秒速5センチメートル
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秒速5センチメートル
5 Centimeters per Second
a chain of short stories about their distance
監督
新海誠
脚本新海誠
原作新海誠
製作伊藤耕一郎
製作総指揮川口典孝
出演者水橋研二
近藤好美
尾上綾華
花村怜美
水野理紗
音楽天門
主題歌山崎まさよしOne more time, One more chance
撮影新海誠
編集新海誠
制作会社コミックス・ウェーブ・フィルム(2007年)
東宝(2022年)
製作会社新海クリエイティブ
コミックス・ウェーブ
コミックス・ウェーブ・フィルム
配給コミックス・ウェーブ・フィルム
公開2007年3月3日
上映時間63分
製作国 日本
言語日本語
興行収入1億円[1]
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『秒速5センチメートル』(びょうそく5センチメートル)は、日本新海誠による2007年アニメーション映画[2]。配給はコミックス・ウェーブ[3]。『雲のむこう、約束の場所』に続く、新海誠の3作目の劇場公開作品にあたる。

キャッチコピーは、どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか[4]

題意は「花びらが舞い落ちる速度」[5]。新海が監督・原作・脚本・絵コンテ、および演出までを手掛けた劇場作品で、惹かれ合っていた男女の時間距離による変化を、「桜花抄」、「コスモナウト」、「秒速5センチメートル」という短編3話の連作構成で描く[6]。全63分[7]

連作短編という構成について新海は、「最初に脚本として小説的なスケッチをいくつか書いてみたのですが、そのうちの3本をピックアップしたときに、登場人物がひとつにつながるなと思ったんです。そこで連作という形にしました。」と述べている[8]

第3話では、山崎まさよしの「One more time, One more chance」のボーカルが流れて、本作のタイトルが出るという手法が取られており、この手法はのちにエンディング曲がかかるタイミングに合わせてタイトルが出る『君の名は。』や『天気の子』に引き継がれている[注釈 1]

アジアパシフィック映画祭最優秀アニメ賞」やイタリア・フューチャーフィルム映画祭「ランチア・プラチナグランプリ」などの映画賞を受賞した[10]
概要

公開に先立ち、「Yahoo!プレミアム」会員ならびに「Yahoo! BB」会員限定サービスとして、2007年、2月16日から3日間にわたって第1話「桜花抄」の無料配信が行われた[11]。3月3日に公開[12]渋谷シネマライズを皮切りに、日本全国の単館系劇場で順次公開されることとなった[13]

6月には米国における劇場配給権、ビデオグラム化権、および放映権の獲得をADVフィルムが発表。劇場公開中のアニメ映画のライセンス化がこのように日本国外で発表されるのは珍しいことであった[14]国際映画製作者連盟ユネスコ、およびCNNインターナショナルの共同運営によるアジア太平洋映画賞最優秀アニメーション映画賞を同年に受賞[15]。さらにイタリアのフューチャーフィルム映画祭にて最高賞にあたる「ランチア・プラチナグランプリ」を受賞した[16]

7月にコミックス・ウェーブ・フィルムからDVD[17]、翌2008年にはBD版が発売された[18]。さらに初回限定生産という形式ながら、HD DVD版も発売された[19]メディアファクトリー刊『ダ・ヴィンチ』誌上で新海自身の筆による同作の小説も連載され、2007年9月に『小説・秒速5センチメートル』として単行本化[20]。2010年には清家雪子作画の漫画版『秒速5センチメートル』が『月刊アフタヌーン』(講談社)誌上で7月号より連載開始[21]。翌2011年5月号にて完結、全2巻の単行本となった[22]

2011年11月までに、BD/DVD合計10万本、小説版累計10万部、漫画版累計13万部を売り上げ、同年には多言語対応のインターナショナル版BDも発売されるに至った[23]加納新太による小説版『秒速5センチメートル one more side』(エンターブレイン)も同年に発売[24]。2012年には17刷のロングセラーを記録していた『小説・秒速5センチメートル』がMF文庫ダ・ヴィンチから文庫化[25]、2016年には角川文庫からも『小説 秒速5センチメートル』が発売された[26]

劇場公開7周年を迎えた2014年には、第1話「桜花抄」での遠野貴樹と篠原明里の最後の逢瀬の日付にあたる3月4日から2日間にわたり、監督・新海誠のツイッター上で各種制作資料が公開されるなどしている[27]

2016年8月20日に、新海誠新作公開記念スペシャルとして、テレビ東京のサタ☆シネ (SATURDAY☆ CINEMA) で地上波放送された。

2017年には、新海誠特集と称して同監督の『言の葉の庭』に続いて3月16日にテレビ朝日系列で地上波放送された[28]

2022年、9月30日から期間限定で、全国41館で開催される「新海誠IMAX映画祭」にて、本作では初となるIMAXでの上映が行われた[29]

2024年、Filmarks主催の期間限定で、「桜前線上映」と題し、南から北へ桜前線を追いかけるように全国106館で2週間上映された[30]。3月29日から西日本 - 南関東、4月12日から北関東 - 北海道の劇場で上映[30]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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