硫酸カリウム
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硫酸カリウム



アルカナイト (K2SO4)
IUPAC名

Potassium sulfate
別称硫酸カリウム
硫酸カリ
硫加
識別情報
CAS登録番号7778-80-5 
PubChem24507
ChemSpider22915 
UNII1K573LC5TV 
E番号E515(i) (pH調整剤、固化防止剤)
KEGGD01726 
RTECS番号TT5900000
SMILES

[K+].[K+].[O-]S([O-])(=O)=O

InChI

InChI=1S/2K.H2O4S/c;;1-5(2,3)4/h;;(H2,1,2,3,4)/q2*+1;/p-2 Key: OTYBMLCTZGSZBG-UHFFFAOYSA-L 

InChI=1/2K.H2O4S/c;;1-5(2,3)4/h;;(H2,1,2,3,4)/q2*+1;/p-2Key: OTYBMLCTZGSZBG-NUQVWONBAU

特性
化学式K2SO4
モル質量174.259 g/mol
外観白色結晶性固体
密度2.66 g/cm3 [1]
融点

1069 °C, 1342 K, 1956 °F
沸点

1689 °C, 1962 K, 3072 °F
への溶解度111 g/L (20 °C)
120 g/L (25 °C)
240 g/L (100 °C)
溶解度グリセロールにわずかに溶ける。
アセトンアルコール二硫化炭素には溶けない。
構造
結晶構造斜方晶系
危険性
安全データシート(外部リンク)ICSC 1451
External MSDS
EU IndexNot listed
主な危険性Irritant
RフレーズR22
SフレーズS36
引火点不燃性
半数致死量 LD506600 mg/kg
関連する物質
その他の陰イオンセレン酸カリウム
テルル酸カリウム
その他の陽イオン硫酸リチウム
硫酸ナトリウム
硫酸ルビジウム
硫酸セシウム
関連物質硫酸水素カリウム
硫化カリウム
亜硫酸水素カリウム
過硫酸水素カリウム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

硫酸カリウム(りゅうさんカリウム、potassium sulfate)は化学式 K2SO4 の無機化合物である。硫酸カリ、硫加(リュウカ)とも呼ばれる。不燃性の白色結晶塩で、水には溶けるがアルコールには溶けない。天然にはアルカナイトとして存在するが、これは存在度の低い鉱物である。工業的には塩化カリウム硫酸と熱するか、キーゼリット(硫酸マグネシウム鉱石)と塩化カリウムの複分解によってつくる。カリウム硫黄を提供することから、化学肥料として広く使われている。
歴史

14世紀初期の時点で硫酸カリウムは発見済みであった。当時、グラウバーボイルやタケニアスが検討している。17世紀、酸性塩とアルカリ塩の混合物としてarcanuiあるいはsal duplicatum と名付けられていた。医薬品としてグラゼルが調合・処方して以降はvitriolic tartar and Glaser's saltやsal polychrestum Glaseriとしても知られていた。
用途

ミョウバンの原料とされ、またカリ肥料として重要である。吸湿性は低く保存や配合時に取り扱いやすいという利点がある[2]。配合肥料のカリウム源としてよい。土壌酸性化の度合は塩化カリウムより低い。

淡灰白色-淡黄白色の結晶で、肥料として日本で使用されている硫酸カリウムは、水溶液性カリ K2O を48-50%を含有[3](カリウム保証成分 50 %)する物がほとんどである。一方、塩化カリウム(略称 塩加、エンカ)はカリウム保証成分 60 % のものが主流である。

化学肥料のカリウム源としては、硫酸カリウムと塩化カリウムがほとんどである。他にもサルポマグ(硫酸カリ苦土)、水酸化カリウム硝酸カリウム炭酸カリウム草木灰における主なアルカリ分)などが使用されるが、価格が高いため、化学肥料としては使用量が少ない。

硫酸カリウムは塩化カリウムよりも高価である(成分価で 10 % 程度)。しかし、畑作物に使用した場合、肥料としての効果が塩化カリウムと比べると優れており(イモにおいては塩化カリウムの様に筋っぽくならない等)、農家での使用が多い。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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