この項目では、キリスト教用語でエクソシスムを行う者について説明しています。
ウィリアム・ピーター・ブラッティの小説およびそれを原作とした映画については「エクソシスト (映画)」をご覧ください。
テキーラベースのカクテルについては「エクソシスト (カクテル)」をご覧ください。
出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2011年1月)
関連記事原理
キリスト教の歴史 年表
初代教会 公会議 信条
大シスマ 十字軍 宗教改革
東方教会
カトリック教会
聖公会
プロテスタント
再洗礼派 ルター派 カルヴァン主義
バプテスト メソジスト ホーリネス
ディサイプルス 聖霊派 ペンテコステ派
自由主義 新正統主義 社会派
福音主義 根本主義 福音派
話題
教派 エキュメニズム
説教 祈り 音楽 暦
礼拝・典礼・奉神礼
キリスト教 ポータル
表
話
編
エクソシスト(exorcist)は、キリスト教、特にカトリック教会の用語で、エクソシスムを行う人のこと。エクソシスムとは違い、厳命を意味するギリシャ語であり、悪魔にとりつかれた人から、悪魔を追い出して正常な状態に戻すことをいう。現在のカトリック教会では、洗礼式の時に悪霊を拒否する誓約がある[1]。かつてはカトリック教会の下級叙階の位階の一つとして存在し「祓魔師」(ふつまし)と訳された。また、日本の神道用語が転用されたことがあるが、キリスト教と神道は異なる宗教であり、まったく別概念である。 カトリック教会は「イエス・キリストがエクソシスムをなされたのであり、教会は主からの権能と職務を受けている」と述べる[2][3]。 日本語の祓魔師はかつてカトリック教会に存在した下級叙階
目次
1 カトリック教会
1.1 歴史
1.2 エクソシストの役割
1.3 20世紀から21世紀
2 脚注
3 参考文献
カトリック教会
歴史
250年ごろ教皇コルネリウスがイタリアだけの公会議を行ったときの報告によれば、都市ローマだけで司祭46人、助祭7人、副助祭7人、侍祭42人、そしてエクソシスト(祓魔師)は56人存在したという。[4] このようにエクソシストはカトリック教会の黎明期から存在した役職であるが、その役割は改宗の補助であると考えられる。多神教であるローマの伝統的な信仰から一神教であるキリスト教への転換は決して容易ではなく、その宗旨替えはその人の信ずる価値体系のトータルな変更を伴う。このような場合、人はしばしば重大な精神的危機に見舞われる。その一形態が憑依と呼ばれる狂乱状態であり、エクソシストはこのような人たちの精神の不安を取り去るのを任務としていた。このように当時のローマに多数のエクソシストが存在していたことは、キリスト教がローマ人の間に着実に浸透しつつあったことの紛れもない証である。[5] 形骸化していた祓魔師という位階は第2バチカン公会議後の教会制度の見直しにあたって廃止された。その後、もうけられた「教会奉仕者 1973年に映画『エクソシスト』が公開されると、当時の人々の間に「悪魔憑き」や「悪魔祓い」に対する再認識が起こった。そのためか、以降世界各地で悪魔祓いを求める声が起こるようになった[6]。 アジーラのサンフィリッメB彼の左手に福音と、エクソシストのシンボル、シチリア5月の彼の名誉でお祝いリーミナで カトリック教会の儀式についてはカトリック教会のエクソシスム、プロテスタントの用語については悪霊追い出しを参照。
エクソシストの役割
20世紀から21世紀
脚注^ 日本カトリック司教協議会、常任司教委員会『カトリック教会のカテキズム要約』カトリック中央協議会、2014年2月10日。184頁(352)。
^ ⇒1673 Catechism of the Catholic Church
^ トレイシー・ウイルキンソン『バチカン・エクソシスト』矢口誠訳、文春文庫、2010年4月10日。64頁。
^ 佐藤彰一・池上俊一 『世界の歴史』〈10〉西ヨーロッパ世界の形成 (中公文庫)