『破壊』
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ の スタジオ・アルバム
リリース1979年11月
ジャンルロック、ロックンロール
時間36分48秒
レーベルバックストリート・レコード
ユア・ゴナ・ゲット・イット!
(1978年)破壊
(1979年)ハード・プロミス
(1981年)
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『破壊』(原題:Damn the Torpedoes)は、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズが1979年に発表した3作目のスタジオ・アルバム。 前2作のアルバムはシェルター・レコードが原盤権を持ちABCレコードを通じて発売されていたが、ABCがMCAレコードに買収されたのに伴い、MCAはトム・ペティとの契約を継続しようとした[5]。しかし、ペティはMCAとの契約解除を主張して法的闘争に至る[6]。その間にペティが破産宣告を受け、スタン・リンチがザ・ハートブレイカーズから脱退しようとするトラブルも発生したが[5]、最終的にはMCAの子会社であるバックストリート・レコード
背景
「危険な噂(原題:"Don't Do Me Like That")」はトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの前身バンドであるマッドクラッチ(英語版)の時代から存在していた曲で、マッドクラッチによるオリジナル・ヴァージョンはトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ名義のボックス・セット『プレイバック(原題: Playback)』(1995年)に収録された[7]。「ルイジアナ・レイン(原題:"Louisiana Rain")」はペティがボニー・タイラーに提供した楽曲のセルフ・カヴァーで、タイラーのヴァージョンは1979年のアルバム『Diamond Cut』に収録された[8]。
ザ・ハートブレイカーズのギタリスト、マイク・キャンベルによれば、「逃亡者(原題:Refugee)」のレコーディングは難航したという。なかなか良い感じを出せなかったため100回も録音されて、プレッシャーを感じたキャンベルはスタジオを出て2日間町に出るが、その後スタジオに戻ってこの曲を完成させた[9]。
本作のアウトテイクのうち「Casa Dega」はシングル「危険な噂」のB面曲として発表され[10]、「It's Rainin' Again」はシングル「逃亡者」のB面曲として発表された[11]。これらの曲は、2010年にリリースされた本作のデラックス・エディション盤のボーナス・ディスクにも収録されている。 本作はセールス的に成功を収めた。バンドの母国アメリカでは初めてBillboard 200でトップ10入りを果たし[2]、7週にわたって2位を記録した[12]。また、ニュージーランドのアルバム・チャートでは合計3週にわたり1位を獲得[1]。 音楽評論家のStephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて満点の5点を付け、「本作に匹敵するほど力強い'70年代末期および'80年代初頭のメインストリーム・ロック・アルバムは少数であり、なおもロック時代の偉大なレコードの一つであり続けている」と評している[6]。『ローリング・ストーン』誌が2003年に選出したオールタイム・グレイテスト・アルバム500では313位にランク・インし[13]、後の改訂では315位となった[14]。 特記なき楽曲はトム・ペティ作。
反響・評価
収録曲
逃亡者 "Refugee" (Tom Petty, Mike Campbell) ? 3:22
ヒア・カムズ・マイ・ガール "Here Comes My Girl" (T. Petty, M. Campbell) ? 4:24
イーヴン・ザ・ルーザーズ "Even the Losers" ? 3:59
疑惑の影 "Shadow of a Doubt (A Complex Kid)" ? 4:25
センチュリー・シティ "Century City" ? 3:44
危険な噂 "Don't Do Me Like That" ? 2:42
ユー・テル・ミー "You Tell Me" ? 4:33
イン・マイ・ライフ "What Are You Doin' in My Life?" ? 3:26
ルイジアナ・レイン "Louisiana Rain" ? 5:56
2010年デラックス・エディション盤ボーナス・ディスク
"Nowhere"
"Surrender"
"Casa Dega" (T. Petty, M. Campbell)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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