や大きさは不明であるが、これまでの地震観測の結果からマグマだまりの上端は地下5km以下の位置にあると考えられている[1]。山体の南側に大きく侵食された湯河原火山が接している。

火山噴火予知連絡会によって火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山に選定されている[2]

山腹・山麓の多くの場所で温泉が湧出し、古くより湯治場として温泉郷が形成され箱根温泉が発展した。平安初期以前には東海道が箱根山の西方を北上、金時山より北の足柄峠を越えて東方へ延びていたが、富士山の延暦噴火(800年 - 802年)により通れなくなったため、箱根山の南方の箱根峠を通る街道が整備され、交通の要衝となった。江戸時代には箱根関所が置かれ、厳しい取り締りの拠点となった[* 1]

明治維新以後は、高級リゾート地としての側面も持つようになり、富士屋ホテル本館などはその頃の面影を今に伝える。戦後は観光地開発が活発に行われ、リゾート施設、別荘地、ホテル、美術館その他多くの娯楽施設が建設されていった。また、箱根山戦争と言われた巨大グループ同士の観光客輸送競争も派生した。全盛期ほどではないが、近年にも温泉テーマパークなどの施設が建設され、多くの観光客・リゾート客が訪れている。

箱根山は観光地として発達したため、険しい山の割に鉄道交通も発達しており電車等で芦ノ湖まで行くこともできる。都心から小田急電鉄特急ロマンスカー箱根湯本駅まで直通させており、都心からの交通の便は非常に良い。

なお、東海道(国道1号)は現在も東西の重要な交通路であり、また標高最高地点のある箱根山は最大の難所であったが、東名高速道路国道246号の開通によって、現在は箱根山付近においては幹線としての機能を弱めている。もっとも、観光客などの車で今なお交通量は多い。そのほか、国道138号や各有料道路が走っている。行楽期には全山で渋滞が見られる。鉄道・道路の一覧は箱根町#交通を参照

2007年、「箱根火山」として日本の地質百選に選定され、2012年9月には箱根ジオパークとして日本ジオパーク認定を受けた。





中央火口丘芦ノ湖

▲三国山▲箱根駒ヶ岳▲金時山▲明神ヶ岳▲明星ヶ岳▲神山▲台ヶ岳▲火打石山▲丸岳▲上二子山▲下二子山▲大観山▲塔ノ峰▲屏風山▲冠ヶ岳▲浅間山▲鷹巣山●湖尻峠●長尾峠●乙女峠●矢倉沢峠●箱根峠●山伏峠足柄平野仙石原強羅大涌谷箱根湯本桃源台小田原元箱根
箱根山の地形図 ※表示環境によっては文字がずれることがあります
矢倉沢峠付近から見た箱根山カルデラの山々。湖尻の先に芦ノ湖が広がる。(2013年3月撮影)
箱根駒ケ岳から芦ノ湖の全貌を望む
活動史

活動期は、古い方から順番に「古期外輪山」「新期外輪山」「中央火口丘」の3つに大別される[3]。詳細は「箱根火山の形成史」を参照
古期外輪山

箱根火山の活動は約40万年前に始まり、何度も噴火を繰り返して、約25万年前には古箱根火山と呼ばれる標高2,700mにも達する富士山型の成層火山が形成された。その後も噴火を繰り返し、約18万年前に空洞化した地下に山の中心部が陥没して大きなカルデラが誕生した。このとき周りに取り残されたのが塔ノ峰、明星ヶ岳、明神ヶ岳、丸岳、三国山、大観山、白銀山など海抜1,000m前後の「古期外輪山」である。金時山は外輪山の一峰のように見えるが、古箱根火山の山腹から出た側火山である。
新期外輪山

カルデラ誕生後の2万6千年間ほどは穏やかな活動を続けていたが、約13万年前から再び火山活動が活発になり、カルデラ内に小型の楯状火山ができた。約5万2000年前、この楯状火山が破局噴火を起こし、再び陥没して東部から南部に半月形に取り残されたのが浅間山、鷹巣山、屏風山などの「新期外輪山」である。この噴火で西は富士川から東は現在の横浜市郊外にまで約50億立方メートルの火砕流で覆われた[4]。この火砕流で堆積した火砕物は東京軽石[5]や箱根東京軽石と呼ばれている。
中央火口丘中央火口丘と芦ノ湖。


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