競馬番組
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この項目では、競馬主催者が発行する、競馬の競走施行条件を記載したものについて説明しています。競馬中継や競馬を主として取り上げる放送番組については「競馬番組 (放送)」をご覧ください。

競馬番組(けいばばんぐみ)とは、競馬競走が施行される状況や、出走するために必要な条件がまとめられたものである。競走は競馬番組に従って行われる。

以下ではおもに日本の競馬番組について解説するものとする。日本国外においてはこの限りではない。詳細は「レーシングカレンダー」を参照
概要

競馬番組とは競馬競走が施行される各種条件を記載したものであり、主催者が事前に発表する。この競馬番組を見たうえで、馬主調教師はどの競走に出走させるかを決めていく。また競馬主催者[1]もこの競馬番組に従って当日の競馬の開催を運営することとなる。

各種条件には施行日、競馬場、競走番号、種類、競走名、馬場距離、出走資格、騎手の騎乗資格、負担重量、出走可能頭数、本賞金額、発走時刻、そのほか必要事項などが含まれる。なお天候災害、そのほか各種の事由により発表された競馬番組と異なって実施される場合には競馬番組の修正が発表される。

競馬番組に基づく出馬投票の結果、最終的に出走馬・騎手や枠順などが確定すると、主催者により出走表レーシングプログラム)が発表され、それらを元に競馬新聞などが発行される。
施行日

競馬の開催日のいずれかである。競馬の開催を参照。
種類

競馬#競走の種類を参照。日本では2012年現在平地競走障害競走ばんえい競走の3種類が行われている。
競走名

日本では大別すると以下の2種類である。

平場競走、一般競走、普通競走

個人協賛競走や一部の例外などをのぞき、特定の固有名称を持たない競走。大多数の競走が該当する。競走名は出走条件を記したものとなる。なお地方競馬では、この項の意味での競走の名称が2010年度以降「普通競走」に統一され、「一般競走」は別のカテゴリーを表わすために用いられている[注 1]

例:「サラブレッド系3歳未勝利」、「アラブ系C2-2組」など


特別競走

「-特別」などの特定の固有名称を持つ競走。一般的に平場競走より賞金は高く設定され、上級クラスの馬が出走する。

例:「阿寒湖特別」、「ひいらぎ賞」、「若葉ステークス」など

また、特別競走のひとつに重賞競走が存在する。詳細は重賞を参照。重賞競走はグレード制によって格付けられている場合がある。詳しくは競馬の競走格付けを参照。

ほかの競走条件との兼ね合いで競走名に以下のような名称がつく競走がある。

ハンデキャップ競走

負担重量がハンデキャップである競走の競走名の一部に「-ハンデキャップ」とつく場合がある。


ステークス競走

競走名が「-ステークス」とついた競走。起源についてはステークス方式も参照。ステークス競走とは本来、出走馬の馬主が賞金を拠出し合い、その賞金を争う競走であったが、現在は競馬主催者が賞金の大半を拠出することが多い。

日本では中央競馬で上級の特別競走および重賞競走で使用されているが、実態はほかの特別競走および重賞競走と違いはない。地方競馬ではNARがレース名に「ステークス」とつける行為を禁止している。

日本国外では特別競走や重賞競走という概念はないためステークス競走が最上級の競走であり、グレード制の競走も含まれる。


選抜競走、特選競走、勝入競走、決勝競走、優勝競走

地方競馬で行われている競走で、指定された競走もしくは前回出走した競走において上位入賞した馬を選抜して行う競走である。勝入競走制度は、かつては中央競馬でも行われていた。


馬場「競馬場」も参照

競走を行う馬場の材質は、ダートオールウェザーといった種類があり(日本では2013年現在オールウェザーはなし)、これを指定した上で番組が編成される。なお中央競馬では競馬場のコースの形態から、ダートコース使用とされていても競走の距離によっては芝コースを一部走る場合がある(スタート直後の一部区間など)。

途中で分岐する2種類以上のコースが存在する場合、そのコースも指定した上で番組に表記される。日本の場合、周回コースの一部のみを分岐させることにより距離の設定を変える「内回り」「外回り」という設定が一部競馬場で利用されている。中央競馬では中山競馬場京都競馬場阪神競馬場新潟競馬場の芝コースに設けられていて、この場合の表記は内回りであれば単に「芝」、外回りは「芝・外」としている。このうち京都・阪神・新潟の3場においては内回りコースと外回りコースの双方に同じ距離の「発走線」[注 2]が設定されている(ただし、実際に競走が施行されているのは、2018年現在、京都と新潟の2場のみ)[注 3]。地方競馬では門別競馬場大井競馬場に設けられていて、番組表・出走表では競走距離に「(内)」や「(外)」[注 4]が付記される。なお地方競馬の場合、内・外コースの双方に同一距離、という設定はない。

また日本の場合、障害競走においても馬場の材質が表記されるが、これは決勝線の馬場を示しており、障害コースそのものはすべて芝コースである。障害コース上には決勝線は存在しないため平地と同じコースに出るが、この際に芝コースに出る場合とダートコースに出る場合がある。ダートコースの決勝線を使用する際には「障害・ダート3300m」と記述され、芝コースの決勝線を使用する場合には「障害・芝3300m」と記述される。また、障害コースがない競馬場では芝コースに置障害が設けられる。「障害・芝」と書かれていてもダートコースを走らないわけではなく、中山競馬場のように障害コースそのものがダートコースを横切っている場合や芝コースに出るために途中のダートコースを横切る場合、福島競馬場のように襷コースに入るときなどダートコースを横切ることになる。「障害・芝」と書かれて完全に芝コースで行われるのは新潟競馬場中京競馬場である。

ばんえい競走においては、ばんえい競走#馬場の項を参照。
距離

日本の場合、競走の距離は下限を競馬法施行令によって定められている。2012年現在日本では平地競走は800 - 3600メートル[注 5]、障害競走は2700 - 4250メートルまで[注 6]、ばんえい競馬は200メートルの競走が行われている。

競走の距離の表記はメートルを採用する国・地域のほか、イギリスアイルランドアメリカ合衆国カナダではヤード・ポンド法の単位であるマイルハロンヤードが用いられる。1マイルは約1609メートル、1ハロンは8分の1マイルである。
出走資格

出走できる競走馬が制限される項目として以下のような制限がある。
系種による条件

日本においては平地競走と障害競走ともに純血サラブレッドのみの競走は行われておらず、サラブレッド系競走およびサラブレッド系とアングロアラブ系の両種別が出走可能な競走が行われる。かつてはアングロアラブ系単独の競走やスタンダードブレッドなども出走できる競走も存在した。

ばんえい競走においては、軽種及び軽半血種の馬は出走できないと規定されている(参考: ⇒平成25年度 帯広市ばんえい競馬番組編成要領)。ただし、詳細な系種による制限を設けた競走は実施していない。系種の詳細についてはばんえい競走#ばんえい競走馬の項を参照。
馬齢による条件

平地競走、ばんえい競走においては2歳から、障害競走においては3歳から競走が行われるが、2 - 3歳の間は同年生まれの競走馬限定で競走を行う場合が多い。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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