秘密基地
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この項目では、一般的用例の秘密基地について説明しています。高田梢枝シングルについては「秘密基地 (高田梢枝の曲)」をご覧ください。

「セーフハウス」はこの項目へ転送されています。人々を逃がし隠すための場所については「隠れ家」を、その他の用法については「en:Safe house (disambiguation)」をご覧ください。
スウェーデンのムスコ海軍基地(英語版)に入港する駆逐艦HSwMSスンツヴァルロシアのバンカー GO-42。アパートに偽装されているが中身は対核攻撃用のコンクリートで出来ており、地下防空壕の入り口となっている。ベトナム戦争でゲリラが使用したクチの地下道の入り口

秘密基地(ひみつきち)とは、一般には秘密となるように建設または設置された基地のことを指す。
概要

地形を利用したり、カモフラージュを施したりして建設する大掛かりなものから、アパートの一室にそれとなく入ってしまうものまで、さまざまな規模のものがある。

反政府組織などが、ひそかに扇動活動を行う拠点をアジテーティング・ポイント(Agitating point) と呼び、これを日本語ではアジトと略して使用される[1]

また、子供の間で、部外者に知られたくない秘密の遊び場意味でこの語を使うことがある。
現実世界における秘密基地

現実世界では、軍事組織、諜報機関過激派等の秘密の活動拠点という意味で通俗的に用いられる。ここでは、当事者が広く知られたくない活動が行われる。具体的には極秘技術の開発、民兵組織、スパイの育成及び活動、長期間にわたる監視・諜報活動(諜報機関が置く“隠れ家”に関しては特に「セーフハウス」と呼ばれる)、外部からの逃亡者・犯罪者を匿うなどであるとされる。有名なものとしては、高度経済成長期の日本において極左暴力集団テロ活動の拠点としたいわゆる「非公然アジト」がある。

これらの形態は、資金力等に左右され、大は巨額の資金をかけ大掛かりに建設しているものから、小はアパートの一室に設置しているものまで多種多様である。
衛星画像分析
Googleデジタルグローブなどの情報提供、リモートセンシング会社の運用する商用衛星の普及から軍の衛星でなくとも地球上のあらゆる場所の情報が得られるようになったため、秘密基地を発見する例が増えている。

38ノース - 衛星画像を分析し、北朝鮮の基地や核施設を調査するジョンズ・ホプキンズ大学のプロジェクト

IHS マークイット(英語版) - 軍事情報に特化した情報提供会社ジェーンズ・インフォメーション・グループを傘下に収め衛星画像などを提供する情報提供会社

現実にある秘密にされた軍事基地

防空壕 - 各国のシェルターについて記載

閉鎖都市(秘密都市) - ソビエト連邦(現在のロシア)、アメリカ等の国家で地図に載らない、出入りも制限される都市

地下格納庫(英語版) - 各国の戦闘機用ハンガーについて記載

ドゥームズデイ・プレーン - 「地球最後の日の飛行機」の意。地上の政府中枢が失われた後も空中で指揮を執るために製造された国家司令機(アメリカのE-4、ソ連のIl-80等)

アメリカ


レイブン・ロックマウンテン・コンプレックス(英語版)(別名:underground Pentagon、Site-R) - 冷戦期に核攻撃を耐えられるよう設計されたアメリカ陸海空軍の非常時司令部

エリア51

オレンジ・ワン(英語版) - アパラチア山脈にある大統領が緊急時に軍事本部として使用するための米海軍の施設

マウント・ウェザー緊急事態指揮センター(英語版)

オファット空軍基地(英語版) - 核戦争などの際、国家空中作戦センターとして機能するE-4Bに政府高官を乗せ空中に逃がす役割を担う戦略空軍司令部

シャイアン・マウンテン空軍基地 - 冷戦期に建設された北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)の地下司令部

グリーンブライヤー(英語版) - 冷戦期の政府存続計画の一つ 「Project Greek Island」で設置された、議員の避難用地下核シェルターがあるホテル

ウォレントン訓練センター(英語版) - 極秘総合通信機関

国家非常事態水上戦闘指揮所ノーザンプトン、同空母ライト - 核戦争時の水上ホワイトハウスとして機能する水上艦

デタッチメントホテル(英語版) - 冷戦時代に要人が逃げ込むために作られた。1974年に機密解除[2]

アルバニア


ポルト・パレルモ・トンネル(英語版) - アルバニアの鎖国時代に作られた潜水艦用バンカー

イギリス
「en:Category:Nuclear bunkers in the United Kingdom」も参照

ポートンダウン - 100年以上にわたり最機密とされてきた施設。人体実験や、グリュナード島の炭疽菌実験に関わったとされる。

メンウィズヒル基地 - 通信傍受システム「エシュロン」の基地だとされるアメリカが管理する基地

戦時中央政府本部(英語版) - 「バーリントン」など数々のコードネームで呼ばれた核戦争を想定した基地

ロンドン、パルマー通りの建物(売却済) - 諜報機関政府通信本部の秘密基地で1953年から66年間秘密にされた[3]

ウクライナ


バラクラヴァ海軍博物館(英語版)(オブイェークト825GTS) - ソ連時代、原子力潜水艦の母港であった。

オーストラリア


パインギャップ - アメリカとの合同スパイ衛星基地

カナダ


非常時政府本部(英語版)

CFS Carp(英語版)

クロアチア


ジェリャヴァ空軍基地(英語版) - 元ユーゴスラビアで最大の軍事地下空軍基地

スウェーデン


ムスコ海軍基地(英語版) - トンネル内にある海軍基地

中国


131工程(英語版) - 1960年代後期 - 1970年代前期に作られた地下司令部

816地下核工場(英語版) - 地下核工場、現在は観光施設

楡林海軍基地 - トンネルを持つ海軍施設。原子力潜水艦の母港[4]

青島海軍基地(中国語版) - 中国北海艦隊の原子力潜水艦の母港

ドイツ
「de:Decknamen nationalsozialistischer Geheimobjekte」および「de:U-Verlagerung」も参照ペーネミュンデ陸軍兵器実験場がイギリスのハイドラ作戦によって甚大な損害を被った後、天然のトンネル、鉱山、鉄道のトンネルなどを活用、新規に強制収容所の人員を強制労働させて地下トンネルを作り、敵から隠蔽された軍事基地を建設する計画(U-Verlagerung)を進めた。

B8 ベルククリスタル(ドイツ語版) - ヴンダーワッフェ(英語版)(「奇跡の武器」の意)メッサーシュミット Me262を製造するために強制収容所の人間を動員し建設されたナチス時代の地下工場で最も大きい施設の一つ。核爆弾を製造していたトンネルと繋がっているという話もある[5]

REIMAHG(ドイツ語版) - 鉱山を利用したメッサーシュミット Me262を製造するための地下工場

ノルウェー


オーラウスヴァーン基地(英語版) - トンネル内にある海軍基地

フランス


ロング島 - 原子力潜水艦の母港。グーグルアースでモザイクがかけられている。

ピエール・シュール・オート軍用無線局 - 国内情報中央局によってWikipediaの記事を削除するよう手が尽くされたことで逆に有名になった基地。

B2-ナムス基地(フランス語版) - 旧植民地アルジェリアの細菌・化学兵器試験基地

ベトナム


クチの地下道 - 全長200kmの地下トンネルネットワークでゲリラ戦の拠点とされ、入り口は巧妙に隠されていた。

リトアニア


en:Plok?tin? missile base - ソ連の核ミサイルサイロ。ソ連崩壊後、放棄されて物取りの被害で色々流出した。現在は冷戦博物館

ロシア


ヤマンタウ山、コスビンスキー山 - アメリカ政府の調査でロシアの地下秘密基地があると考えられている。

サロフ(別名:アルザマス16)- 核兵器研究・製造に関わった閉鎖都市


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