祈りのカルテ
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祈りのカルテ
著者
知念実希人
発行日2018年3月29日
発行元KADOKAWA
ジャンルミステリ
日本
言語日本語
形態四六版
ページ数248
次作祈りのカルテ 再会のセラピー
公式サイト祈りのカルテ
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ISBN 978-4-04-110980-9文庫判

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祈りのカルテ 再会のセラピー
著者知念実希人
発行日2022年8月10日
発行元KADOKAWA
ジャンルミステリ
日本
言語日本語
形態四六版
ページ数243
前作祈りのカルテ
公式サイト祈りのカルテ 再会のセラピー
コードISBN 978-4-04-112536-6

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『祈りのカルテ』(いのりのカルテ)は、知念実希人による日本の医療ミステリ小説。全5話からなる連作短編集である。2018年3月29日KADOKAWAより刊行されたのち[1]2021年2月25日角川文庫より文庫本が刊行された[2]

2022年8月10日に続編となる『祈りのカルテ 再会のセラピー』がKADOKAWAより刊行された[3]

2022年10月期にテレビドラマ化された[4]
あらすじ(祈りのカルテ)

純正会医科大学を卒業し、同大学附属病院に研修医として入った諏訪野良太は初期臨床研修で各科を回っているが、初期研修後の専攻科をどこにするかは決めかねており、期限ぎりぎりまで迷っていた。
彼女が瞳を閉じる理由
研修1年目で精神科での研修。研修医はどの科でも週に1回は救急部当直が課せられており、救急部での当直時に睡眠導入剤を過剰摂取したという山野瑠香が救急搬送されてきた。瑠香は定期的に同じことを繰り返していたため、救急部の医師や看護師も「ああ、瑠香ちゃんね」と慌てる様子もなかった。諏訪野は、瑠香のカルテを見直して入院日と退院日に法則があるのを発見し、同期の沢井に瑠香の血液分析を依頼。瑠香の病室に行き、血液から睡眠薬の成分は検出されなかったことと元夫が来たことを話すと瑠香の表情がゆがんだ。さらに救急搬送希望するのは元夫からの暴力や金の無心を避けるためではと問うと、瑠香は自主退院すると病室から退室した。あらかじめ警察を呼んだ上で元旦那に立ち向かい、数時間後負傷者として搬送されてきたと、救急部当直中の冴木裕也からの連絡で救急室に駆けつけた諏訪野に元旦那と縁を切ったと報告した[5]
悪性の境界線
外科での研修。指導医と共に、入院してきた老齢の近藤玄三と面会。胃癌を早期に発見できたため、安全な内視鏡手術の予定であったが、病室に訪れたスーツ姿の男性と話をした後、手術を受けないと態度を一変させる。その後、娘・幸子の説得で、手術をすることには同意したが、予定していた内視鏡手術ではなく、リスクが高い開腹手術での胃摘出を希望し、さらに翌週までに手術ができなければ、この病院での治療を中止するとまで言い出した。諏訪野は再び病室を訪れたスーツの男性に接触し、彼の正体が保険会社の人間であることと、玄三が契約していた保険内容を知る。玄三は、家計のために大学進学を諦めかけている孫娘のために、保険金給付となる可能性が少しでも高くなる開腹手術を希望していたのだった。
冷めない傷痕
様々な皮膚科の症例を研修中に診ておきたいと、諏訪野は二年目の研修で希望した科を選択できる「選択科」にて、1か月間の皮膚科を選択していた。ある日、足に火傷を負った女性・守屋春香が搬送されてきた。諏訪野は彼女の火傷部位の包帯交換中に汚れのようなものを見つけたが、次の日には火傷が広がっていて、汚れはなくなっており、疑問に思った諏訪野は、指示を受けたと偽りデジタルカメラで患部を撮影し、搬送当時の写真と見比べると、当初は明らかに汚れのようなものがあったことを確認する。また、春香の言い分と火傷部位と当日の服装に違和感があり、関係者によるDV(ドメスティックバイオレンス)の可能性を念頭に春香に問いただすと、交際を申し込まれた男性上司・鍋島の両親が教師のため、若気の至りで当時の恋人であり前夫でもある男性の名前などのタトゥーを消すのに自ら火傷を負ったと告白した。
シンデレラの吐息
小児科での研修。喘息による呼吸困難で8歳の姫井姫子が緊急入院する。検査するとある項目の異常が判明し、処方薬を正しく服薬していないようで病室のゴミ箱から薬が発見される。小児科指導医・志村は両親による代理ミュンヒハウゼン症候群を疑ったが、諏訪野は患者の友達からの見舞いの手紙の宛名や、最近会った人物から、患者が入院すればMRとして病院に出入りしている実父・灰崎に見舞いに来てもらえることを期待して少しでも長く入院していたいと薬を服用しなかったと推理する。姫子の父母や呼び出した灰崎に確認すると、姫子を混乱させないために灰崎には会わせてないことが明らかとなり、真相を聞いた母・裕子は入院中も退院後も週に一度は姫子が灰崎に会うことを許可した。
胸に嘘を秘めて
循環器内科での研修。諏訪野は、かつての人気女優・愛原絵里こと四十住絵理の担当になった。付添は家族ではなくマネージャーの横溝だった。人気女優ということもあって26階の特別病棟に秘密裏に入院していたが、リークされ、世間に知れ渡る。事務所の社長・久米と横溝により、絵里は近々アメリカの病院に転院予定で移植を受けることが公表され、入院費・渡米費を集める募金運動を始めると記者会見で述べられた。その1週間後、久米が事務所の金を横領していることもリークされ、諏訪野は誰がリークしているのかを推理し、問いただすと横溝がリークを認めた。渡米予定の病院に医大生時代の部活の先輩がいたので、諏訪野は個人的に確認を取ると、外国人の入院予定者はいないという。2週間後の深夜に絵里の容体は急変し脳死状態となる。絵里は臓器提供意思表示カードを作成しており、母・洋子の同意をもって手配に入る直前に、諏訪野は、腎臓は妹・紗智に移植して欲しいという絵里の最期の願い伝え、それを叶えるためには脳死判定前に家族間での生体腎移植を提案し、翌日に移植手術を行う。術後に脳死判定で脳死と決定診断され、日本臓器移植ネットワークへ報告される。諏訪野は研修最終日に、指導医の上林とともに移植用の臓器摘出のために絵里が手術室に入るのを見届け、循環器内科での研修を終え、諏訪野はどの科へ進むか決めた。
あらすじ(再会のセラピー)

東京国際フォーラムで開催された日本内科学会で発表を終えた30歳の諏訪野良太は、会場内で医学生時代の同級生で親友でもある小鳥遊優と彼の勤める病院の女性研修医・鴻ノ池舞と遭遇し、即座に「飲みに行こう」と誘い、飲みの席で、鴻ノ池より研修医時代の「面白い経験」「変わった指導医」「一番記憶に残る患者」を聞かれ、それぞれ回想した。
救急夜噺
面白い経験として、救命救急部での研修を回想。他科研修中の週1回の救命救急部当直のころから、何度も顔を合わせて常連となっている広瀬秀太の処置を終えたあと、路上で倒れていたという秋田竜也が救急搬送されてきた。秋田は昨年にも搬送されて入院を強く希望したが、入院の必要なしと帰されていた。今回は処置中に痙攣や意識消沈が現れたため、夜間は手薄となる病棟引き継ぎもできず、朝まで措置観察室ベッドに寝かされていた。秋田と前後して、覚醒剤中毒の男性、警察に追われて電柱に衝突して救急搬送された暴走族の男性と、下痢と嘔吐が続き直接来院した女子高生の処置がおこなわれていた。さらに末期がんの高齢女性患者が疼痛コントロールの都合で明朝救急搬送の上26階か27階の特別室に入院したいとの連絡もあった。諏訪野は、血液検査の数値から秋田の症状は入院するためにインスリン自己注射を過剰接種したと考え、特別室に入院中の患者か、この救急救命部内の別の患者に何らかの理由で接触することが目的なのではと推察し、万が一に備え警備員も待機させていた。朝に末期がんの高齢女性患者も予定通り搬送されてきて受け入れ診察中に、秋田は諏訪野の予想通り動き出し、高齢女性患者に接触した。
割れた鏡
変わった指導医として、形成外科での研修を回想。附属病院では一般的な形成外科手術とともに美容形成外科手術も手掛けており、8回目の大掛かりな美容形成外科手術として顎の骨を削り、顎のラインを変えたいと希望する女優・月村空良が、美容形成外科を専門とする指導医・三上の外来に来た。


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