破獄
著者吉村昭
イラスト村上豊(装画)
発行日1983年11月24日
発行元岩波書店
ジャンル長編小説
犯罪小説
国 日本
言語日本語
形態四六判上製本
ページ数340
公式サイトwww.iwanami.co.jp
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『破獄』(はごく)は、吉村昭の長編小説。雑誌『世界』に1982年から1983年に連載、岩波書店より1983年11月24日に刊行された。4度の脱獄を繰り返した実在の受刑者・白鳥由栄をモデルに、脱獄の常習犯である主人公とそれを防ごうとする刑務官たちとの闘いを描いた犯罪小説である。第36回読売文学賞(小説部門)、第35回芸術選奨文部大臣賞(文学部門)受賞作品。
1985年と2017年にテレビドラマ化された。 戦前から戦後の混乱期にいたるまでの刑務所の実態を克明に描いた歴史小説との解釈も可能である。 吉村は“長きに渡り矯正業務に関わった人物(元刑務官)から聞いた、実在の天才的脱獄犯(白鳥由栄)にまつわる話を基にした”という。 『赤い人』同様、会話文が少なく、地の文が多い。 この作品記事はあらすじの作成が望まれています。ご協力 あとがきには、「素材の性格上人物のほとんどを仮名にし、同様の意味から協力して下さった多くの関係者の名を記すことをひかえる」、との記述がある。 「ドラマスペシャル」としてNHK総合テレビで1985年4月6日の21時から22時30分にスペシャルドラマとして放送された[1]。脚本は山内久。緒形拳と津川雅彦がダブル主演を務めた。第1回芸術作品賞受賞作品[2]。 NHK BSプレミアムにて2020年6月20日の21時から22時30分に再放送された[3]。
概要
あらすじ.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}
主な登場人物
佐久間 清太郎
主人公。7月31日生まれ。準強盗致死罪による無期刑囚。5尺2寸の小柄な体型だが、肩幅が広くて腕力がある。斜視。幼いころ両親と死別して親戚に預けられ、成人した後魚の行商から豆腐店を営むようになっていた。布団を頭からかぶって寝る癖があり、看守が注意しても直さない。
桜井 均
青森県警察部刑事課長。のちに青森警察署長。昭和8年に発生した未解決の事件を独自に捜査。粘り強い捜査により佐久間を逮捕するに至る。佐久間の破獄との連絡を受けて、県下に住む妻子のもとに戻ると考え、部下を張り込ませる。
板橋 長右衛門
岩手県警察部刑事課長で、全国最古参の刑事課長。面識のあった桜井の要請を受けて、別件で逮捕した佐久間を青森県に移送することを同意する。
山本 銓吉
網走刑務所長。司法省の信頼に応えるため、移送されてきた佐久間に対して、厳重な管理をすることを決める。
内野 敬太郎
網走刑務所看守部長。柔道・剣道の有段者。沿岸を防備する第31警備隊に依頼された道路工事のため、駆り出した囚人たちを監視する。のちに人員不足のため、刑務所内の工場で働く200人の囚人を1人で監視することになる。
亀岡 梅太郎
札幌刑務所戒護課長。囚人監視の最高責任者。前職は網走刑務所看守長。網走に在籍していたが、当時は庶務課長だったため、札幌で初めて佐久間を担当することになった。慢性的な食糧不足と老朽化した建物、さらに進駐軍との交渉で苦労する。
オックスフォード
大尉。GHQ軍政部保安課長。日本人は残酷であるとの考えから、当初は佐久間に対して同情的だったが、実情を知るにつれて再び逃走されることを恐れ、府中刑務所に移送するように手続きを取る。
鈴江 圭三郎
府中刑務所長。明治大学法学部卒業後司法省に入り、佐久間が収容される前の網走刑務所長、札幌刑務所長を歴任。昭和22年8月から府中刑務所長に着任していた。行刑局長から佐久間清太郎を府中刑務所に移管されることを告げられ、幹部職員と対策を立てることになる。鈴江のモデルになった人物が、のちに吉村昭にこの話を語り、「破獄」が書かれた。
書誌情報
破獄(1983年11月24日、岩波書店、ISBN 978-4-00-001848-7)
破獄(1986年12月20日〈2011年11月改版〉、新潮文庫、ISBN 978-4-10-111721-8)
テレビドラマ
1985年版
出演者緒形拳
津川雅彦
中井貴恵
佐野浅夫
趙方豪
織本順吉
なべおさみ
玉川良一
田武謙三
綿引勝彦
国・地域 日本
言語日本語
製作
プロデューサー村上慧
撮影監督村松一彦
製作NHK
放送
放送チャンネルNHK総合テレビ
音声形式モノラル放送
放送国・地域 日本
放送期間1985年4月6日
放送時間土曜 21:00 - 22:30
放送分90分
回数1
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キャスト(1985年)
佐久間清太郎 - 緒形拳
鈴江圭三郎 - 津川雅彦
マキ子 - 中井貴恵
網走刑務所長 - 佐野浅夫
井原吾一 - 趙方豪
安藤看守 - 織本順吉
青森刑務所副看守長 - なべおさみ
秋田刑務所保安課長 - 玉川良一