第15代総選挙_(大韓民国)
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第15代総選挙

1992年 ←
1996年4月11日 (1996-04-11)
→ 2000年


国会300議席
投票率63.9%
 第1党第2党第3党
 
党首金泳三金大中金鍾泌
政党新韓国党新政治国民会議自由民主連合
選挙前議席147議席52議席31議席
獲得議席139議席79議席50議席
議席増減-8議席+27議席+19議席
得票数6,783,7304,971,9613,178,474
得票率34.5%25.3%16.2%

第15代総選
国会議事堂庁舎(ソウル特別市汝矣島)
各種表記
ハングル:?15? ??
漢字:第十五代總選
発音:ジェ シボデ チョンソン
日本語読み:だい15だい そうせんきょ
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第15代総選挙(だい15だい そうせんきょ)は、金泳三政権時の大韓民国国会を構成する国会議員を選出するため1996年4月に行なわれた韓国の総選挙で、1948年5月の初代総選挙から数えて15回目となる。韓国では選挙回数を「第○回」ではなく「第○代」と数える。また、名称も「総選挙」(???)ではなく、「総選」(??)と表記するのが一般的である。
概要

国会議員の任期満了に伴って実施された選挙である。

今回の選挙は、前年の1995年に、金鍾泌の新党(自由民主連合)結成と、金大中の政界復帰および新党(新政治国民会議)結成によって、復活した「3金」(金泳三・金大中・金鐘泌)を中心とした政治体制に対する是非が問われる選挙戦となったが、3金が率いる政党がそれぞれの地域で強さを発揮、金泳三大統領与党の新韓国党が当初の予想に反して善戦する結果となった。
基礎データ

前回までの国会議員選挙法に代わって、1994年3月16日に制定された「公職選挙及び不正選挙防止法」(通称「統合選挙法」)に拠って行われた。

大統領:金泳三(
新韓国党

改選議席数:299議席

地域区(小選挙区制):253議席

全国区(比例代表制):46議席


議員任期:4年

選挙制度:小選挙区比例代表並立制
前回の総選挙まで全国区は地域区の議席比率に比例させて配分してきたが、今回の選挙から地域区の得票率に比例するように改正がなされた。

全国区の議席配分方法[1]

全国区は、地域区の合計得票に応じて地域区で5議席以上獲得した政党に対し、ヘアー式最大剰余法で配分していく

但し、5議席未満の政党でも地域区得票合計が3%を超える政党には1議席を配分する(その分、他党の比例配分議席が減る)


選挙人数:31,488,294名

立候補者数(地域区):1,389名

主要政党立候補者数党派候補者数
新韓国党253
新政治国民会議230
統合民主党224
自由民主連合219
無所属393
出所:中央選挙管理委員会歴代選挙情報システム。
選挙結果

投票日:
1996年4月11日

投票率:63.9%

総投票者数:20,122,799名

有効票数:19,653,073票
出典:韓国中央選挙管理委員会「歴代選挙情報システム」より。

党派別議席数と地域区得票数・率政党名当選者数得票数%
地域区全国区合計%
新韓国党
????1211813946.56,783,73034.5
新政治国民会議
???????66137926.44,971,96125.3
自由民主連合
??????4195016.73,178,47416.2
統合民主党
?????96155.02,207,69511.2
その他の政党0000.0182,4280.9
無所属
???16―165.32,328,78511.9
合計25346299100.019,653,073
出典:自治体国際化協会クレアレポート「大韓民国の第15代国会議員総選挙について」]。<?3-17> ?15? ?????? ??? ???? ? ????(<表3-17>第15代国会議員選挙 政党別当選人数及び得票状況)、中央選擧管理委員會編『大韓民國選擧史 第6輯』277頁。なお議席を獲得出来なかった政党(大韓民主党・無党派国民連合など4党)の得票については「その他の政党」として合算して掲載した。

地域別議席数地域選挙区党派別
新韓国民自民民主無所
合計2531216641916
首都圏ソウル特別市472718011
仁川広域市1192000
京畿道381810532
江原道 1390220
忠清道大田広域市700700
忠清北道820501
忠清南道13101201
湖南(全羅道)光州広域市606000
全羅北道14113000
全羅南道17017000
嶺南(慶尚道)釜山広域市21210000
大邱広域市1320803
慶尚北道19110215
慶尚南道23170024
済州道330000
出典:財団法人  ⇒自治体国際化協会.Clair report ⇒「大韓民国の第15代国会議員総選挙について」。太字の数字は当該地域で第一党になったことを示す。

主要政党地域別得票率新韓国民自民民主
全体34.525.316.211.2
首都圏ソウル特別市36.535.211.313.5
仁川広域市38.229.514.511.0
京畿道33.227.418.613.9
忠清道大田広域市21.411.449.812.6
忠C北道31.58.939.48.9
忠清南道28.96.151.27.9
湖南(全羅道)光州広域市7.586.20.82.0
全羅北道23.463.70.55.8
全羅南道17.771.00.81.3
江原道37.36.723.614.5
嶺南(慶尚道)大邱広域市38.21.435.84.0
釜山広域市55.86.45.518.8
慶尚北道34.91.620.66.9
慶尚南道46.54.24.714.7
済州道37.229.41.22.0
出典:大西裕「韓国の場合?地域主義のゆくえ」、表5「民主化以降の国会議員選挙政党別得票率」、梅津寛ほか編著『新版 比較・選挙政治?21世紀初頭における先進6カ国の選挙』ミネルヴァ書房、198?199頁。尚本表作成にあたり、地域別に区分けし、得票率が多い順に並べ替えをした。
解説

今回の選挙では、金泳三・金大中・金鍾泌の三金のお膝元である慶尚道・全羅道・忠清道で彼らが率いる政党が、圧倒的な強さを発揮する地域主義による政治構造が、前回選挙より強く現れる結果となった。具体的には新韓国党が釜山・済州道で、国民会議は光州・全羅南道、そして自民連が大田で全ての議席を独占し、特定の強い地盤を持たない民主党が大敗した。

民主自由党(民自党)から党名を改めて総選挙に挑んだ与党・新韓国党は、当初苦戦気味で獲得議席は120?130議席ぐらいと見られていた。選挙の結果、獲得議席は139議席と過半数(150議席)を割り込んだが、各党が主戦場としていた首都圏で第一党となるなど善戦した。一方、前年政界復帰した金大中が率いる国民会議は第2党を維持したが、強いとされていたソウル市で与党に敗北、獲得目標としていた100議席を確保できず、全国区の名簿順位14位で立候補した金大中総裁自身も落選するなど厳しい結果となった。また首都圏と全羅道以外の地域区では当選者を出すことができず、国民会議の支持が地域的に偏っていることも露呈した。

民自党から袂をわかって結成した金鍾泌率いる自由民主連合は、地元の忠清道だけでなく、旧政権(盧泰愚)に対する報復政治で「反金泳三」感情が強い大邱で優位にたつなど躍進し、院内交渉団体資格の20議席を優に上回る50議席を確保したものの、ソウルで1議席も獲得できないなど限界も見せた。

国民会議の結成により、有力議員が多数離党していた民主党は、在野勢力や市民運動団体関係者が結成した改革新党と統合した上で、韓国政治をゆがめている三金政治と地域主義の清算を掲げて選挙に挑んだが、李基澤顧問や金元基共同代表など幹部が次々に落選、全国区当選者を含めても15議席に留まり、目標としていた院内交渉団体となるために必要な20議席を確保できなかった。後に韓国大統領になった盧武鉉はソウル市鐘路区から選挙に立候補したが落選を余儀なくされた(なお、鐘路区における当選者は、やはり後の韓国大統領となった李明博である)。
女性当選者当選者9人(地方区2人/全国区7人)[2]

党派合計地方区全国区
地方区及び
全国区別女性当選者数[3]新韓国党303
新政治国民会議413
統合民主党101
無所属11―
合計927

この選挙では地域区から21名、全国区では22名の合計43名の女性候補者が立候補した[4]。選挙の結果、8年ぶりに地方区で2名(国民会議1名、無所属1名)が当選(88年と92年は全国区のみ)、全国区で7名が当選した。また、総選挙後に行なわれた1998年の補欠選挙で、朴正煕元大統領の娘である朴槿恵が当選し、地方区選出の女性議員は3名となった。
当選議員
小選挙区

 新韓国党   新政治国民会議   自由民主連合   統合民主党   無所属 

ソウル特別市鐘路区李明博中区朴成範龍山区徐廷和
城東区甲李世基城東区乙金学元広津区甲金翔宇


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