確率
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「確立」あるいは「格率」とは異なります。

確率(かくりつ、: probability)とは、偶然起こる現象に対する頻度(起こりやすさの指標)のことである。確率の定義は、確率の古典的な定義確率の公理頻度主義統計学の3つがある。数学的な定式化については「確率論」を参照

どのような現象でも確率をもつとはいえない。数学的にも、確率をもたない集合(非可測集合)や、解釈により確率の数値が異なる問題(ベルトランの逆説など)がある。

理論・結果に基づいたこれらの「客観確率」に対し、個人または特定の集団にしか真偽を判断できない「主観確率」が提唱されている。

(客観)確率の導入は、確率分布を通して、サービスの信頼度などといった、推定・検定に応用されている。2つのサイコロを振ったときの出た目の和の確率.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィクショナリーに関連の辞書項目があります。確率
概要

確率は現在では数学の一概念であり、確率論として組合わせ数学解析学と深くかかわりのある数学の一分野と認識されている。元々は、賭博における賞金の配当率を求める過程で考案されていった[1]。確率を求める問題では、起こりうる結果が同様に確からしい場合と、起こりうる結果が無数にあり、解析学を利用して考察する問題、ベイズ確率のように、統計学的な観点で確率を考察する問題に大別される。
日本における用語の歴史

日本においては、確率論明治になって陸軍の射撃教程として伝えられた[2]。ただし、日本最初の確率の本は『公算学・射撃学教程』(陸軍砲兵射撃学校、明治24年(1891年))であり、フランス陸軍の射撃教程にある: probabilite は日本語では当初は「公算」と訳された。この本では現在でも使われている「事象」「独立」などが用いられている。

数学用語の第一人者である藤沢利喜太郎は、1889年(明治22年)の『数学用語英和対訳字書』で、英語の probability を「確からしさ」と訳している。1908年(明治41年)の、数学書として初の確率論の本である『公算論(確カラシサノ理論)』(林鶴一、刈屋他人次郎)では、「確からしさ」では長いし、「蓋然率」「確率」などの新語も一般には通じにくいから、慣れている「公算」を採用した、という旨が冒頭に記されている。

後に林は、東京物理学校雑誌第433号(1927年(昭和2年)12月)の『公算論上ノ二ツノ古典的問題』の中で、次の旨を述べている:「公算の公は公平の公であって公算は平均算という意味である。最近では確率が使われている。私の中等学校教科書でも確率を採用している。確率の上下に語を付けるととても発音しにくい。公算は残しておきたい」

他にも「蓋然」「適遇」「近真」「多分さ」等の候補があった[3]

1926年に「確率」を初めて冠した本『確率論』(渡辺孫一郎、文政社)が登場し、1928年(昭和3年)に『確率論及其ノ応用』(亀田豊治朗、共立社)などが出版され、この頃から「確率」という訳語が定着するようになる。つまり、「確率」という用語が巷に登場するようになるのは昭和になってからである。

首都大学東京で経営科学を専門とする中塚利直教授は、藤沢利喜太郎の訳語であると推定している[4]中国語では「概率」、「機率」または「或然率」と訳している。
歴史確率が導入されるまでの経緯については「確率の歴史」を参照

16世紀のジェロラモ・カルダーノなどによって初等的な確率の計算は行われてきたものの、確率論という理論が誕生したのは17世紀、ブレーズ・パスカルピエール・ド・フェルマーの往復書簡に始まる[5]。その後、クリスティアーン・ホイヘンスが研究を進め[6]ヤコブ・ベルヌーイ大数の法則を証明し[7]アブラーム・ド・モアブル正規分布を発見する[8]など理論は徐々に進展していき、19世紀初頭にはピエール=シモン・ラプラスによってこれらが体系化され、古典確率論が完成した[9]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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