秋田雨雀・土方与志記念青年劇場
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秋田雨雀・土方与志記念青年劇場(あきたうじゃくひじかたよしきねんせいねんげきじょう)は、日本新劇界の先駆者秋田雨雀土方与志が戦後に育んだ俳優・演出家8人により1964年に結成された劇団。現在の代表は北直樹。
概要

1964年2月16日に結成。1964年5月1日
シェイクスピア真夏の夜の夢」による全国巡演が旗揚げ公演。東京公演は1967年9月同作が第1回公演となる。

1977年に劇作家飯沢匡が書いた作品の「多すぎた札束」は劇団民藝がやる予定だったが、都合が悪く代わりに上演したのが青年劇場で脚光を浴び、代表作となった。

1978年に上演した「夜の笑い」(飯沢匡=作・演出)と巡演中の「かげの砦」の公演成果により、1978年紀伊國屋演劇賞団体賞を受賞した[1]

作品の多くが喜劇。

飯沢匡をはじめジェームス三木高橋正圀小山内美江子といった人気脚本家の作品を上演。

歴代代表

初代:
瓜生正美

二代:福島明夫

三代:北直樹

上演記録

*定例公演

上演年タイトル作・演出
1967年9月第1回公演 「
真夏の夜の夢」シェイクスピア=作え坪内逍遥=訳、瓜生正美=演出
1968年4月第2回公演 舞台芸術学院創立20周年記念協賛公演「十二夜シェイクスピア=作、坪内逍遥=訳、瓜生正美=演出
1968年9月第3回公演 「オホーツクの女」本山節弥=作、金子宏・片山忠彦=演出
1969年4月第4回公演 「分裂気質」創立5周年記念公演勝山俊介=作、瓜生正美=演出
1969年12月第5回公演 「若者たち」創立5周年記念公演山内久・相沢嘉久治・堀口始=作、堀口始=演出
1970年10月第6回公演 「乱雲」土方与志追悼津上忠=作、山本薩夫=演出
1971年5月第7回公演 「あめりか礁物語」本山節弥=作、金子宏=演出
1971年9月第8回公演 「ロミオとジュリエットシェイクスピア=作、三神勲=訳、瓜生正美=演出
1972年8月第9回公演 「日本兵」霜多正次=原作、勝山俊介=脚本、瓜生正美=演出
1972年10月第10回公演 「GOOD LUCK!(青春の選択)」ヴィクトル・ローゾフ=作、狩野亨=訳、河崎保=演出
1973年5月第11回公演 「海を見ていたジョニー」五木寛之=原作、瓜生正美=脚本・演出
1973年9月第12回公演 「風成の海碧く」勝山俊介=作、瓜生正美=演出
1974年6月第13回公演 「一黒人との対話」マリオ・フラッティ=作、岩田治彦=訳、瓜生正美=演出
1974年9月第14回公演 「雪の墓標」新藤兼人=原作(シナリオ「わが道」より)、勝山俊介=脚本、堀口始=演出
1975年3月第15回公演 ミュージカル「真夏の夜の夢シェイクスピア=作、瓜生正美=脚本・演出
1975年9月第16回公演 「ドラゴン」エヴゲニー・シュヴァルツ=作、土方与平=訳、瓜生正美=演出
1976年2・3月第17回公演 「かげの砦」小寺隆韶=作、堀口始=演出
1976年9月第18回公演 三部作「愛」

第一部「魂」/第二部「鳩」/第三部「嵐」勝山俊介=作、瓜生正美=演出
1977年2月第19回公演 喜劇「多すぎた札束」-ロッキード前記-飯沢匡=作・演出
1977年5月第20回公演 「男一匹17才」イグナーチィ・ドヴァレーツキィ=作、狩野亨=訳、緒方浩司=演出
1977年9月第21回公演 「偽原始人」井上ひさし=原作「偽原始人」「馬鹿の治療」より瓜生正美=脚本、堀口始=演出
1978年5月第22回公演 「夜の笑い」

島尾敏雄「接触」小松左京「春の軍隊」より飯沢匡=作・演出
1978年9月第23回公演 「風の檻」勝山俊介=作、千田是也=演出
1979年5月第24回公演 「ホヤわが心の朝」福田紀一(新潮社刊原作、瓜生正美=脚本・演出
1979年9月第25回公演 喜劇「クイズ婆さんの敵」飯沢匡=作・演出
1980年9月第26回公演 「青春の砦」大谷直人=原作、瓜生正美=脚本・演出
1981年2月第27回公演 喜劇「欲望の庫」飯沢匡=作・演出
1981年5月第28回公演 「臨界幻想」ふじたあさや=作、千田是也=演出
1981年9月第29回公演 「十五歳の出発(たびだち)」3年小組金八先生シリーズ「十五歳の愛美(高文研)他より

小山内美江子・堀口始=作、堀口始=演出
1982年5月第30回公演 「おお!トラ右ェ門」飯沢匡=作・演出
1982年9月第31回公演 「愛さずにはいられない」ジェームス三木=作・演出
1983年2月第32回公演 推理喜劇「ブーフーウー殺人事件」飯沢匡=作・演出
1983年9月第33回公演 「闇の中の白い道」 ふじたあさや=作、千田是也=演出
1984年4月第34回公演 喜劇「そこを右へ曲って」

創立20周年記念公演飯沢匡=作・演出 
1984年9月第35回公演 「わが街わが愛」創立20周年記念公演NHKドラマ人間模様「街-若者たちは

山内久=原作、山内久・堀口始=脚本、堀口始=演出
1985年4月第36回公演 喜劇名家の同居人たち」飯沢匡=作・演出
1985年9月第37回公演 「結婚という冒険」ジェームス三木=作・演出
1986年5月第38回公演 喜劇「お茶と刀」-利休狂騒曲-飯沢匡=作・演出
1986年9月第39回公演 「書かれなかった頁―日本の教育1980―」ふじたあさや=作、千田是也=演出
1987年4月第40回公演 「夜の笑い」

-島尾敏雄「接触」小松左京「春の軍隊」より-飯沢匡=作・演出
1987年9月第41回公演 「テントの中から星を見た」山内久=作、堀口始=演出
1987年11月第42回公演 「シシとササの伝説」青少年劇場公演大谷直人「春雷」(同成社刊「シルクロード異聞」所収)より

瓜生正美=作、瓜生正美・中野千春=演出
1987年12月第43回公演 ミュージカル「少年とラクダ」ファミリー劇場高橋治=原作、瓜生正美=脚本、瓜生正美・松波喬介=演出
1988年4月第44回公演 「続・夜の笑い」

-村田喜代子「鍋の中」徳田秋声「ファイヤガン」より-飯沢匡=作・演出
1988年9月第45回公演 「善人の条件」ジェームス三木=作・演出
1989年2月第46回公演 「鎮江の英雄たち」大谷直人「愧死」(同成社刊「シルクロード異聞」所収)より  瓜生正美=脚本・演出
1989年4月第47回公演 「真夏の夜の夢」青少年劇場公演シェイクスピア=作、瓜生正美=脚本、瓜生正美・中野千春=演出
1989年9月第48回公演 「総裁公館―国鉄分割民営ものがたり―」土方与志没後30年記念石岡三郎=作、千田是也=演出
1989年10月第49回公演 「ザ・チーム」青少年劇場公演セミヨン・ズロトニコフ=作、土方与平=訳、堀口始=演出
1990年2月第50回公演 「翼をくださいジェームス三木=作・演出
1990年5月第51回公演 喜劇「限りなく透明に近い男」飯沢匡=作・演出
1990年9月第52回公演 「遺産らぷそでぃ」やま惣一「ひこばえの歌」(家の光協会刊)より、高橋正圀=脚本、松波喬介=演出
1991年2月第53回公演 「安楽兵舎V・S・O・P」ジェームス三木=作・演出
1991年5月第54回公演 「すみれさんが行く」青少年劇場公演斉藤紀美子=作、堀口始=演出
1991年9月第55回公演 「椰子の実の歌がきこえる」千田夏光・作品集より

瓜生正美=脚本、中野千春=演出
1992年4月第56回公演 「喜劇キュリー夫人」

(原題「シュッツ氏の勲章」)ジャン=ノエル・ファンウィック=作、岡田正子=訳、飯沢匡=演出
1992年9月第57回公演 「キッスだけでいいわ」高橋正圀=作、松波喬介=演出
1993年2月第58回公演 「アダムの星」ジェームス三木=作・演出
1993年4月第59回公演 「幻想のロミオとジュリエット」青少年劇場公演瓜生正美=作、中野千春=演出
1993年9月第60回公演 「将軍が目醒めた時」筒井康隆=原案、島田九輔=脚本、松波喬介=演出
1994年5月第61回公演 「女・おんな・オンナ」立原りゅう=作、堀口始=演出
1994年9月第62回公演 「村井家の人々―日本の言論1994―」

青年劇場創立30周年記念公演ふじたあさや=作、千田是也=演出
1995年2・3月第63回公演 「もう一人のヒト」

創立30周年記念 飯沢匡追悼・戦後50年記念公演飯沢匡=作、松波喬介=演出
1995年5月第64回公演 「時間(とき)のない喫茶店」斉藤樹実子=作、堀口始=演出
1995年9・10月第65回公演 「青春の砦」戦後50年記念公演大谷直人=原作、瓜生正美=脚本、中野千春=演出
1996年5月第66回公演 「愛が聞こえます」高橋正圀=作、松波喬介=演出
1996年9月第67回公演 「私よりましな私」ジャン=ノエル・ファンウィック=作、高橋啓=訳、松波喬介=演出
1997年2月第68回公演 「唱歌元年―螢のひかり窓のゆき―」

青年劇場創立30周年記念創作戯曲賞入選作島田九輔=作、松波喬介=演出
1997年5月第69回公演 「こんにちはかぐや姫」北野茨作「こんにちはかぐや姫」「家族」より

瓜生正美=脚本・演出
1997年9・10月第70回公演 「甦る夏の日」布勢博一=作、堀口始=演出
1998年4月第71回公演 「真珠の首飾り」ジェームス三木=作・演出
1998年10月第72回公演 「17才のオルゴール」青少年劇場公演9―秋元正紀「十七歳のオルゴール」より―

町田知子(柏樹社刊)作、森脇京子=脚本、堀口始=演出
1999年2月第73回公演 「銀色の狂騒曲」高橋正圀=作、松波喬介=演出
1999年5月第74回公演 「新版ホヤわが心の朝」青少年劇場公演福田紀一=原作、瓜生正美=脚本・演出
1999年9月第75回公演 喜劇「二階の女」

飯沢匡没後5年・劇団創立35周年記念獅子文六=原作、飯沢匡=脚本、松波喬介=演出
2000年4月第76回公演 「菜の花らぷそでぃ」山下惣一「身土不二の探究」(創森社刊=原作橋正圀=脚本、松波喬介=演出
2000年9・10月第77回公演 「島清、世に敗れたり」松田章一=作、松波喬介=演出
2001年4月第78回公演 「殯の海」

(社)日本劇団協議会主催 創作劇奨励公演島田九輔=作、松波喬介=演出
2001年9月第79回公演 「カムサハムニダ」飯尾憲士「ソウルの位牌」=原作、瓜生正美=脚本、林英雄(イム・ヨンウン)=演出
2002年2月第80回公演 「ケプラーあこがれの星海航路」篠原久美子=作、高瀬久男=演出
2002年5月第81回公演 「愛さずにはいられない」ジェームス三木=作・演出
2002年9・10月第82回公演 「銃口―教師・北森竜太の青春―」三浦綾子「銃口=(小学館刊)作、布勢博一=脚本、堀口始=演出
2003年4月第83回公演 「袖振り合うも」山内久=作、堀口始=演出
2003年9月第84回公演 「キジムナー・キジムナー」高橋正圀=作、松波喬介=演出
2004年2月第85回公演 「GULF?弟の戦争?」ロバート・ウェストール「弟の戦争=(原田勝原訳 徳間書店刊作、篠原久美子=脚本、高瀬久男=演出
2004年5月第86回公演 「悪魔のハレルヤ」創立40周年記念ジェームス三木=作・演出


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