競馬の競走格付け
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競馬の競走格付け(けいばのきょうそうかくつけ)では、競馬重賞競走(パターンレース)に対する格付け制度について述べる。
概要

日本の競走は未勝利戦、1勝クラス?3勝クラス、オープンに分かれている。詳細は日本の競馬の競走体系#競走条件区分を参照。

国内の重要な競走である重賞競走では、グレード制とパート制が運用されている。2023年現在、中央競馬では、日本グレード格付け管理委員会が承認している国際的な統一グレードを使用しているが、地方競馬では一部を除き日本中央競馬会(JRA)またはレースを運営している組織が指定した国内でのみ運用されるグレードを使用している。
パート制

パート制は、国際サラブレッド競売人協会(Society of International Thoroughbred Auctioneers:SITA)に加盟する世界の主要なセリ会社の出版するセリ名簿において、グレード・グループおよびリステッドの格付けが与えられる重賞競走を区分する基準である。パートIからパートIVまでの4段階があり、サラブレッド平地競走の重賞競走はパートIからパートIIIまでに小さい数字順にレベル分けされ、障害競走の重賞競走はパートIVに区分される[1]

国際格付番組企画諮問委員会(International Grading and Race Planning Advisory Committee:IRPAC)は、国際競馬統括機関連盟(International Federation of Horseracing Authorities:IFHA)または地域連盟(アジア競馬連盟など)に加盟する各国・地域の競馬統括機関が関連する連盟または地域パターン委員会(アジアパターン委員会(Asian Pattern Committee)など)の承認を受けて提出する申請に基づいて、競走開催国および個別の競走をパートに認定する。パートIの国(地域)は、国内の競馬が原則として外国に開放され、IRPACの定める基準で競走の格付けがされる[1][2]

パートIの国(地域)で施行されるグレード・グループおよびリステッド競走は、IRPACが維持する各年の国際セリ名簿基準書(International Cataloguing Standards Book)のパートIの部に掲載され、その競走で入着したサラブレッドは国際的なセリ名簿にグレード・グループおよびリステッドの格付けを記載できる(ブラックタイプ方式参照)。また、パートIIの国(地域)は、IRPACの認定を受けた一部の競走がパートIの部に掲載され、これらも同様にセリ名簿にグレード・グループおよびリステッドの格付けを記載できる[1]

日本は一番上の分類のパートIに指定されている。パート登録されている国の一覧は国際セリ名簿基準委員会#認定国を参照。
グレード制
国際格付け

JRAは重賞競走にGradeの頭文字Gを用いてGI、GII、GIIIに格付けをしており、国際格付けと呼ぶ。格付けは数値が少ないほどより高位のレースとされ、また数も少ない。国際格付けは国際競走のみに付与されており、日本グレード格付け管理委員会が審査をしている。また、パートIの国は、審査を通過していない競走に対してGI、GII、GIIIの格付けをすることができない。

日本では1984年に国際格付けと同様のGI、GII、GIIIを用いる格付けを導入したが、2007年にパートIに昇格したことで当時グレードをつけられていた多くのレースがこのグレードを使用できなくなった。2023年現在は、地方競馬を含めGIレースが25個、GIIレースが37個、GIIIレースが68個となっている。

日本における国際格付け競走は「国際競走」も参照。各競走の格付けについては「競馬の競走一覧」を参照。
国内グレード

2007年以降の国際格付け審査を通っていない上位重賞競走はJapanから取りJpnI、JpnII、JpnIIIで格付けを行っている。2023年現在、最上位グレードの中央競馬の平地芝競走についてはすべて国際格付けとなっており、「Jpn」が適用されているのは地方競馬のダート競走のみであるため[注 1]、この格付けをダートグレードと呼ぶ。「G」と「Jpn」の表記のおける違いは国際格付けが与えられているものとそうではないものの違いのみであり、競走格付や競走体系など国内での扱いには変更はない。そのため、メディアなどがGI・JpnI競走(場合によっては後述のJ・GIも加わる)をまとめてGI級の競走と形容することもある。

なお「Jpn」の読み方は「グレード」でも「ジェイピーエヌ」でもなく「ジー」である(例:「JpnI」→「ジーワン」)[注 2][3]。文面での表記の違いは一目であるが、発言上では「G」と「Jpn」は混同しやすい。2023年現在は、JpnIレースが9個、JpnIIレースが11個、JpnIIIレースが19個となっている。

1999年より障害競走でもグレード制(J・GI、J・GII、J・GIII)が導入された。呼び方は「ジェージー○○」もしくは「ジャンプグレード○○」と呼ばれ、平地競走の格付けと区別される(例:「J・GI」→「ジェージーワン」もしくは「ジャンプグレードワン」)。2023年現在、平地競走は国際格付けを持つ競走と持たない競走で表記が変わるが障害競走では2007年以降もJ・GI、J・GII、J・GIIIと表記される。
リステッド競走

リステッド競走」はパターンレースのうちGIからGIIIに格付けを得なかった競走の名称である。

JRAでは、2019年より競走体系上および生産の指標としてグレード競走に次ぐ重要な競走であることを明示するため、オープン特別競走の約半数をリステッド競走として格付けするとともに、レース名の後ろに「(L)」(Listedの頭文字)を付すことになった。これにより、これまでのオープン特別競走をリステッド競走と非リステッド競走に区別することでオープン馬の中でも実績のある馬が非リステッド競走に出走する場合、斤量などで不利になるように設定される見込みである。賞金もリステッド競走の方が高く設定される。なお、リステッド競走の格付けはグレード競走の格付けと同様、日本グレード格付け管理委員会において審査・承認が行われる[4]

なお日本ではリステッド競走を重賞に次ぐ競走と扱い重賞に含まれないが、重賞の訳元であるパターンレースは「毎年一定の時期に一定の条件で繰り返し行われる競走」という意味であり、リステッド競走もパターンレースに含まれる。また、リステッド競走に準重賞という誤訳を当てることがあるが、「重賞」を「重要な競走」と解釈するのであれば、GIII未満の競走という意味で、GIIIに準じるという解釈は可能である。しかし、リステッド競走でもGIよりも高額賞金で出走馬のレベルが高い競走もあるため、一律に「G3未満」と解釈するのは不適切である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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