福島章
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福島 章人物情報
生誕 (1936-01-29)
1936年1月29日
日本東京都
死没2022年8月1日(2022-08-01)(86歳没)
出身校東京大学
学問
研究分野医学(精神医学)
学位医学博士
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福島 章(ふくしま あきら、1936年1月29日 - 2022年8月1日)は、日本医学者精神科医。専門は、犯罪精神医学病跡学上智大学名誉教授
経歴

1936年、東京生まれ。東京都立大学附属高等学校を卒業。東京大学医学部を卒業し同大学大学院医学系研究科精神医学専攻に進んだ。1968年、博士課程を修了し、学位論文『窃盗累犯の精神医学的研究 意志欠如精神病質者の犯罪学および性格学への一寄与』を提出して医学博士学位を取得。

卒業後は府中刑務所医師として勤務した。後に東京医科歯科大学助教授上智大学文学部教授となった。2001年に上智大学を定年退任し、名誉教授となった。学界では、日本病跡学会名誉会長をつとめた。

2022年8月1日、86歳で死去した[1][2]。訃報は同年8月23日に上智大学が発表した[3]
研究内容・業績

精神医学の研究者として、
犯罪心理学精神鑑定などの啓蒙書を多く執筆した。また、犯罪心理学を題材にした小説も執筆している。

病跡学の第一人者としても知られ[4]日本病跡学会名誉会長を務めた。

事件の精神鑑定

小田晋などと同じく、1970?2000年代に発生した事件の精神鑑定を担当している。

大久保清事件1971年発生)、新宿西口バス放火事件1980年発生)[5]司ちゃん誘拐殺人事件(同)[6]深川通り魔殺人事件1981年[7]藤沢市母娘ら5人殺害事件(1982年)[8]女子高生コンクリート詰め殺人事件1989年[9]足利事件1990年:有罪判決が確定した元被告人は後に冤罪と判明)、市川一家4人殺害事件1992年[10]下関通り魔殺人事件1999年)、西鉄バスジャック事件2000年)などの著名な事件の裁判で精神鑑定を行った。

著書

宮沢賢治―芸術と病理』(金剛出版新社、1970年)『宮沢賢治―こころの軌跡』(講談社学術文庫、1985年)

『狂気と正気の間』(至文堂、1972年 ナツメ社、1982年)

『現代人の攻撃性―犯罪心理の異常と正常』(太陽出版、1974年)

『甘えと反抗の心理』日本経済新聞社、1976(講談社学術文庫、1988年)

『犯罪心理学研究1』(金剛出版、1977年)

『愛の幻想―対人病理の精神分析』(中公新書、1978年)

『現代青年心理ノート』(日本教文社、1978年)

天才の精神分析 パトグラフィの冒険』(新曜社、1978年)

思春期のこころの深層―むずかしい年齢をどう生きるか』(大和書房、1979年)

『対抗同一性』(金剛出版、1979年)

『愛と性と死―精神分析的作家論』(小学館、1980年)

『機械じかけの葦 過剰適応の病理』(朝日出版社、1981年)

『青年期のカルテ 受験世代の心理と病理』(新曜社、1981年)

『犯罪心理学入門』(中公新書、1982年)

『性と暴力の世代』(サイエンス社、1982年)

『働きざかりの過剰適応症候群』(大和書房、1982年)

『幼児化の時代―子どもっぽくて、なぜわるい!』(光文社カッパ・サイエンス、1982年)

『天才―創造のパトグラフィー』(講談社現代新書、1984年)

『続 天才の精神分析』(新曜社、1984年)

『こころが危ない―一人ぼっちの時代をどう生きる』(保健同人社、1984年)

『性格をどう生きるか―人格形成の病理と思春期の危機』(彩古書房、1984年)

『犯罪心理学研究2』(金剛出版、1984年)

『非行心理学入門』(中公新書、1985年)

『精神鑑定―犯罪心理と責任能力』(有斐閣、1985年)

『精神分析で何がわかるか―無意識の世界を探る』(講談社ブルーバックス、1986年)

『犯罪者たち 罪にいたる病』平凡社 1987

『音楽と音楽家の精神分析』(新曜社、1990年)

『歓迎ストレス様御一行 こころの処方を考える』(ネスコ、1990年)

『イメージ世代の心を読む 疑似現実はどういう人間を生み出したか』新曜社、1991 

『ヒトは狩人だった』青土社 1991

『青年期の心―精神医学からみた若者』(講談社現代新書、1992年)

『マンガと日本人―“有害”コミック亡国論を斬る』(日本文芸社、1992年)

『覚せい剤犯罪の精神鑑定』(金剛出版、1994年)

『精神鑑定とは何か―何をどう診断するか?』(講談社ブルーバックス、1995年)「精神鑑定脳から心を読む」文庫 

『天才、生い立ちの病跡学―甘えと不安の精神分析』(講談社プラスアルファ文庫、1996年)

『不思議の国の宮沢賢治―天才の見た世界』(日本教文社、1996年)

『彼女は、なぜ人を殺したのか 精神鑑定医の証言』(小説)講談社 1997 のち講談社プラスアルファ文庫

ストーカーの心理学』(PHP新書、1997年)

『殺人者のカルテ 精神鑑定医が読み解く現代の犯罪』清流出版 1997

『創造の病―天才たちの肖像』(新曜社、1997年)

父親殺し 孤独な家族の精神鑑定』講談社 1998

『家族が壊れるとき』(小学館、1999年)

『殺人と犯罪の深層心理―「攻撃願望」というヒトの本性』(講談社プラスアルファ文庫、1999年)

『子どもの脳が危ない』(PHP新書、1999年)

ブッシュ・アメリカの精神分析 なぜ、アメリカ人は戦争が好きなのか』(大和書房、2003年)

『殺人という病―人格障害・脳・鑑定』(金剛出版、2003年)

『犯罪精神医学入門 人はなぜ人を殺せるのか』(中公新書、2005年)

『子どもを殺す子どもたち』(河出書房新社、2005年)

ベートーヴェンの精神分析 愛と音楽と幼児体験の心理』(河出書房新社、2007年)

共編著

『日本の精神鑑定』
小木貞孝中田修共編集(みすず書房、1973年)


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