競艇
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .pathnavbox{clear:both;border:1px outset #eef;padding:0.3em 0.6em;margin:0 0 0.5em 0;background-color:#eef;font-size:90%}.mw-parser-output .pathnavbox ul{list-style:none none;margin-top:0;margin-bottom:0}.mw-parser-output .pathnavbox>ul{margin:0}.mw-parser-output .pathnavbox ul li{margin:0}

競技 > 競走 > 競漕ボート競技) > モーターボート競走 > パワーボート競走 > ハイドロプレーン競走 > 競艇

賭博(ギャンブル) > スポーツ賭博 > 公営競技 > 競艇
愛称「BOAT RACE」のロゴ競走中のモーターボートJay m. N. ターンマーク旋回するモーターボート東京都六本木で、一般財団法人BOAT RACE振興会の「自社ビル建設用地」看板(2015年)

競艇(きょうてい)は、モーターボート競走法をはじめとする法令ルールの下[1]プロフェッショナルスポーツ選手(競艇選手)によって行われるモーターボート競技。また、その競技の勝敗を予想するギャンブルを示す用語としても使われる。

公営競技の一つであり、競輪競馬オートレースと並び「三競オート」と称される。
概要
勝舟投票券

モーターボート競走法により、総務大臣による指定自治体地方自治法に基づく一部事務組合となり、パリミュチュエル方式により勝舟投票券(舟券)を販売している。

舟券の売り上げのうち75%は払戻金に充てられる[2]。残り25%のうち7%は収益金として自治体が受け取り、18%は賞金従業員賃金公益財団法人日本財団(旧・財団法人日本船舶振興会)への交付金モーターボート競走会への委託料などに充てられる[2]
所轄官庁

所轄官庁国土交通省海事局中央省庁再編前は運輸省)で、造船関係の産業を振興すること等を目的として、1952年昭和27年)から実施された。長らく日本独自のものであったが、2002年平成14年)より韓国美沙里(ミサリ)競艇場でも行われるようになった。
呼称

かつては「競艇」以外に「ボート」「ボートレース」「モーターボート競走」の呼称も使われ統一性はなかったが、1997年平成9年)度から2009年度まで「競艇 (kyotei)」に統一[3]2010年(平成22年)度からはブランド名「BOAT RACE」(ボートレース)を導入した[4][5]。公式の広告では競艇のことをレジャーと称している場合も有り「現代のレジャースポーツ」と言う案内や、競艇専門のチャンネルをレジャーチャンネルと称している。

ちなみに「競艇」の名称の考案者は、津競艇場開設当時の津市長だった志田勝であるとされる[6]
競走

以下の節では、主に日本で行われている競走について詳述する。
競走を構成する要素
競走水面競走水面観客席スタンド(住之江競艇場).mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}標識ポール(45m)と空中線(桐生競艇場時計(第2)ターンマーク(尼崎競艇場

競艇の競走が行われる水面を競走水面という[1]。競走水面の規格は33000m2以上[7][8](縦75m以上×横440m以上[7][8])、水深1.5m以上[8]。競走水面は河川などを利用して設置され、淡水レース場と海水レース場に大別される[7]。レース開催時の波高は45cm未満でなければならず[8]、レースの進行を妨げる波浪、潮流があってはならない[8]。このため、住之江尼崎などの一部を除き、スポーツ紙専門紙の競艇予想欄には開催時間帯の満潮・干潮の時間が掲載されている。

スタートラインから150m離れた競走水面上には、蛍光塗料が塗られた[9]2つのブイターンマーク)が浮かんでいる。スタンドから見て右側に浮かぶターンマークを第1ターンマーク、左側に浮かぶターンマークを第2ターンマークという[10]。第2ターンマークから20mセンターポール寄りの競走水面上にはオレンジ色のブイ(小回り防止ブイ[11])が浮かび[10]、さらに第2ターンマークとセンターポールとの間の4箇所(スタートラインから5m、45m、80m、100mの位置)にポール(標識ポール)が浮かんでいる[12]。標識ポールはスタート時に選手が通過時間を確認するために設置されているもので、標識ポールに対応する形でスタンド寄りの競走水面上にスタートラインまでの距離を表示する標示板が設置され[13]、さらにスタートラインから5m、45m、80-85mを示す空中線が張られている[13]

競走の際はスタートラインを通過後、第1ターンマークと第2ターンマークを旋回する形で競走水面上を反時計回り(左回り)に3周する[13](荒天の場合は2周に短縮される場合もある)。これは水上交通に関する世界的なルール(船舶はすべて右側通行)に従っているためで[13][14]、競技規定にも「モーターボートは、競走水面を時計の針の回転方向と反対の方向で回り……」と明記されている[14]。ターンマーク間の距離は300m[15][16]、それぞれスタートラインから150m離れた位置にあり[11]、これを3周、すなわち約1,800mを航走する[16]。ターンマークを破損・沈没させることはルールによって禁止されているが接触することは禁止されておらず、各選手は可能な限りターンマークの中心に近い位置を旋回しようとする[16][† 1]。なお、ボートと選手が着用するカポック(防具)には艇番と枠番別のが、ボートの舳先には枠番色別のがつけられて区別している。

スタンド側中央の水面には「大時計」と呼ばれる時計が設置されており、これはスタート時に使用される[7]。この大時計は競艇の心臓部と言ってもよく、これが故障してしまうと開催不能に陥ってしまう[17]。水上で艇を同じ位置にとどめたり[18]、決められた位置から一斉にスタートする[19]ことは困難であるため、競艇では「大時計が0秒を指してから1秒以内にスタートラインを通過すればよい」とされ(フライングスタート法[18]、大時計が0秒を指すよりも早くスタートラインを通過するとフライング、1秒を過ぎてから通過すると出遅れとなり、欠場扱いされ出走資格を失う[20][21]。大時計の針は1分で1回転する「1分針(白色)」と、12で1回転する「12秒針(黄色)」の2つがある[22]。通常、1分針は真上(一般的な時計では「12時」の位置)、12秒針は左向き(一般的な時計では「9時」の位置)にセットされており、スタートの約1分前から1分針が回転を始め(各選手はこの間に待機行動を行い、進入位置を確定させる)、12秒針と1分針が重なる“スタート15秒前”で12秒針が回転を開始し、これに合わせて各選手がスタート体制に入る(船は水に浮いているので静止出来ない)。大時計にある10と5は、それぞれスタート10秒前と5秒前である。江戸川競艇場

競走水面中央部にある白色のポール(センターポール)と、大時計のスタンドから見て左側の端とを結ぶ見透し線上がスタートおよびゴールラインとなる[23]。ラインを通過に関する判定は、電子スリットと呼ばれる仕組みによって行われる[7]。電子スリットはシャッター装置がないカメラ(スリットカメラ)によって撮影される。スリットカメラにはスタートラインに合わせる形で100分の3mmの細い隙間(スリット)が設定され、スリット部分のみが撮影されるように設定されている[24]。スリットカメラの動きは大時計と連動しており、大時計が1秒前を指すと撮影が開始される[25]。大時計が0秒と1秒を指した際にはスリットカメラに電気信号が送られ、それにより電子スリットに白線が写りこむ。艇首が最初の白線(正確には白線の右端[26])より前に出る形で写っていればフライング、2本目の白線(正確には白線の右端[26])より後ろに写っていれば出遅れていることになる[27]。また、より速くスタートラインを通過した艇はスリットに短時間、遅く通過した艇は長時間スリットに写りこむため、電子スリット上に前者はより短く、後者はより長く写ることになる[27]。なお、スタートは艇首の通過を持って判断するが、ゴールについては、選手が落水しない限り艇首以外の部分も含めて判断する[28]
ボート(児島競艇場

ボートハイドロプレーンと呼ばれる、船底にステップと呼ばれる段差のあるタイプで、浮き上がるように走るため接水面積が少なく、スピードが出る反面、旋回が大きくなりがちである[29]FRP製のカウリングとスロットルレバー・ハンドル等の艤装品以外は全て製で[30]、全長約3m・横約2m・総重量約68kgから成る[31]。ボートの両サイドには、番号によるボートの識別を可能とするよう、番号札がつけられている[32]。ボートに付けられる艇旗の色は枠番に基づき勝負服の色に合わせて決められており[33]、競艇場によってはボートのカウリングの色も合わせられる場合がある[32]。ボートは各競艇場ごとにデザインが異なり、年1回の入れ替えと同時にデザインも毎年変更されている[34]

かつては入れ替えで不要になった艇については、一般に払い下げが行われていたが事故が多発。1978年には払い下げられたボートの暴走による死傷事故が発生[35]したため、以降、払い下げは行われなくなった。

競艇の初期においては「ランナバウト」と呼ばれる、ステップのないタイプのボートも使われていた。ハイドロプレーンと比べてスピードが出ない反面、小回りがきく点に特徴があった[29]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:324 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef