第82回都市対抗野球大会
[Wikipedia|▼Menu]

第82回都市対抗野球大会(だい82かいとしたいこうやきゅうたいかい)は、2011年平成23年)10月22日から11月1日まで京セラドーム大阪で開催された都市対抗野球大会である[1]
概要

当初大会は例年同様に
8月26日から12日間の日程、東京ドームで開催される予定であった。しかし3月11日東北地方太平洋沖地震東日本大震災)及び東京電力福島第一原子力発電所での放射性物質漏洩事故が発生し、電力需要の逼迫が予想される中、電力を大量に消費するとされる東京ドームにおける夏場の大会開催のめどが立たないことから、早々と「秋開催、関東・東北以外での開催」が発表された。その後調整の末、5月19日日本野球連盟臨時理事会において、10月22日から11日間、京セラドーム大阪での開催が決定した。都市対抗野球大会が東京・関東地方以外で開催されるのは史上初。また、秋に大会を開催するのは第51回大会1980年)以来2回目[2]。例年の大会と異なる点について、詳細は以下のとおり。

本大会を秋に開催することから、本来秋に開催していた社会人野球日本選手権大会は中止[3]となり、本大会の優勝チームは日本選手権優勝チームとして認定されることとなった[4]。都市対抗と日本選手権を兼ねるのは日本選手権が単独の大会となる前の1972年以来である。また、前年、2010年第37回で行った日本選手権の1回戦の分割開催(京セラドーム以外の全国4-5箇所[5]で行う)も今年度は実施しないことになった。[6]

例年は7月上旬で予選が終了していたが、予選から本戦までの期間を短くしたいとの地区連盟の意向や、夏の甲子園予選との兼ね合いから、最も遅い地区では8月下旬まで予選を行っていた。

例年12日間で開催されていたが、今大会は日程が1日短縮された。このため2009年第80回記念大会)以来、準々決勝日は1日4試合の開催となった。

テレビ放送においては、GAORAが行う実況中継は通常の東京ケーブルネットワーク主導ではなく、GAORAと親会社の毎日放送が主導となって製作を行っているが、実況アナウンサーについては、TCNとその関連企業のTCPが製作協力団体として参加しているため、ほとんどがTCN製作のものと同じ出演者を起用している。


14年ぶりに前年優勝チームの推薦出場制度が復活した。予選では、東北のクラブチームが一部震災の影響から出場を辞退したが、企業チームは予選に参加した。強豪チームはおおよそ順調に勝ち上がったが、第37回社会人野球日本選手権大会を制したトヨタ自動車は早々に姿を消した。また、JR北海道は本社不祥事により予選途中で出場を辞退し、北海道からは10年ぶりに室蘭市室蘭シャークスが本戦出場を決めた。

今大会から、JR各社のうちJR東日本JR東日本東北の2チーム間を除いて同一企業とはみなさず、1回戦からの対戦が解禁された。さっそく1回戦でJR東海JR九州が対戦したほか、今大会に出場した4チームすべてが少なくとも1回、他のJRチームと対戦することとなった。

本戦では、全31試合のホームランがわずか7本に終わるという極端な投高打低の大会となった。これを象徴するように、1回戦でJR東日本東北・森内壽春投手が54年ぶりの完全試合を達成、小野賞に輝いたほか、大会の打撃賞に該当者が現れなかった。大会は投手力や守備力に優れているチームが勝ち上がり、決勝は史上初の東京都同士の対決となった。これを延長サヨナラゲームで制したJR東日本が初優勝を遂げた。橋戸賞は決勝で同点ホームランとサヨナラタイムリーヒットを放った松本晃外野手が獲得した。初の大阪開催で躍進が期待された近畿勢は、8強に2チームが残るのが最高成績で、近年続く低迷を打破するに至らなかった。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:53 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef