空想科学世界ガリバーボーイ
[Wikipedia|▼Menu]

空想科学世界ガリバーボーイ
ジャンル
ファンタジー、アクション
アニメ
原作広井王子芦田豊雄
シリーズディレクター芦田豊雄
キャラクターデザイン芦田豊雄、神志那弘志
メカニックデザイン工藤誉寿治、井上邦彦
音楽田中公平
アニメーション制作東映動画
製作フジテレビ、東映動画
放送局フジテレビ他
放送期間1995年1月8日 - 12月24日
話数全50話
ゲーム:PCエンジン版
ゲームジャンルロールプレイングゲーム
対応機種PCエンジン SUPER CD-ROM2
発売元ハドソン
発売日1995年5月26日
ゲーム:ゲームボーイ版『空想科学パズル プリッとポン』
ゲームジャンルパズルゲーム
対応機種ゲームボーイ
発売元バンダイ
発売日1995年4月28日
ゲーム:セガサターン版
ゲームジャンルロールプレイングゲーム
対応機種セガサターン
発売元ハドソン
発売日1996年3月22日
ゲーム:スーパーファミコン版
ゲームジャンルロールプレイングゲーム
対応機種スーパーファミコン
発売元バンダイ
発売日1996年6月28日
テンプレート - ノート

『空想科学世界ガリバーボーイ』(くうそうかがくせかいガリバーボーイ)は、1995年4月28日ハドソンから発売されたロールプレイングゲームおよび1995年1月8日から同年12月24日まで全50話がフジテレビ系で放送されたテレビアニメ
概要

本作品は、集英社発行のテレビゲーム雑誌『Vジャンプ』創刊時の企画だった「G計画(プロジェクト)」の一つとして、集英社、ハドソン、レッドカンパニー(現:レッド・エンタテインメント)3社の合同によるメディアミックス企画として立ち上がった。当初は「空想科学世界ガリバー(仮称)」だったが、のちに「空想科学世界ガリバーボーイ」が正式名称となる。

当時、角川書店小学館が得意としたメディアミックスに集英社が挑戦した意欲作であり、一部主要メカのデザインに集英社と関係の深い鳥山明、原案に『魔神英雄伝ワタル』や『天外魔境』シリーズなどでアニメ・ゲーム企画に実績があるレッドカンパニーの広井王子、『魔神英雄伝ワタル』のキャラクターデザインなどを担当した芦田豊雄、音楽にアニメ作品の楽曲を数多く手掛けている田中公平などのスタッフが顔を揃えた。

企画の主導がテレビゲームを扱う雑誌だったこともあり、企画参加しているハドソンによるPCエンジン用ソフトとしてのゲーム化をメインにスタートする。テレビアニメ化も決定したことによりそれぞれが同時進行で制作され、作品としてはテレビアニメの放映が先行することになった。

ゲームはテレビアニメ版放映中に発売され、プレイしたユーザーはテレビでまだ放映されていない後半の展開をゲームで先に体験できた。ゲームではHuVIDEO(ヒュービデオ)という動画圧縮技術を開発し、アニメを取り込んだ動画を使用している。このアニメ素材はゲーム版のためにテレビアニメ版よりも先に制作されたもので、一部のシーンはテレビアニメ版に転用されている。ゲーム版とアニメ版は並行して制作されたため、キャラクターデザインやメインキャラクター以外のほとんどの声優、ストーリーの細部などに異なる部分がある。ゲーム版のガリバーの容姿は、企画当初に発表された、髪型が直線的な少年風のデザインに近いままだが、アニメ版では目が釣りあがり、ウェーブがかった髪型の凛々しい青年風に変わっている。キャスティングとアフレコ作業は、PCエンジン用のものがテレビアニメの企画が決定する前に行われ、その後あらためてテレビアニメのためのオーディションを行うこととなった。ミスティ役の横山智佐はこのことについての不満を親しかったガリバー役の山口勝平に電話をしたところ山口も同じ考えだと知り2人で抗議し、その結果この2人のキャストが据え置かれたというエピソードを自身のエッセーで明かしている。

2012年12月5日にテレビアニメ版のDVD-BOXがポニーキャニオンより発売された。ただし、Blu-rayは発売されていない。
あらすじ

舞台は科学魔法が共存する地動説以前の平面地球のヨーロッパ。世界征服を目論むイスパニア王ジュドーに父親を殺されたガリバーは、父の仇を討ち、また世界を救うために仲間たちとともに立ち上がる。

ゲーム版では、イスパニアに降ったドガ将軍の手で父親が殺されている[1]
登場人物

声優はアニメ版、PCエンジン版およびセガサターン版の順。主な解説内容はテレビアニメ版に準拠。
ガリバーと仲間たち
ガリバー・トスカーニ
- 山口勝平本作品の主人公で伝説王の子孫。魔拳グローブを拳に嵌めることで、魔拳マインダー、イーグルマインダー、ソニックマインダー、アックスマインダー、ソードマインダー(左手から剣が出現)、ブラストマインダー、プラズママインダー、フリーズマインダー、ドラゴンマインダー(父親の形見で、最強のマインダー)という様々な攻撃が可能。なお、最強と思われたドラゴンマインダーがハレルヤの残存思念に奪われた際にはそれを魔拳マインダーで撃破している。基本的にいつも前向きで、活発な性格。女性に疎い面があり、ミスティの想いに気付かないなど少々鈍感である。マインダーの力を自分自身の力と思い込み天狗になっていた時期もあったが、星影老師の試練を受けたことにより自身の傲慢な心に気付き、マインダーの使い手としても成長した。ゲーム版ではキャラクターデザインが若干異なっており、どちらかと言えば青年風なアニメ版と比較すると元気な少年という印象が強いものとなっている。
エジソン
声 - 大谷育江ガリバーの親友で、科学好きの天才発明家少年。眼鏡と白衣が特徴で、様々なアイテムを発明している。魔法よりも科学の方が優れていると思いたがっている[2]。故郷は科学と工業の街リスボン。リスボンの科学力を狙ったイスパニアの侵略が原因で孤児となり、ベニスに引き取られるまでの間はリスボンのチチに育てられ、彼女に科学の基礎を教わった。ガリバーや月光の陰に隠れて普段はあまり目立たないが、彼の発明品が助けになったりなど、ここぞという場面で活躍する。イスパニア軍の暴虐を見てきたミスティとは、科学好きということで口論となることもあった。ミスティの豊乳に飛び込む癖があるが、育ての親であるチチが豊乳の持ち主だったという理由がある。人から「天才」と呼ばれると瞳を輝かせ俄然やる気を出し始め、ガリバーとミスティ、月光とフィービーどちらの組を尾行するかエドッコに持ちかけるなど、時折スケベ根性をみせる。年齢相応の少年だが、ガリバーよりも精神的に大人であると取れるような言動をすることもある。
ミスティ
声 - 横山智佐月の女王の子孫。ハレルヤの石に反応する月の首飾りを所持。イスパニア皇帝ジュドーの実妹として育てられてきたが実は血が繋がっていない。ジュドーの追手から逃れて彷徨っている所をガリバーらに助けられ、彼らと旅を共にする。ガリバーのことが好きになり、フィービーの巨大化の一因となった。月の女王の残存思念の導きにより授かったアトランティス・レイリングにより、アトランティスファイター・ミスティへと変身可能となる。変身途中は毎回無防備な姿を披露するが、アニメ版の第48話ではその隙を突かれてエジソンと激突し、あられもない姿で変身が阻止されている。ゲーム版とアニメ版ではキャラクターデザインや性格設定などが異なる。ゲーム版では少々勝気な性格、アニメ版では性格が丸くおしとやかとなっている。アトランティスファイター・ミスティの登場はアニメ版のみのオリジナルである。
フィービー
声 - 山崎和佳奈 / 冨永みーな第4話から登場。妖精王の子孫。リー10倍博士の下にいた黒き妖精。ガリバーのことを気に入ってしまい旅の仲間になる。この世界の妖精は基本的に無性だが、憑いた人間に惚れるなどすると分性して雄形か雌形になる。フィービーはガリバーへの想いから女性の姿になっている。また、蜂蜜を飲むと酔っぱらう性質を持っている。月光の攻撃からガリバーを庇い一度死亡するが、そのガリバーへの想いをハレルヤに利用され、人間大となり「ダークフィービー」に転生する。転生後も以前の記憶は継承。敵として再登場した際はガリバーへの想いからミスティに対し激しい嫉妬と憎悪の感情を抱くよう洗脳されており、非常に攻撃的で勝気な性格となっている。ムチのような武器を操りガリバーやミスティらを襲う。時には自らの快楽のためにミスティらを襲い、弄ぶように楽しむようになった。ハレルヤの洗脳が解けた後和解。最終的にハレルヤを裏切り主人公らと共にこれを倒した後、仲間に復帰している。なお、和解後は敵だった頃の攻撃的な性質は無くなっているが、勝気な性格だけが多少残る形となった。結局ガリバーへの想いは遂げられなかったものの、少年として転生した月光と良い仲になった。少女然としたゲーム版と比較すると、アニメ版では少々勝気で元気のいい性格となっている。普通の人間サイズとなった姿はアニメ版にしか登場しない。
月光(げっこう)
声 - 置鮎龍太郎英雄王の子孫。東洋の国ジパングの流れを汲む忍者。星影老師より忍法を授かり武芸者としての精神を学んだとされる。三度目の対決でガリバーに敗北し命を落とすが、ガリバーともう一度戦いたいという想いをハレルヤに利用され半ば強引に転生させられる。その際、武芸者としての精神は邪魔で扱いにくいとして本来の青年の姿から星影老師に出会う以前の15歳の少年にされてしまう(変わったのは姿と性格のみで、記憶や忍術は継承)。それまでのクールで義理堅い印象から、大ざっぱかつ好戦的な性格のヤンチャ坊主へと変貌した。ハレルヤから新たに授かった「ダークマインダー」と得意の忍術で、より強力なライバルとして再びガリバーに襲い掛かる。また、転生後は東北弁と静岡弁が混ざったような独特の口調に変化している。自身の故郷であるジパングを返してもらうという理由からハレルヤに従っていたが、最終的にハレルヤを裏切ってガリバーたちに協力し、これを倒した後仲間となる。青年時には無かった茶目っ気や一途さをみせ、人間大となったフィービーと良い仲になった。刀剣(クナイ)による影縫い、みずぐもで水面を歩くなど、パーティー中では一番小技が多い。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:39 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef