筑波サーキット(つくばサーキット)は、茨城県下妻市にあるサーキットである。一般財団法人日本オートスポーツセンター(JASC)が運営に当たっている。 1970年6月22日、茨城県千代川村(現・下妻市)にオープンした。2つのコースが設けられており、本コースでも全長2,045m(4輪の場合)と、鈴鹿サーキットや富士スピードウェイなどと比べるとコース長は短いが、全日本選手権クラスのレースが開催できる施設が整い、オープン当初から首都圏におけるモータースポーツの重要拠点として親しまれている。 かつては4輪の全日本F3選手権や全日本ツーリングカー選手権(JTCC)などの全日本選手権クラスのレースが開かれていた。 2020年現在は4輪の全日本選手権クラスのレースは開催されていないが、2輪の全日本ロードレース選手権、F4やFJ1600などのジュニア・フォーミュラのレース、それに一般的な走行会やイベントなどが広く開かれている。2019年にはFIA インターコンチネンタル・ドリフティング・カップが開催された。
概要
コース解説筑波サーキット付近の空中写真。1990年撮影
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス
筑波サーキット概要にあるガイドマップを見ると分かるように、狭い敷地を最大限に利用し、多様なコースが設置されている。本コースであるコース2000は「TC2000」、コース1000は「TC1000」と呼ばれることもある。 敷地内をほぼ完全に網羅する比較的高低差の少ないコースだが、コーナーのバリエーションに富み、走行にはいろいろな要素が要求される。2輪車が走行する場合は安全のためシケインが設置され、この場合コース長は25m長くなり、2,070mとなる。'87筑波スピードカップ公式プログラム。 過去に開催されていた「ストックカーレース」では最終コーナーを1コーナーとした逆走で、バックストレート途中から2輪用シケイン部分を横切り、本コースへ戻るショートコースを使用していた[1]。 なおストレートの長さは、ホームストレートは282m・バックストレートは437mとなっている[2]。 2001年にはそれまで「東コース」と呼ばれていたミニバイク用のコースが全面改修され、一周ほぼ1,000mの4輪も走行可能な「コース1000」としてオープン。本コースに「コース2000」の名称が与えられたのもこの時である。コース1000は非常に見晴らしの良い安全なコースであることが特徴で、サーキット初心者にも最適なコースである。 本コースの最終コーナーのすぐ外側に設置されている、ホームベースのような形の部分がジムカーナ場である。ここでは各種練習会やジムカーナ大会などが行われている。JASC自身も1998年から2010年まで筑波サーキットビギナーズジムカーナシリーズを開催し(年間7戦)、毎回満員御礼の非常に人気のあるシリーズとして定着していた。 本コースの1コーナーと第2ヘアピンに挟まれるように設置されているオーバルコースは、オートレース選手養成用のコースである。これは財団法人日本オートスポーツセンターが、公益財団法人JKA(オートレース統括)の関連団体であるためである。 モータースポーツ専門のDVDソフトである『ベストモータリング』『ビデオオプション』の主要なテストコースであり、これまでに行われてきた数々のテストランの舞台となっていた。キャスターとして土屋圭市、服部尚貴、伊藤大輔などの多くのドライバーが筑波サーキットで走行をしている。 これらの企画として、スーパーフォーミュラなど本来公式戦の行われていない車種でのコースレコードも参考として記録されている。特に『ビデオオプション』のものは「筑波スーパーラップ」(TSL)として名物企画となっており、2019年にはTSLがFIAドリフトのサポートイベントとして行われた。 一部抜粋、太字は現行カテゴリー。公式戦以外での記録は参考に記述する。 カテゴリー記録ドライバーメーカー・車種樹立日
コース2000
表紙画像がTC2000逆走コース利用時のスタート前
コース1000
ジムカーナ場
オーバルコース
イベント等
コースレコード
コース2000 (4輪)
F250秒23星野一義マーチ・792/BMW1979年12月1日
Size:24 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
担当:undef