突発性難聴
[Wikipedia|▼Menu]

突発性難聴

Cross section of the cochlea.
概要
診療科Otorhinolaryngology
分類および外部参照情報
ICD-10H90.3-H90.5
ICD-9-CM389.1
DiseasesDB2874
MedlinePlus003291
MeSHD006319
[ウィキデータで編集]

突発性難聴(とっぱつせいなんちょう、英名:Sudden Deafness(SD)もしくはSudden Sensorineural Hearing Loss(SSHL))とは突発的におきる原因不明の急性感音難聴である。突発的な発症が特徴であり、「いつからかははっきりしないが、徐々に聞こえなくなった」ような難聴は突発性難聴ではない。原因は不明で、有力な説としてウイルス感染説、循環障害説などがいわれ、発症して約1カ月で聴力は固定してしまうため、早期発見、早期治療が非常に重要である。2001年の厚生労働省の調査では、全国に年間3万5000人(人口100万人に対して275人)の患者がいると推定される[1][2]

強力な音波によって聴覚機構を構成する器官の内耳蝸牛が障害を受け生じる音響外傷とは区別される。
概要

突発性難聴は1944年 De Kleynにより初めて報告された[3]。突然に原因不明な内耳性の感音性難聴が発症する疾患である[4][5][2]

発症は突然であり、患者は難聴になった瞬間を語ることができるほど突発的である(たとえば「朝、起きたら」とか、「図書館に行く前はなんともなかったのに、図書館から帰ってきたら聞こえが悪くなっていた」とかである)[4][6]。ある程度の時間をかけて徐々に難聴が進んだようなケースは突発性難聴とはされない[4]。随伴症状として耳鳴りや耳閉憾を伴うことが多く、半数程度の患者は発症の瞬間には強いめまいを伴う[2][7][8]が強いめまいは1回だけであり、強いめまいを繰り返したらほかの疾患の可能性を考える。

原因が不明であることを本症の定義とする。したがって単一の疾患とは限らず、突発性・原因不明を条件とした感音性難聴を一括した疾患群である[4]。再発は無く、再発の場合は突発性難聴以外の他の疾患を疑う[2][7]

原因がわかるものは突発的な難聴であっても、本症とはせず、原因にしたがって診断名をつける[7]。当初は突発性難聴と診断されても、その後に原因が判明すれば診断名を変更する[7]
疫学

2001年の調査では、全国受療者数は年間35,000人(人口100万人対で275.0人)である[2]。発症率に男女差はない[2]。発症は50?60歳代に多いが、小児の発症もあり、全年齢で見ることができる[9]。遺伝的要素はみられない[2]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:30 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef