秘密_-トップ・シークレット-
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秘密 -トップ・シークレット-
ジャンル
クライム・サスペンス
漫画:秘密 -トップ・シークレット-
作者清水玲子
出版社白泉社
掲載誌MELODY
レーベルジェッツコミックス
花とゆめCOMICSスペシャル(新装版)
発表号1999年3月号 - 2012年8月号
発表期間1999年2月16日 - 2012年6月28日
巻数全12巻
全12巻(新装版)
その他第15回文化庁メディア芸術祭優秀賞
漫画:秘密 -トップ・シークレット-
season0
作者清水玲子
出版社白泉社
掲載誌MELODY
レーベル花とゆめCOMICSスペシャル
発表号2012年12月号 -
発表期間2012年10月28日 -
巻数既刊10巻(2021年7月現在)
アニメ:秘密 ?The Revelation?
原作清水玲子
監督青山弘
シリーズ構成鈴木智
キャラクターデザイン大下久馬
音楽平野義久
アニメーション制作マッドハウス
製作秘密製作委員会
放送局日本テレビ
放送期間2008年4月8日 - 9月30日
話数全26話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『秘密 -トップ・シークレット-』(ひみつ トップシークレット)は、清水玲子による日本漫画作品。近未来の日本を舞台にしたSFサスペンス

本項では新シリーズとなる『秘密 season0』についても併せて扱う。また、各サブタイトルは、主に発表年に合わせている。『秘密 ―トップ・シークレット―2001』から5年前(2055年)の設定である『秘密 -トップ・シークレット-1999』については、連載の主人公と直接の関連がないため、下方に記す[1]
概要

いわゆる「警察もの」を形式を取る警察官を主役としたサスペンス作品だが、事件の被害者や犯人の記憶を見るという設定上、犯人を特定することと共に、犯人の動機と手口の解明や、事件の展開と顛末に重きが置かれている。ドラマの多くが現場捜査からではなく「第九」施設内から展開されるのも大きな特徴。

舞台設定が2060年代近未来とされているものの、2010年代時点の技術では実現が困難な「MRI捜査」以外は未来を示唆する描写は少なく、風俗・習慣や地名などは現実に存在するものがほとんどを占める。「第九」が取り扱う事件についても2000年代から2010年代現在の世相や社会問題を背景にした物が多い。

単行本1巻発売直後は売り切れが続出し、再版後も入手困難の状態が続いたため、『MELODY』誌上で謝罪文が掲載された。単行本は、原則として事件の解決まで収録されるため、第6巻では本編180ページに対して第7巻では本編299ページであるなど、各巻ごとに分量が大きく異なる。また、単行本では雑誌掲載分から大幅に加筆・修正されることがある。
沿革

1999年白泉社の『MELODY』3月号に読み切り作品として『秘密 -トップ・シークレット-1999』が掲載された。


2001年から、主人公を変更した『秘密 -トップ・シークレット-』シリーズの連載が開始された。


2005年、『MELODY』誌上で応募者全員サービスとして『秘密 -トップ・シークレット-2001』がドラマCD化された。


2008年、『秘密 ?The Revelation?』のタイトルにてテレビアニメ化された。


2011年、第15回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。


2012年にシリーズ完結。同年、新シリーズとなる『秘密 season0』の連載が開始される。


2014年大友啓史監督による実写映画化が決定。


2016年、実写映画「秘密 THE TOP SECRET」が公開。

あらすじ
本編(第2巻以降)
舞台は西暦2060年の日本、
「科学警察研究所 法医第九研究室」、通称「第九」。そこで行われる「MRI捜査」では、死者の脳から記憶を映像として再現することが出来るが、解明不能な事件の真相にさえ繋がる有効な捜査手段でありながら、世間から強い偏見と反発に晒されていた。捜査を担当する職員たちも、凶悪犯罪に関わる凄惨な映像と日々向き合うことで苦悩し、心を病む者も多い。新人の 青木 一行 は最先端捜査を担う「第九」に強い憧れを持って配属される。だが、死者の脳から記憶を辿り、被害者と加害者の「秘密」を暴きだすその仕事は、想像を絶する凄惨なものだった。事件の捜査を通じ、青木は尊敬する第九室長 薪 剛 が抱え持つ「秘密」とも向き合うことになる。
season0(第2巻以降)
解体拡張された元第9メンバーは全国に散った。科捜研所長に昇進した薪と薪の後任室長として警視庁管内に残った岡部を除き、青木もまた郷里の九州に転勤となり室長に昇進した。引き続きMRI捜査を担う彼らは様々な『秘密』と対峙していく。
設定
MRI捜査

「MRI捜査」とは、作中に登場する架空の科学捜査である。死後10時間以内の死体から取り出した脳に強力な磁力による電気刺激を与え、通常では5から10%しか働いていない脳を120%まで働かせ、故人(=「視覚者」)が生前に「見ていた」映像をMRIスキャナーで再現し、それを基に捜査を行う。

捜査対象となる脳は損傷がないことが条件。脳は120%で働かせているので、通常なら存在する「曖昧な記憶」は存在しないが、死体が「見た」映像なので、自分(捜査員)が「見た」ものと同一に見えないのは勿論、通常では目視し得ない幽霊などの「幻覚」でも生前の体が「見て」いれば映し出される。死後、最大5年前までの記憶を映像化できる。音声が再現されないため、捜査には読唇術が不可欠。屍蝋化した遺体から取り出された60年前の脳から映像を再生することにも成功しており、捜査は日々進歩している。

捜査対象となる事件は「凶悪犯罪」で「通常では捜査困難な犯罪の場合」など、特殊な事例に限られる。特例として捜査員以外の者が映像を見る際には、見た内容を家族にも話さないことや、いかなる映像を見ても犯罪を犯さないといった内容の同意書へのサインが必要となり、違反した場合は罪に問われる。また、捜査資料にあたるMRI画像や脳は秘匿性から5段階のレベル設定がされている。

事件の裏付けとして死刑囚の脳を見ることは「特捜」にあたり、捜査員には「絶対の守秘義務」が発生する。罪状と事実を照合し、故人が他の犯罪に関与していなかったかを確認するために行われる。問題がなければ「絶対の守秘義務」は解かれ、犯罪心理学のデータとして他所に提供されることもある。既に刑が確定している事件については、たとえ冤罪が判明したとしても判決が覆ることはない。
第九

MRI捜査を専門に担当する「科学警察研究所 法医第九研究室」(通称「第九」)は警察庁の中でも正式な機関としては位置づけされていない。第九に所属する「研究員」たちは警察官としての階級を持ち、捜査権や逮捕権を持つ「捜査員」でもある。第九職員は国家試験上位合格者のキャリアで占められ、階級も「警部」以上。また、凶悪犯の脳を見るという職務の特殊性から、残酷な画に耐えうる精神力が必要とされる。

「第九」が現在進行形の事件を取り扱う際には、事件を担当する部署との「合同捜査」の形式をとり、MRI以外の捜査は基本的に他の部署が行う。ただし「第九」は警察機構内部において他所から白眼視されており、特に現場捜査などを行う捜査一課からの偏見と敵視は根強い。警察上層部からの圧力も強く、捜査次第では政府や国益を揺るがす重大な事実が発覚することもあり、政治的圧力から事実が闇に葬られることもある。

プライバシー配慮の問題などから「第九」は常に保守の反対派や人権擁護団体、倫理委員会など世論の槍玉に挙げられている。また、一般大衆の間でMRI捜査は「神の領域を蹂躙した」として忌み嫌われており、上記の捜査対象の基準が認識されておらず「自分や家族が死んだら脳を見られてしまうのではないか」との誤解に満ちた偏見を抱く者も多い。マスコミも同様で無知と偏見から誤った情報を流布している。
登場人物

サブタイトルを略記で記す(例:『秘密 ―トップ・シークレット―2001』の場合、『2001』)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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