石原都政
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石原都政(いしはらとせい)では、日本の政治家石原慎太郎東京都知事を務めていた期間(1999年 - 2012年)の東京都の行政について記述する。石原慎太郎東京都知事近影(2006年9月1日撮影)
選挙公約
選挙公約 (1期目)

都が主導の債券市場にYES

踏切のない東京にYES

健康を損なう排ガスにNO

福祉に立ちはだかる規制にNO

借金漬けの財政にNO

横田返還にYES

首都移転にNO

住みやすい東京にYES

命が守れない危機管理にNO

新しい道徳教育にYES

選挙公約 (2期目)

安心・安全の確保、都市の再生から始める「都民福祉の充実」

中小企業の能力を引き出す「新しい銀行を創設」

都民、国民の健康を損なう「大気汚染を解消」

利用者から高い評価を受けている「認証保育所を大増設」

これまでの日本にない「まったく新しい大学を実現」

千客万来の「観光都市を実現」

雇用促進のため、利用者に便利な「職業紹介を都独自に実施」

都庁の一層の合理化と「第二次財政再建に着手」

選挙公約 (3期目)

環境革命の続行

子育て支援プログラムと中学3年生まで医療費ゼロ

都立施設や都立小中高校の食事・給食に東京ブランドの食材導入推進

神奈川県千葉県埼玉県の各知事と首都圏知事連合をつくって、道州制を実現

2016年に東京オリンピックを招致2009年に招致失敗。その後2020年の招致に成功)

高齢者の起業やNPO法人の活動を支援する機関を作る

都庁の展望台や都の保有財産を有効利用して、歳入を増やす

公立小中高校グラウンドの芝生

佐々淳行は石原からの要請で選挙対策本部長を務めた。このときに用いられた「反省しろよ慎太郎、だけどやっぱり慎太郎」のキャッチコピーは、佐々の発案によるものである。
政党との関係

自民党公明党推薦候補(明石康)に勝利する形で都知事に就任した石原だったが、東京都議会では自公が一貫して与党であった。民主党生活者ネット社民党などは、都知事選挙では対立候補を立てるものの、都議会での議案に対する姿勢は賛成に回ることも多く、日本共産党は「自民・公明・民主のオール与党体制」であると厳しく批判していた[1]。共産党も初期には「是々非々」の立場を取っていたが、次第に対決姿勢を強めた。2007年(平成19年)の知事選以降、民主党などは距離を取ることが増えていたが、政権交代後は築地市場の移転関連予算計上に一転賛成したりなど再接近の機会も増えている。

石原は自民党の都議の選挙には選挙ポスターに一緒に写ったり、応援の演説などを行っていたが、3 期目の知事選出馬の表明後は早々に自ら自民党に推薦を依頼していたが、2007年(平成19年)2月19日に突如「政党の看板に支えられた選挙は合わない」と自民党からの推薦を辞退した。石原は同年2月22日の都議会において、「手打ち」として都議補選の自民党候補に協力することを約束したが、メンツを潰された自民党都議団は「安倍内閣の支持率が落ちていることを気にしたのだろうが、知事は小心過ぎる」と不満を露わにした[2]。また、石原は2007年(平成19年)3月21日に公明党に協力を要請しており、公明党側も実質的な支援を決定した。しかしかつては公明党及びその支持母体である創価学会を痛烈に批判していたこともあった[3]

一方国政では2010年(平成22年)にはたちあがれ日本の発起人に名を連ね、2012年の石原の都知事辞任、国政復帰につながってゆく。
主要な政策
東京都の会計制度に複式簿記・発生主義を導入

石原は一橋大学在学中に公認会計士になるための勉強をしたことがあった経験から、官庁や自治体会計に単式簿記・現金主義会計が採用されている現状に疑問を持っていた[4]。都知事就任後、2002年に新たな会計制度を導入すると宣言[4]。2期目の2006年、東京都は他の自治体に先駆けて、会計制度に複式簿記・発生主義を採用した[4]。石原は都知事3期目に入った2007年4月、この施策は自身の過去2期における「一番いい仕事」だったと述べた[4]。「この国には健全なバランスシート財務諸表がない」として、国家の会計制度にも複式簿記・発生主義の導入を提起している[5][6]
環境対策・都市構想
植樹による海の森公園・水と緑の回廊構想詳細は「海の森公園」を参照

海の森公園構想[7] は、2005年(平成17年)2月24日に開催された第74回東京都港湾審議会において答申され、「10年後の東京」の「水と緑の回廊」づくりの一環の構想として建築家の安藤忠雄と石原が発案・推進役となって進められた[8]

10年後の東京を構想する水と緑の回廊構想における政策の方向性は「東京の成長過程で失われた、水と緑に囲まれた都市空間を再生するとともに、美しい都市景観を創出し、東京の価値を更に高める。」[9] とされ、植樹による海の森公園構想や街路樹の増加や校庭の芝生化等による東京都内緑化と都内の無電柱化エリア拡大・都内の大規模緑地を街路樹でつなぐヒートアイランド現象を緩和する「風の道」の整備[10]・水辺の整備と水質改善を主な目標とした[11]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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