石器時代から来た男
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『石器時代から来た男』(せっきじだいからきたおとこ、: The Eternal Lover)は、エドガー・ライス・バローズによるアメリカSF小説

本項では、同じコンセプト(原始人が現代に蘇る)のSF短編「5万年前の男」も併せて記述する。
石器時代から来た男

本作は全2部で構成されている。第1部は「新第三紀のヌー」(Nu of the Neocene)のタイトルで『オール・ストーリー・ウィークリー』に1914年に掲載され、第2部は「原始時代の恋人」(Sweetheast Primeval)のタイトルで『オール・ストーリー・キャバリアー』に1915年に掲載された[1]

1925年の単行本化の際のタイトルは『永遠の恋人』(The Eternal Lover)。バローズの死後、『永遠の野蛮人』(The Eternal Savage)の別題でも刊行された[2]。日本語訳は『石器時代から来た男』のタイトルで、厚木淳訳、東京創元社創元推理文庫SF)、1977年11月11日。挿絵、カバーイラスト、口絵は武部本一郎
概要

第1部では、現代のアフリカに原始人ヌーが現れ、転生した恋人を求め冒険を繰り返す。第2部では、ヌーとヒロインが原始時代に戻り、そこで冒険を繰り広げる。

厚木淳は「訳者あとがき」で、「バローズには珍しい悲恋もの」、「完成度と迫力は、全バローズ作品の中でも5指に入る」と述べている[3]

脇役にグレーストーク卿(引退したターザン)が登場しており、H・H・ハインズのリストでは『ターザン・シリーズ』の第3作に数えられているが、通常はシリーズに含めない。ハヤカワ文庫SFの「TARZAN BOOKS」に別巻として刊行される予定があったが、未刊である(2011年9月現在)。また、現代編のヒロインはヴィクトリア・カスターだが、彼女の兄として登場するバーニー・カスターは『ルータ王国の危機』で主役を務めている。
補足

バローズの作品は110作ほどあるが、多くは現代を舞台にしており(ただし、他の星や辺境の異界などを舞台にしたものも多い)、過去を舞台にした作品は他に

『カリグラ帝の野蛮人』(
ローマ帝国の皇帝カリグラを扱った作品)

アパッチ・シリーズ(19世紀のインディアン戦争を題材にした冒険小説

『密林の謎の王国』(12世紀のクメール王国タイムスリップする)

"The Outlaw of Torn"(『トーンの無法者』、13世紀のイギリスが舞台。未訳)

がある程度である。ただし、本作の場合は「10万年前」という設定のため、厳密な時代考証は必要とされていない(絶滅しかけている、という設定とはいえ、翼竜が登場する)。

関連作品の作品番号(H・H・ヘインズによるもの)と発表年は以下の通り。なお、作品番号は発表順であり、執筆順ではない。
"The Return of Tarzan"(1913年
作品番号は4。ターザン・シリーズ第2巻。邦題は『ターザンの復讐』(創元版は『ターザンの帰還』)。
"The Mad King"(1914年
作品番号は10。『ルータ王国の危機』第1部。
"Nu of the Neocene"(1914年)
作品番号は9。本作第1部。
"The Beasts of Tarzan"(1914年)
作品番号は12。ターザン・シリーズ第3巻『ターザンの凱歌』。
"Sweetheast Primeval"(1915年
作品番号は14。本作第2部。
"barney cuter of bestrice"(1915年)
作品番号は16。『ルータ王国の危機』第2部。
ストーリー

必要上、ナンバー(章単位)を振る。
第1部
1.10万年前の地球では、植物は今より大きく、野生動物も大きくさらに凶暴であり、また熱気溢れる湿度の濃い大気により、太陽は大きく見えていた。ヌーの息子ヌーは、恋人ナット・ウルへの求婚として、ウー(
剣歯虎)を捜していた。無事にウーの首を狩ったヌーだったが、洞窟で休んでいる間に、地震に襲われ、出入り口を塞がれてしまう。2.一方、現代では、アフリカのグレーストーク卿の領地に、ヴィクトリア・カスターと兄のバーニー・カスターが招待されていた。バーニーの見たところ、ヴィクトリアは、夢の中の男性に恋をしているようで、舞い込む縁談はすべて断っていた。そのヴィクトリアは、付近の丘にある、地震の爪あとに先天的な恐怖を抱いており、それをバーニーに打ち明けた日の夜、地震が起こった。3~13.ヌーは地震によりタイムスリップし、現代に現れる。そこはグレーストーク卿の領地である、ワジリ族の土地だった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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