第102回全国高等学校野球選手権大会
[Wikipedia|▼Menu]

第102回全国高等学校野球選手権大会
試合日程
2020年8月10日 - 14日間(雨天順延、休養日除く)
新型コロナウイルス感染症の流行により地方大会も含め全面的に中止。開催日・出場校数・試合数は予定されていた事項。
キャッチフレーズ自分の本気と、出会う夏。
出場校49校
参加校数3589校
優勝校該当校なし
試合数48試合
 < 20192021 > 
全国高等学校野球選手権大会
テンプレートを表示

第102回全国高等学校野球選手権大会(だい102かいぜんこくこうとうがっこうやきゅうせんしゅけんたいかい)は、2020年8月10日から14日間(休養日を除く)にわたって阪神甲子園球場で開催を予定していた選手権大会。日本国内で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大している影響で、代表校を決める地方大会と合わせて、同年5月20日に中止が決まった。

キャッチフレーズは、「自分の本気と、出会う夏。」
概要

2020年3月19日から開催を予定していた第92回選抜高等学校野球大会に続いて、新型コロナウイルスの感染が拡大している影響で、代表校を決める地方大会を含めて全て中止された[1]

開催の日程が決まっていた夏の(旧制)中等学校・(新制)高校野球全国大会の中止は、1918年大正7年)の第4回全国中等学校優勝野球大会1941年昭和16年)の第27回全国中等学校優勝野球大会に続いて3回目[注釈 1]で、学制改革によって全国高等学校野球選手権大会へ移行した1948年昭和23年)以降では初めて。同じ年に春の選抜大会に続いて中止した事例は、高校野球史上初めてである。前年(2019年)から設けられていた大会運営委員会が日程を決めた後の中止であるため、過去に中止された大会と同様に、大会の回数は第102回として扱われる[2]
中止に至るまでの経緯

日本国内では2020年の初頭から、新型コロナウイルス感染症が拡大。感染拡大への防止策として不要不急の外出の自粛が日本政府などから要請されていることを背景に、同年3月上旬からは、高校の休校や部活動の停止が全国規模で相次いでいた。このような事情から、日本高等学校野球連盟では3月11日に、第92回選抜高等学校野球大会の中止を決定。その他のスポーツ・文化分野でも、当大会と同時期(7月下旬から)の開催が予定されていた「魅せろ躍動 北関東総体 2020」など、高校生が部活動の一環として参加する全国・地方大会が軒並み中止を余儀なくされていた。

当大会の運営委員会でも、代表校の部員による長期間移動・集団での宿泊や、阪神甲子園球場での集客・応援などによる新型コロナウイルス感染・拡散のリスクが避けられないことを懸念。一時は無観客での開催や組み合わせ抽選会・開会式のみの中止なども想定していたが、結局は感染症に詳しい専門家の助言に沿って、大会自体の中止に踏み切った。

地方大会についても、3月上旬から高校の休校や部活動の停止が全国規模で続いていることを背景に、一斉に休止することを決めた。日本高等学校野球連盟では、休止に至った理由を以下のように挙げている。

全国選手権が全国大会と地方大会で構成される以上、地方大会を勝ち抜いた代表が1校でも欠けると選手権自体が成立しない。

例年に比べて練習が不十分な選手の安全と健康を守ることは難しい。

夏休みの短縮によって登校日を増やす動きがあることを踏まえれば、大会の開催が学業の支障になりかねない[2]

中止に伴う影響

スポーツ・文化・観光分野における経済効果の分析で知られる宮本勝浩[注釈 2]関西大学経済学部名誉教授)は、当大会の中止が正式に決定される前日(2020年5月19日)に、中止した場合の波及効果(経済的な損失)を産業連関表などから独自に推計した結果を公表。中止によって失われる経済効果の推計総額が、およそ672億4,415万円であることを明らかにした。

宮本は、地方大会での消費総額を約139億7,180万円、甲子園球場での本大会の消費総額を約171億5,975万円と算出。この結果から大会全体の消費総額(直接効果)を約311億3,155万円と見積もったうえで、一次・二次波及効果を計算することによって、「日本国内で開催されるアマチュアスポーツ大会としては最高額の損失が生じかねない」との推計に至った。この結果の公表に際しては、「大会の出場を目指してきた高校球児における生涯の希望の損失は、700億円近い経済効果の損失をはるかに上回るであろう」という表現で、球児の胸中を慮るコメントを添えている[3]
沿革

2019年

7月24日 - 大会を主催する日本高等学校野球連盟(日本高野連)朝日新聞社が、第1回の大会運営委員会を開催。本大会の公式日程について、2020年7月23日からの開催を予定していた2020年東京オリンピック[注釈 3]閉会式翌日(8月10日)から(準々決勝と準決勝・準決勝と決勝の間の休養日を含む)16日間に定めた[4]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:150 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef