磔刑
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この項目では、刑罰の磔(はりつけ)について説明しています。筆画の磔(タク)については「永字八法」をご覧ください。

「磔刑」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「磔刑 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
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出典検索?: "磔" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2016年8月)

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Crucifixion of Jesus by Marco Palmezzano (Uffizi, Florence), painting c. 1490

磔(はりつけ)とは、罪人を板や柱などに縛りつけ、槍などを用いて殺す公開処刑の刑罰のこと。磔刑(たっけい)。ナザレのイエスが受けた磔刑(または十字架刑)についてはキリストの磔刑を参照

磔に使われる台(磔台)の形状として、キリストの磔刑図や時代劇で見られる十字形の他、逆十字形、I字形、X字形、Y字形、IとX字の組み合わせなどがあり、時代・場所によって異なる形状が使われた。また、刑の内容や執行主体によって使い分けられることがあった。
概説

磔の方法として、頭を上にする方法の他、頭を下にする方法(逆さ磔)、ブリッジなどの不自然な体位で磔ける方法があった。磔けたあと死亡に至らしめる方法としては、槍などを使ってとどめを刺す方法の他、重傷を負わせて放置する方法、何もせずに呼吸困難で死ぬに任せる方法があった。

変わった物として、ドルイド信仰の一種として、森林を違法に伐採した場合、樹木に負わせた傷と同じ傷を犯人に負わせて木に縛り付け、樹木が許してくれるまで磔にするという刑罰があった。

十字形の磔台はキリスト教とともに日本に伝わったという説がある。
日本における磔刑

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閲覧注意
明治初期の磔にされた刑死体
フェリーチェ・ベアト撮影。外国人客向けの土産用写真として売られていたもの。

磔刑の種類

日本の江戸時代中期以降における磔は、磔刑と鋸挽きの場合に行われた。磔刑は関所破りや贋金作り、主人及び親を傷つけた場合等に適用され、鋸挽きは主人及び親殺しに適用された。受刑者は小伝馬町の牢屋敷から引き出され、付加刑として市中引き回しにされた。磔刑の場合は引き回し後ただちに刑場へ向かい、鋸挽きの場合は、2日間地面から頭部だけ出した形で埋められて晒されてから磔にされた。
磔刑の方法

処刑は公開で行われ、牢内で罪を認めた後に獄死した者に対しても死体を塩漬けにして保存しておき、判決が出された後に磔が執行された。

まず、刑場において地面に置いた磔柱に縄で手首・上腕・足首・胸・腰部を固縛し衣類を剥ぎ取り(槍で突き上げるために両乳房から脇腹を露出するよう衣類の一部を剥ぎ、剥いだ布を体の中央で束ねて縛る)、数人掛りで磔柱を立て、柱の下部を地面に掘った穴に入れ、垂直に立てた。磔柱の形状は、男性用が「キ」の字、女性用が「十」の字で、男性用は股間部に、女性用は足の下に体重を支える台があった。このため男性は大の字の形になり、女性は十の形となって柱に身動きできないように固縛された。

検使の与力は弾左衛門の手代から執行の準備が整った旨の報告を受け、同心に命じて最期の人改めを行い、受刑者が本人であることを確認させる。

槍を構えた執行役が手代の合図で2人磔柱の左右に並び、最初は受刑者の目前で槍を交叉させた。これを「見せ槍」と称した。次に「アリャアリャ」という掛け声ともに、槍でねじり込むようにまず右脇腹から左肩先にかけて受刑者を串刺しに貫き(穂先が肩先から一尺出るのが正式とされる)、次に左脇腹から右肩先へ貫通させ、その後は同様の手順で左右交互に槍を貫通させる。受刑者は主に出血多量か外傷性ショックにより2・3回目の貫通で絶命したが、死後もこれを30回ほど繰り返した。槍の柄に血が伝わらないよう、突き通すたびに槍をひねり、藁で槍に付いた血を拭う。脇腹の傷口からは鮮血が吹き出し、内臓を抉られるので、腸などの内臓や残留消化物などが掻き出され、凄惨な有様であったという。即ち、西洋の磔刑とは死に至る過程・方式が全く異なり、事実上は槍による刺殺刑といえる。消化器から肺まで広範な臓器に損傷を与えるため、またしばしば槍が骨につかえたりする場合もあった。

最後に長い熊手で罪人の髷をつかんで顔を上に向かせ、槍を右から左上にかけて受刑者の喉に刺し通す。これを「止めの槍」という。死体はその後3日間放置状態で晒された後、穴に放り込んで片付け、あとは烏や野犬が喰うにまかせた。

名和弓雄によると、祖父は大垣藩寺社奉行吟味方与力であり、再三磔の検視に行ったが、磔を初めて見る者はあまりにも凄惨な光景に、大概気分を悪くしたという。

東京都品川区鈴ヶ森刑場跡には、かつて磔柱を立てるために使用された礎石が残されている。

映画『人斬り』では、岡田以蔵が磔によってその生涯を閉じる場面がラストシーンに描かれているが、史実の以蔵は、磔ではなく打首に処されている。また、昭和期の時代劇においてしばしば「磔獄門」という台詞が見られるが、前述の通り、磔に処された遺体は放置され、改めて斬首することはないため、考証上は誤った表現である。


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